外部対策では、外部サイトからのWebサイトへのリンクを獲得することが中心となるが、
不正な外部リンクには検索エンジンからペナルティが課せられてしまうため、
あくまで正攻法で対処します。外部リンクを獲得するうえでのポイントとあわせて、
ソーシャルメディアやサテライトサイトを活用した施策もおさえておきましょう。
外部対策は内部対策に比べて軽視されがちですが、状況によっては欠かせない重要な対策です。
まずは、SEO における外部対策の重要性と、その中心的要素である外部リンクの意義についておさえておきましょう。
- ペイドリンクはペナルティになる可能性が高い
- 状況次第で外部対策に力を入れる必要がある
- 外部リンクからコンテンツのよし悪しを判断する
外部対策はもういらない?
SEOで検索エンジンでの表示順位を上げるための対策には、Webサイトの内部自体を改善する内部対策と、外部からのリンクを増やす外部対策の2種類がありますが、以前は外部対策が重要視されていました。信頼性、すなわちページランクが高く、テーマ性が合致する外部サイトからリンクを多く獲得すれば、そのWebページの信頼性も高いと判断される傾向が強かったからです。
ペイドリンクの出現
しかし、Webサイトの内部に手を入れる内部対策よりも、よそからリンクを貼ってもらうだけの外部対策のほうが、考えかたによっては手軽にできるものです。そこで、「ペイドリンク」と呼ばれる有償のリンクを提供するサービスなどが出現するようになりました。当然ながら、そうした人為的なリンクは、Webサイトの信頼性を保証するものではありません。自然に発生したリンクこそ、Webサイトの信頼性を保証するものです。自然に発生したリンクをもとにWebサイトに適正な評価を与えたい検索エンジンが、このような人為的なリンクに対策を講じたのはいうまでもありません。
現在では、人為的にリンクが構築されるペイドリンクの利用は、主要検索エンジンのガイドラインに反するものとされています。とくにGoogleは強く拒否する姿勢を示しており、ペイドリンクが発覚した場合、厳しいペナルティを課される可能性が高いです。
状況によって変わる外部対策の必要性
こうした流れから、Googleなど主要検索エンジンでの表示順位を上昇させる対策としては、目下内部対策が重要視される傾向にあります。検索エンジンのアルゴリズムの改良もあり、Webサイトの内容さえしっかりしていれば、外部リンクが多くなくとも、Webサイトは十分に評価されうるという見かたもあります。しかし、本当に外部対策が必要ないと、今すぐに断言することはできません。外部対策が有効な状況もたしかに存在するからです。
すでに長年の運用歴があり、十分なコンテンツと外部リンクを持ち合わせたWebサイトの場合であれば、サイト内部のコンテンツに手を入れるだけで、十分にSEOを行うこともできるでしょう。また、検索ボリュームが少なく競合性の低いロングテールのキーワードをターゲットにする場合も、検索結果の上位にWebサイトが表示されやすくなるため、同様に外部対策が不要かもしれません。しかし、競合の多いキーワードでの上位表示を、新規のWebサイトが狙う場合はどうでしょうか。外部リンクがまったくない状態では、そもそも検索エンジンにWebサイトの存在が認識すらされず、検索結果での表示順位が向上することも難しいでしょう。もちろん、Webサイトの担当者が有益なコンテンツを用意し、それがSNS上などでシェアされていけば、Webサイトへのユーザーの流入量も増えて、検索エンジンにも認識されるようになります。
このように、状況に応じて外部対策の必要性が変わってくるため、自社サイトの目的と状況に照らし合わせて、どこまで外部対策に力を入れるかを判断しましょう。ただし、外部対策を講じる必要があるとしても、ペナルティのリスクがあるペイドリンクに
手を出すことは控えるべきです。
検索エンジンにおける外部リンク
外部リンクからWebサイトの重要度を計る特許技術のページランクを使用していることからもわかるように、GoogleはWeb上のリンクのつながりとその関連性をとくに重視する検索エンジンです。リンクはGoogleのアルゴリズムにおいて中心的な存在であり、このしくみこそが、ここまでGoogleという検索エンジンを成長させてきたといっても過言ではありません。
やはり、SEOにおいて外部リンクは意識すべき重要なものなのです。そのため、検索エンジンが外部リンクを評価するしくみとあわせて、外部リンクの重要性について解説します。
外部リンクが評価される理由
検索エンジンは基本的に、ユーザーにとって役に立つ情報が、検索エンジンにわかりやすい構成で記述されているかどうかを基準として、Webサイトの表示順位を決定しています。なぜなら、ユーザーの求める情報がなかなかヒットしない検索エンジンにはユーザーが訪れなくなり、やがて検索エンジンそのものがすたれてしまうからです。そのような状況におちいれば、検索エンジンの収益における中心的存在である、リスティング広告も機能しなくなってしまいます。そのためあくまで、ユーザーのニーズを満たすWebサイトであるかどうか、ユーザーにとってよりよいコンテンツであるかどうかが、検索エンジンでは重視されています。
事実、ユーザー目線でコンテンツを評価するためのアップデートを、検索エンジンはたびたび行ってきました。それでも、人間が判断するときのように適切に、コンテンツのよし悪しを判断することまでは、最新の検索エンジンにもできません。検索エンジンにわかることといえば、「掲載されているコンテンツにどのような単語が含まれているか」、「情報がわかりやすく整理されているか」といったレベルの内容です。人間がどれほど「このサイトはおもしろい」、「情報がためになる」と思ったとしても、それを検索エンジンが正確に理解することは、いまだに非常に難しいのです。
そういった事情から、検索エンジンがWebサイトを評価する際の指標の1つとして、外部リンク(被リンク)の数が使われているわけです。これは、有用な情報が数多く掲載されているWebサイトほど、ほかのWebサイトからの参照数も多いだろうという理論に基づいています。ユーザーがSNSやブログなどでシェアする情報には、「共感」や「賛同」などといったポジティブな印象があることが多いでしょう。そうしたポジティブな印象がたくさん集まっているWebサイトは当然、ユーザーにとって有用な可能性が高いということです。
先ほど、Webサイトのコンテンツを充実させる内部対策がなされていれば、外部対策は必要ないという見かたもあることに触れました。しかし、検索エンジンがWebサイトのコンテンツの価値を人間と同様に評価できるようになるまで、外部リンクが一定の指標になることは避けられないと考えられます。ぜひこのCHAPTERを通して、具体的な外部対策についておさえておきましょう。
外部施策の注意点
外部リンクが大切な要素だということはお分かりいただけたと思いますが、単純に「リンクの数が多い」というだけでは、検索エンジンから高い評価を受けて上位表示されるわけではありません。
外部施策の注意点を簡単に説明します。
「良質なコンテンツ」と「良質な被リンク」
先ほどもお話をしましたが、検索エンジンはユーザーにとって最も価値の高いページを上位表示させようとしています。そのため、まずはサイト内に良質なコンテンツがあることが大前提です。
どんなに多くの被リンクがついて、クローラーに発見されてもコンテンツの質が低ければむしろマイナスの影響を受ける可能性の方が高いので注意してください
・被リンク元のページランクが高い
・被リンク元のサイトの発リンクが少ない
・リンクパワーを受け渡しやすいページから発リンクされている
上記の要因がリンク評価を高めると言われています。
「有効な被リンク」と「無効な被リンク」がある
被リンクには、有効な被リンクと無効な被リンクがあります。無効な被リンクはクローラーの巡回をブロックしてしまい、検知されないため注意が必要です。
外部から送られるリンクに、
「rel = “nofollow”」「rel = “sponserd”」「rel = “ugc”」
上記のいずれかのhtml要素のrel属性が付与されていると、被リンクの効果は無効になる可能性がありますので注意してください。