あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。遅くなりましたが、毎月恒例の記事になります。

12月分もSEOニュースチェックしていきましょう。(この記事を投稿して、すぐに今月分の記事も書きますね。)

CDNによって配信する画像はサイトとは別にクロールバジェットが割り当てられる

おそらくCWVの話題から一躍人気になったCloudFlareなどをはじめとした、CDNを活用している方も多いのではないでしょうか?

結論から言うと、画像をCDNでホストしている構成では、本サイトとCDNサーバーのクロール バジェットは別々に割り当てられます。

ある時、ジョンミューラーに「外部のCDNサーバーから画像を配信しているサイトでは、クロールバジェットは本体のサイトと共有されるのか?別々に扱われるのか?」

という問いかけがありました、これに対してジョンミューラーは、

https://twitter.com/JohnMu/status/1462719959059120129?s=20

サーバーのキャパシティはほとんどの場合 URL/ファイルのホスト名(ドメイン名)に基づく。なぜなら、そこから読み込まれるからだ。

画像が yoursite.somecdn.com に置いてあり、(記事などの)コンテンツは www.yoursite.com に置いてあるとしたら、それぞれに対して別々にサーバーキャパシティを監視する。

と返信しています。

CDNはクロールに対して最適化されています。

画像を大量に使用している規模の大きなサイトなどで、クロールバジェットを気にする場合は、CDNが有効な手段になりますね。

画像を CDN 配信するときに知っておきたいこと

  • 高頻度のクロールを処理する性能がサーバーにあったとしても、Googlebot のクロール頻度が上がるとは限らない
  • 別ドメインで画像を配信したとしても、物理的なサーバーが同じならたいして違わない(例: 本サイトが www.example.com で、画像を置くサイトが image.example.com 。ただし、サーバーは同じ)
  • ウェブページと比べると画像のクロール頻度は低い
  • CDN からの画像配信でも、自分のドメイン名からの配信のように URL を書き換えると CDN を変更しても影響が少ない(たとえば、CNAME レコードを設定して、exmaple-cdn.com に image.exmaple.com の別名を与える)

鈴木謙一氏の記事より引用(https://www.suzukikenichi.com/blog/google-allocates-separate-server-capacity-to-a-site-and-its-external-cdn/

リダイレクトエラーの警告がサーチコンソールから届く?

「カバレッジで問題が検出されました」というメールが大量に届いて困惑していた方も多いのではないでしょうか?

[サイト URL] の所有者様

Search Console により、貴サイトに影響する「カバレッジ」関連の問題が 1 件検出されました。

主なエラー

エラーにより、貴サイトのページまたは機能が検索結果に表示されなくなる可能性があります。貴サイトでは、以下のエラーが検出されました。

リダイレクト エラー

上記の問題をできる限り解決されることをおすすめいたします。こうした問題を解消することで、サイトのエクスペリエンスや Google 検索結果での表示を最適化できます。

などというものです。

実際にはグーグル側の問題で

内部の問題により、インデックス作成中のリダイレクトエラー、および関連する電子メール通知が増加しています。これはウェブサイトの問題によるものではなく、Googleの内部的な問題によるものです。この問題を迅速に修正したいと考えています。

とのことでした。

▼弊社でもリダイレクトエラーに関して詳しく説明している記事があるので、本当に発生している場合にはこちらも参考にして下さい。

https%3A%2F%2Fcocorograph
favicons?domain=cocorograph リダイレクトエラーの原因と4つの改善方法
リダイレクトエラーとは、リダイレクト処理でエラーが発生している場合に表示されます。リダイレクトは、指定のWebサイトに来訪したユーザーを自動的に指定した別ページに転送する処理のことを指します。ページのURLが変更された時などに使われます。

ローカル検索アップデートが完了

Googleは※ローカル検索に関するアルゴリズムの更新が終了していたことを報告しました。

※(ウェブの検索結果に表示される地図結果やGoogleマップの検索結果)

11月30日に開始されたこのアップデートは12月8日に完了していたそうです。

▼実際に、影響を受けているサイトも多く発生したようでTwitterでも少し話題になっていました。

https://localsearchforum.com/threads/the-vicinity-algorithm-update-is-anyone-seeing-major-shifts-in-local-rankings-with-reviews-being-at-the-focus.58460/

Googleでもローカル検索結果のランキングを改善するといったページがあるので、そちらも参考にしてください。

Googlebotがクロールするのは1サイトにつき1箇所から

Googlebotがクロールをするのは1サイト1箇所(主に米国から)です。複数の場所からはクロールしません。

この話の発端は、

「サイトを、ユーザーがアクセスした場所に応じてリダイレクトを行い、着地するページを切り替える構成にしたが、Googleが認識するまでにどのくらい時間がかかるのだろう?」という質問からでした。

ジョンミューラーは次のように述べています。

https://twitter.com/JohnMu/status/1471103809577529358?s=20

基本的には変わりません。通常は米国である1つの場所からのみサイトをクロールします。クロールする場所は他にもごくわずかですが、サイトごとに1つの場所を選択します。複数の場所からクロールすることはありません。また、ジオリダイレクトはお勧めしません。

とのことです。

通常、米国内の IP アドレスから Googlebot はクロールします。
しかし、地域分散クロールという仕組みがあり、米国外の IP アドレスもクロールに使用することがあるようです。

またジョンミューラーやGoogleが述べるように場所に応じたリダイレクトは非推奨です。

なぜなら、サイトの全ての言語バージョンをGoogleが見ることができなくなる可能性があるからです。これにより、インデックスやクロールに悪影響が及ぶ恐れも。

その国にいる人が必ずしも、その国の言語でのサイトを見たいわけではありませんよね。国や言語をユーザー側で選べるようにしておくことが重要です。

index.htmlは必要?

現在のGoogleでは、URLの末尾に「index.html」の付いていても、勝手に正規化を行ってくれます。

ジョンミューラーによれば、Googleが「index.html」を発見した場合には、自動的に「index.html」を取り除き、「/」で終わるURLとして処理するようです。

もちろんサイト側で、canonicalタグを使用して正規化を行っておくことがNGとかではないので、現状対応している場合はそのまま引き続き設定をしておいても良いでしょう。

ただ、index.htmlが何かの障壁になっている場合は、そこまでシビアに考えなくても良いということになりそうです。

パラメータも削除して正規化される場合も

ジョンミューラーは続けて、下記のような質問にも回答しました。

パラメータの “?“(クエスチョンマーク)だけがある URL は、ない URL とは異なる URL として扱われるか?

https://example.com/

https://example.com/?

質問者のサイトでは、パラメータ付きの URL をリダイレクトした際に、システムの都合上などにより、?」が残ったままになってしまうのでした。そのことから、検索に対する悪影響があるのではと心配しました。

?」 だけがあるURLとないURLを同一URLとしてGoogleがみなすかどうかはミューラー氏は正直わからないそうです。

そうは言いつつも、index.htm の場合と同じように、パラメータを削除したURLに自動的に正規化する場合もあるとのことです。

パラメータを削除してもページのコンテンツに変化がないURLはきっと自動で正規化してくれるはずです。
たとえば、アクセス解析用のトラッキングパラメータが付いたURLが該当しますね。

https://example.com/?utm_source=newsletter&utm_medium=email&utm_campaign=-new-year

一方で、パラメータによってコンテンツが変化するURLは多くの場合自動では正規化しません。
たとえば、ページネーションをパラメータで構成するサイトは珍しくありません。

https://example.com/article?page=2

こうしたURLのパラメータを取り除いてしまうのは、内容が異なるページを同一扱いすることになり不適切です。
自動では正規化しません。

GoogleDiscoverはあてにするな!

GoogleDiscoverといえば、SEO担当者の中では「Google砲」などと呼ばれ、大きなトラフィックソースになることもしばしば。

なかなか狙ってピックアップされるものではないので、選ばれたら「お、やったー!」なんていうイメージでしたが、今回ジョンミューラーが「Discoverをあてにしない方が良い」という忠告をしました。

Discover は常に扱いにくいものだと私は考える。

ゼロかイチだという話をよく耳にする。つまり、Discover からたくさんのトラフィックを獲得するか、そうでないかのどちらかだ。

これは、どんな変化であってもしっかり目に見えるということも意味する。

ということで、私の推奨は Discover のトラフィックを当てにするなということになる。メインのトラフィックソースとしてではなく、追加的なトラフィックソースとしてみなしたほうがいい。

とのことです。

ユーザーにとって有益な情報を掲載していれば、結果はついてくるということですね…。

まとめ

少し駆け足になってしまいました。

2021年はCWVやタイトルの自動書き換え問題など様々なことがありましたね。覚えていくことや対応しなければいけないことが増えてきました。

また、この手のニュースでお話ししている内容は結構細かいSEO知識が多いので、日々ちょっとしたグーグル(ジョンミューラー)が言及していることを蓄積していけるかが大切だと思います。

少し前まではクロールバジェットについては濁していたような気もしましたが、今回CDNの件で普通に話ししてますしね…。

年始にも早速様々なニュースが飛び交っていますので、近いうちに次の記事でお会いしましょう。

この記事が多少なりとも、お役に立てばと思います。
記事を読んで不明な点等がありましたらお気軽にTwitter(@kaznak_com)などでご質問ください。

ではまた。