サテライトサイトは、被リンクを増やすことによる SEO 効果だけでなく、メインサ
イトへの直接的な誘導においても活躍します。より幅広いユーザー層を取り込むこ
とができるため、メインサイト同様に力を入れましょう。

  • サテライトサイトでもユーザーのニーズが重要
  • メインサイトとは異なるテーマを設定する
  • 複数のサテライトサイトで幅広く集客する

サテライトサイトの活用方法

サテライトサイトとは、メインとなるWebサイトのほかに設けられた別のサイトのことを指します。サテライトサイトを立ち上げることで、まずはSEOの外部対策を行うことができます。サテライトサイトからメインサイトに
リンクを貼り付けることで、被リンクを多く獲得すれば、検索エンジンでの表示順位の上昇を狙えるからです。この際、メインサイトとは異なるドメインのサテライトサイトを用意すると、ドメイン分散が期待できるため効果的です。
 
しかし、昨今検索エンジンは、量より質を重視するようになっています。やみくもに外部リンクが貼り付けられたWebサイトよりも、ユーザーにとって役立つ有益な情報を多数掲載しているWebサイトのほうが、表示順位でも評価されるようになっています。そのため、内容のないサテライトサイトを量産したとしても、成果は期待できません。ただし、サテライトサイトの活用次第では、そうした検索エンジンの戦略変更にも対応することができます。なぜならサテライトサイトは、SEOの外部対策を促進できるだけでなく、それ自体でメインサイトへのユーザーの流入量を増やすこともできるからです。

幅広くユーザーを獲得するために

サテライトサイトでは通常、メインサイトではひろいきれない、幅広いユーザー層や見込み客の獲得を狙います。たとえば、レストランが集客のためにサテライトサイトを開設するとします。そこでよくありがちなのが、社長や店長がブログを開設することです。しかし、トップマネジメントとしてよほどの知名度があったり、相当キャラクターが魅力的だったりしないかぎり、こうした個人ブログが成功する確率は低いといえるでしょう。よくわからない店のよくわからない社長や店長の日記を読みたがるユーザーは、決して多くないと考えられるからです。

サテライトサイトでも、あくまでユーザーのニーズを考慮して、内容を設定しなければなりません。たとえば、お店のその日のおすすめメニューの紹介や、素材に使っている新鮮な野菜や魚の紹介、産地や仕入れの様子の紹介などを内容とするブログだったらどうでしょうか。お店独自のこだわりに焦点をあてることで、ユーザーはそのお店のことをより好意的に感じることができるでしょう。そのようなユーザーが求めるより身近な情報をふんだんに提供すれば、未訪問のユーザーも「行ってみたい」と感じるはずです。
 
単に被リンクを獲得するために、内容のないサテライトサイトを開設しても意味がありません。サテライトサイトであっても、メインサイトと同じような情熱で作成するように心がけましょう。

メインサイトでは狙いづらい属性を狙う

サテライトサイトを、自作自演で外部リンクを増やすためのサイトと考えるのではなく、むしろ「メインサイトとは違った切り口からユーザーを獲得するための関連サイト」と位置付けましょう。メインサイトとは少し違った、メインサイトでは集客しづらい細分化されたテーマを設定したり、メインサイトとは違った属性のユーザーをターゲットとして集客したりして、最終的にメインサイトへの誘導を目指すと効果的です。
 
たとえば、ペットのトリミングショップのWebサイトでユーザーを獲得したいとします。サテライトサイトとしてまず考えられることは、店舗ブログの開設です。ブログで紹介する内容は、ペットを飼うユーザーの目線で考えます。ユーザーが気にしているのは、施術の仕上がりや、店舗・スタッフの雰囲気だと思われます。そのため、その日にやってきたワンちゃんの写真とともに、下記のように施術の内容などを親しみやすく紹介するとよいでしょう。< 「○○市からお越しのトイプードルのモカちゃんです。今日はボリューミーにトリミングをさせていただきました。今回は3回目のご来店ですが、いつもおとなしくてとってもいい子にしてくれます。寒くなりますが体調に気を付けてくださいね。またのご来店、お待ちしています!」   このような内容を見れば、近隣でトリミングショップを探しているユーザーに対して、施術の仕上がりや、店内・スタッフの雰囲気をアピールでき、飼い主も安心して愛犬を預けようという気持ちになることでしょう。
 
ただし、このブログで獲得できるのは、能動的にトリミングショップを探しているユーザーだけであることに注意しましょう。より幅広いユーザー層を取り込むためには、テーマの異なるサテライトサイトをさらに開設する必要があります。それらのサテライトサイトで、トイプードルやミニチュアダックス、チワワなど、犬種別の飼いかたやしつけの方法や、お手入れのコツなど、飼い主が知りたいと思っている有益な情報を発信し、メインサイトへのリンクを貼れば、トリマーを探しているユーザーだけでなく、小型犬を飼っている飼い主や、ペットのしつけに困っている飼い主など、将来トリミングショップの顧客になりそうな潜在層も引き込むことができるでしょう。
サテライトサイトの例
このように、サテライトサイトでは、メインサイトだけでは狙いにくい幅広い属性のユーザーの獲得を目指すと効果的である。

効果的なサテライトサイトにするために

サテライトサイト単体で存在意義のあるサイトを作成しましょう。
昔は更新のない、形だけのサテライトサイトから本サイトにリンクを張ることでSEO効果がありましたが、今はそれでは効果はないようです。良質なサイトからの被リンクだけに意味があります。

品質の低いコンテンツに誘導を設置しただけのサイトや、ほとんど同一の内容をコピーして一部の情報だけを書き換えたサイトを多数作るのではなく、単体で存在意義のある良質なサテライトサイトを1つ作り、そこからリンクを張りましょう。
本サイトへの誘導の面でも、サテライトサイトが単体で集客できなければ何の意味もないのです。

メインサイトと関連のあるテーマにする

先程もお話ししましたが、いきなり有名でも何でもないお店のサイトの偉い人が、ゴルフのブログなんか書いても誰も興味を抱いてくれません。
そもそも、

・本サイトと違うテーマのサイトからのリンクはSEO的に不自然である。
・関連のないテーマを扱う→後々本サイトへの顧客にならないユーザーしか呼べない。

などあまり良いことはありません。

メインサイトの広いテーマの中からどこか1つにフォーカスし、それに特化するのがサテライトサイトの大切なポイントなのです。

サイトに合ったドメインの使用・IPアドレスの分散が行われている

メインサイトと同じドメインでは、同じサイトとして扱われるため、サテライトサイトとしての効果を発揮しません。

サテライトサイトの内容に合わせたドメインを新しく取得するようにしてください。

サテライトサイトを複数作るときは、同じIPアドレスは使えないので、クラスC以上で分散しましょう。

IPアドレスは「111.222.333.444」などと4つに区切られていますが、前3つが同じものは同じサーバーからのアクセスとなり、SEO対策にはなりませんので、一部分でも異なるものを使用します。

テンプレートを使用していてもオリジナリティがある

サテライトサイトのテンプレートは、見やすく内容に合ったものならどれを選んでも問題はありませんが、特にWordPressを使ったサイトは、人気のあるテンプレートを選ぶと、たくさんのサイトで同じものが使われていることがあります。

そのため、カスタマイズしてオリジナリティを出せるようにしましょう。

メインサイトと同じテンプレートにしても良いですが、全て似通ったサイトになってしまうと不自然ですので注意しましょう。