あけましておめでとうございます。気づけばあっという間に2022年もすぎて2023年になってしまいました。
このページに書いてあること
E-A-Tに新しい概念が追加された?
2022年の12月15日に、Quality Rater Guidelines に追記がされてE-A-Tにもう一つの「E」が加わりました。
概念としては、E-E-A-T(ダブルイーエーティー)となり、従来の専門性(Expertise)・権威性(Authoritativeness)・信頼性(Trustworthiness)に加えて、新たに経験(Experience)が追加されています。
「経験」の扱い・立ち位置
公式によると、
「信頼は EEAT ファミリーの最も重要なメンバーです。なぜなら、信頼できないページは、経験豊富、専門家、または権威があるように見えても、EEAT が低いからです。」
https://static.googleusercontent.com/media/guidelines.raterhub.com/ja//searchqualityevaluatorguidelines.pdf
コンテンツを信頼できるかどうか判断する上で、「経験」という軸が判断軸のひとつとなるようです。
実際に使ったことのない人が書くレビュー記事よりも、しっかり使った上でそのものの良し悪しを誠実に伝えてくれる記事の方が信頼もできますし、結果としてユーザーのためにもなります。
改めて、新しく意識をする要素でもないため、当たり前のことをしっかり積み重ねるようにGoogleから釘を刺された気分ですね。
また、昨今トレンドにあるAIコンテンツとの差別化や対策の一環にもつながるのでしょうか。今後の動向にも注目です。
E-E-A-Tの詳細は、別記事でも紹介していますので、詳しくはこちらをご覧ください。
ヘルプフルコンテンツアップデートが国内にも展開開始
場所は限定的でしたが、2022年の8月25日よりヘルプフルコンテンツアップデートが展開されておりました。
ヘルプフルコンテンツアップデートは、ユーザーにとって有益なサイト(コンテンツ)を上位化する狙いがあり、SEO意識が強すぎる検索エンジン向けのサイト(コンテンツ)が検索結果にて目立たないようにすることを目的とされています。
確かに、近年SEOを意識しすぎるが故に、必要のない中身が多い記事・コンテンツが増えているように感じます。(「〜とは」から始まるユーザーにとっては、今更感のある書き出しが多いなど。)
真にユーザーのことを考えたコンテンツづくりをしていくことで、結果としてSEOに対しても良いアプローチにつながるのではないでしょうか。
今回のアップデートで下落してしまった場合、まずそのコンテンツがユーザーの目線に立って有益かどうかを客観的に判断しましょう。「でも、SEO的には必要…」のような名残は切り捨てて、ユーザーファーストのコンテンツづくりを意識する必要があります。
サーチセントラルの記事も合わせてご覧ください。
ジョンミューラー「WordPressはSEOに優れているわけではない」
人気フォーラムでもあるRedditのスレッドにて、ジョンミューラーがコメントを残しています。
「WordPress は Wix よりもSEO に優れていますか?」または「WordPress は その他CMS よりも SEO に優れていますか?」などと質問を投げかけるスレッドが数多く建てられており、その中で
「独自のサイトをコーディングするよりも WordPress を使用する方が SEO に適しているかどうか?」
という質問に対し、ジョンは、
「SEO のためではありませんが、新しい CMS を自分で作成することにすべての時間を費やさなければ、コンテンツにより集中できます。(CMS の作成を好む人もいるので)」と答えています。
SEO担当者にとっては、耳にタコができるほどよくある議題ですが、ワードプレスであっても、Wixであっても、独自のコーディングであっても本質は変わりません。
ワードプレスを使用しているからといって、クローラーが訪問しやすいなどということもありません。
ただし、ジョンがいうように、「適切な作業を効率よく行うことができる」という点は挙げられるかと思います。
ディスクリプションを設置するのも、構造化データを挿入するにも、ゴールは同じなのでCMSを使っても使わなくても同じですが、管理画面からフィールドに追加するだけで済むCMSと、ミスなく手打ちでエディターを経由して挿入する必要があるケースと…。その人にとって行いやすい環境であればSEOに影響を及ぼすことはありません。
デスクトップ版の検索結果が無限スクロール可能に?
米国版のデスクトップのみですが、モバイル版と同じように際限なくスクロールが可能な更新を展開しております。
見出しには無限スクロールと書きましたが、Googleによれば「無限ではなく、最大4ページの連続スクロール」ということでした。
この更新によるサーチコンソールのデータ収集法に変更はなし
連続スクロールが展開されることによって、表示回数などはどう扱われるものかと思っておりましたが、サーチコンソールによるレポートの仕組みは変わらないとのことでした。
コンテンツの長さは、クロールに影響する?
海外版のGoogleオフィスアワーにて、こんな質問が挙げられました。
各トピックをカバーするディレクトリページ(一覧ページ)がサイトに存在していますが、そのページはあまり検索されません。コンテンツが短いなら、そうしたページを Google がクロールしインデックスする可能性が高くなりますか? 短い方がインデックスに必要なリソースを節約できるのではないでしょうか。
ゲイリー氏が答えます。
非常に面白い質問ですね。
どのくらい頻繁にクロールするかやインデックスするかどうかにコンテンツの長さは影響しません。また、URL のパターンのクロール頻度にも役に立ちません。
ニッチなコンテンツでもインデックスされうるし、(ニッチだからといって)いかなる場合でもペナルティを受けることはありません。しかし、一般的には、インターネットで人気があるコンテンツ、たとえば多くの人にリンクされているコンテンツの方がクロール、インデックスされやすい傾向はあります。
コンテンツの長さによってクロールの頻度やインデックスされやすいなどはないようです。
サーチステータスダッシュボードを公開?
Googleは検索関連のシステム稼働状況を把握できるように、 Google Search Status Dashboard(Google 検索ステータス ダッシュボード)なるものを公開しました。
主に、
- クロール
- インデックス
- 検索結果の配信
を掲載しており、正常に稼働しているかどうか、下記の4つのステータスが表示される仕様です。
- Available(使用可能): システムが正常に稼働
- Service information(情報あり): ステータスに更新または変更あり
- Service disruption(障害発生): サービスのパフォーマンスに低下あり
- Service outage(サービス停止): 相当な範囲でサービスが機能しておらず、多数のサイトにやユーザーに影響を与えている
規模の大きい障がいや影響などを一目で確認することができるため、ヘルプコミュニティやTwitterで状況を追わずとも把握できるようになりました。
客観的に違和感を感じた場合などは、自分のサイトだけなのか、広く影響が出ているのかすぐに確認することができますね。
日本語のページもありますので、そちらも合わせてご覧ください。
2023年も情報の波に乗り遅れないように頑張ります
AI周りをはじめとして、ITのトレンドは日々目まぐるしい発展を感じます。
SEOについても小さなアプデや更新が続いていますので、乗り遅れないためにもしっかり情報を追い求めていきます。
この記事が多少なりとも、お役に立てばと思います。
記事を読んで不明な点等がありましたらお気軽にTwitter(@kaznak_com)などでご質問ください。
ではまた。