皆さんは「CTR」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
クリックスルーレート (Click Through Rate)の略称になりますが、つまりは『クリック率』を指す言葉となります。
SEO対策を行なっていく上で検索順位を上げていくことも大切ですが、同時にCTRを高めることも非常に重要です。
1位に表示されていても、クリックされていなければ意味がないですからね。
今回はそんな自然検索のCTRについて面白い調査が行われていたのでその結果をシェアしたいと思います。
- 500万キーワードの検索結果の調査結果が公表された
- キーワードを含むURLのCTRは高い傾向
- パワーワードはCTRを下げる傾向
- meta descriptionは設定した方がCTRは高い傾向
このページに書いてあること
調査内容
今回の調査の内容については以下の通りです。
Googleの自然検索におけるクリック率をより深く理解するため、我々は500万の検索結果を分析した。
分析対象のクリック率のデータは、874,929ページと5,079,491キーワードである。
その後、タイトルタグ、ユーザーの感情、メタディスクリプションなどの要素がクリック率にどのように影響するかを分析した。
https://www.seojapan.com/blog/we-analyzed-5-million-google-search-results-heres-what-we-learned-about-organic-click-through-rate
500万ものキーワードの検索結果を調査するとはなかなか凄まじいですね。
ですがその分調査結果は有用なものとなっているでしょう。
それでは気になる調査結果をご紹介します。
調査結果の概略
今回の調査の結果以下の結果が得られたようです。
https://www.seojapan.com/blog/we-analyzed-5-million-google-search-results-heres-what-we-learned-about-organic-click-through-rate#more-29533
- Google検索で1位に表示されているページのクリック率は、平均で31.7%。
- Google検索で1位に表示されているページは、10位に表示されているページと比べ、10倍のクリックを獲得している。
- 7-10位に表示されているページのクリック率はほぼ同一。そのため、順位が少し上がっても、それが1ページ目の下位のままであれば、トラフィックを大きく増加することは難しくなる。
- 平均して、順位が1位上昇すると、クリック率は30.8%上昇する。しかし、この数値は上昇前と上昇後の順位で非常に左右される。3位から2位への順位上昇は、クリック率も飛躍的に上昇するが、10位から9位への順位上昇の場合、クリック率はさほど上昇しない。
- タイトルに質問が含まれているページの場合、タイトルに質問が含まれていないページと比べ、クリック率は14.1%高い。
- タイトルの文字数が15-40文字の場合が最もクリック率が高い。我々のデータによると、タイトルの文字数が15-40文字の範囲に収まると、それ以外の文字数のタイトルのページと比べ、クリック率が8.6%高かった。
- URL内にキーワードが含まれている場合、URL内にキーワードが含まれていない場合と比べ、クリック率は45%高くなる。
- 「パワーワード」を追加すると、CTRが下がる場合がある。パワーワードを含むタイトルのページは、パワーワードを含まないタイトルのページと比べ、クリック率は13.9%低くなる。
※パワーワード:クリックを煽るようなワードのこと- 感情的なタイトルはクリック率を上昇させる。ポジティブ、ネガティブな表現を含んだ感情的なタイトルの場合、クリック率は約7%改善された。
- メタディスクリプションを書くことでクリック率は上昇する。メタディスクリプションが記載されているページは、メタディスクリプションが記載されていないページと比べ、5.8%多くクリックを獲得していた。
どうでしょうか、結構意外な結果も多かったのではないでしょうか。
「そんなの当たり前じゃん」という調査結果から、「え、まじか・・・」というものまであったかと思います。
10個の結果のうち、気になる結果を抜粋して以下で解説していきます。
(詳しい調査方法や全部の項目の紹介については引用元をご覧ください。)
キーワードを含むURLはCTRの高さと相関がある
「URLにはその記事を説明するキーワードを含めたほうがいいの?」
誰もが一度は疑問に思ったことがあるだろうこの質問ですが今回の調査結果からいうと「YES」と言えるでしょう。
紹介元の記事では、URLと検索キーワードの類似性を設定し、調査したそうです。
表は左から、『URL』『検索キーワード』『類似性』となっていて、検索キーワードに対して、URLにキーワードの含有率を設定し、調査したそうです。
調査の結果は下記のようになったそうです。
結論、キーワードを含むURLとクリック率には強い相関があるということです。
Googleの検索エンジン最適化(SEO)スターターガイドでも、URLは検索結果に表示され、「サイトのコンテンツや構造に関連する単語を含む URL」を使用することを勧めています。
当サイトでも記事のURLにはその記事の内容を示すキーワードを含めるようにしています。
例えば、以下の記事ですがURLは「https://cocorograph.co/knowledge/no-more-mixed-messages-about-https/」となっています。
【no-more-mixed-messages-about-https】
上記の部分が記事を簡単に説明するキーワードの部分です。
もしかすると、クリック率のことだけを考えるのであれば、日本ではURLも日本語の方がいいのかもしれませんね。
このようにCTRを高めるには記事の内容となるべく一致するようなURLにしたほうが良いとのことでした。
皆さんもこれを機にご自身の記事のURLについて見直してはいかがでしょうか。
「パワーワード」を追加すると、CTRが下がる場合がある
「パワーワード」とは記事タイトルで目を引かせ注意を集めることを目的とした単語のことを指しています。
例えば
- 徹底
- 永久保存版
- 必見
- 見なきゃ損
などの語句を指します。
これらの語句を検索結果で見かけるケースが多いのではないでしょうか。
記事のタイトルを考える際についつい入れがちですがどうやら逆効果なようです。
パワーワードを記事タイトルに含めるとクリック率が13.9%も低下してしまうとのことでした。半端ないですね。
というのも近年の検索ユーザーは目が肥えてきておりパワーワードが含まれた記事タイトルを見るといわゆる「釣りタイトル」と思い、クリックを避ける傾向にあるようなのです。
確かに自分が検索ユーザー目線に立った際に「必見・徹底解説・永久保存版」等の語句を見ると辟易してしまいクリックを避けることが多々あります。
このようについつい入れたくなってしまうパワーワードですがクリック率を考えると今後は避けたほうが良さそうですね。
当サイトでも今後はなるべくシンプルな記事タイトルにするよう心がけてみようと思います。
meta description が記載されているページは、記載されていないページと比べ、CTRが高い
ご存知の方も多いと思いますが、 meta description とは検索結果のタイトルの下に表示される120文字前後の説明文のことを指します。
この meta description は自分で設定しなくてもグーグルが自動で記事の中から抜粋して表示させることがありますがその場合はどうしても違和感のある文章になってしまいます。
調査結果を見ても「descriptionが記載されているページはされていないページと比べてクリック率が5.8%も低かった」ようです。
検索結果にもダイレクトで表示されクリック率にも大きく関わってくるので少し面倒ですが記事ごとに設定しかつ、魅力的な文章となるよう心がけていきましょう。
クリック率も意識するようにしよう
SEO対策というとどうしても検索順位を一つでも上に上げるというイメージが強いのではないでしょうか。
もちろんそれも大切なのですがサイトへの流入を考えるとクリック率も非常に重要なのです。
タイトルや meta description の設定次第では自分より上位の記事よりも多く流入させることも不可能ではないでしょう。
これを機に今回紹介したクリック率に関する調査結果をもとにして自身の記事の見直しを図ってみるのもいいかもしれませんね。