「GA4の管理画面を見ているけれど、セッション数の定義がいまいちよく分からない…」
「以前のUA(ユニバーサルアナリティクス)と比べて数値が違う気がするけれど、なぜだろう?」
Webサイトの運用を任されたばかりの方や、これから本格的にアクセス解析を始めようとしている方の中には、このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
GA4(Googleアナリティクス4)における「セッション数」は、Webサイトへの「訪問回数」を表すとても基本的な指標ですが、その計測ルールは以前とは少し変わっています。
この記事では、GA4のセッション数の正しい定義や計測の仕組み、UAとの違いについて、初心者の方にも分かりやすく図解するように丁寧に解説します。
これを読めば、自信を持って数値を分析し、レポートを作成できるようになりますよ。一緒に学んでいきましょう。
このページに書いてあること
GA4のセッション数とは?基本の定義を解説

まずは、GA4における「セッション数」の基本的な意味をしっかり理解することから始めましょう。
専門的な言葉が多くて難しそうに感じるかもしれませんが、基本さえ押さえてしまえば、決して複雑なものではありません。ここでは、セッションの定義や開始・終了のタイミングについて、やさしく解説します。
セッション数は「サイトへの訪問回数」を表す指標
セッション数とは、一言で言えば「ユーザーがWebサイトを訪問した回数」のことです。
リアルなお店に例えるとイメージしやすいでしょう。あるお客様がお店に入ってきて、商品を見たり店員さんと話したりして、お店を出ていくまでの一連の流れが「1セッション」です。
もし同じお客様が、午前中に一度来店し、夕方にもう一度来店した場合はどうなるでしょうか?この場合、ユーザー数は「1人」ですが、セッション数は「2回」とカウントされます。Webサイトでもこれと同じように、ユーザーがサイトを訪れてから離脱するまでをひとつのまとまりとして数えているのです。
セッションが開始されるタイミング
では、具体的にどの瞬間にセッションが「始まった」とみなされるのでしょうか。
GA4では、ユーザーがサイトを訪れてページを開いたときなどに、自動的にsession_startという合図(イベント)が送られます。この合図が発生したときに新しいセッションIDが発行され、セッションが開始される仕組みになっています。
ただし、前のセッションがまだ続いていると判断される場合(例えば、ページを開いたまま数分だけ別のタブを見て戻ってきた場合など)は、新しいセッションにはならず、前のセッションの続きとして扱われます。このあたりのルールが、正確な計測のポイントになります。
セッションが終了するタイミング(30分ルール)
セッションがいつ終わるのかを知ることも大切です。基本的には、「ユーザーが30分以上、何の操作もしなかったとき」にセッションは終了します。これを「30分ルール」と呼んだりします。
例えば、記事を読んでいる途中で30分以上席を外して放置し、その後戻ってきて操作を再開したとしましょう。この場合、最初のセッションはタイムアウトで終了し、操作再開時には新しいセッションとしてカウントされます。つまり、1回の訪問のように見えても、データ上は「2セッション」になるわけです。このルールは設定で変更可能ですが、まずは「30分操作がないと切れる」と覚えておきましょう。
混同しやすい?セッション数と他の指標との違い

アクセス解析のレポートを見ていると、「表示回数」や「ユーザー数」など似たような用語がたくさん出てきて混乱してしまいますよね。
ここでは、セッション数とよく混同されがちな他の指標との違いを整理しました。それぞれの違いをクリアにすることで、データの見方がぐっと深まりますよ。
表示回数(ページビュー数)とセッション数の違い
「表示回数(ページビュー数 / PV数)」は、その名の通り「ページが表示された回数」のことです。
1回のセッション(訪問)の中で、ユーザーがトップページを見て、記事Aを見て、記事Bを見た場合を考えてみましょう。
- セッション数: 1(訪問は1回)
- 表示回数: 3(3つのページを見た)
このように、表示回数はページが開かれるたびに増えていきますが、セッション数は訪問そのものの回数なので、サイト内をどれだけ回遊しても1回の訪問中なら「1」のままです。サイト内をどれだけ深く見てもらえたかを知るには、これらを比較するのが良いでしょう。
ユーザー数(ユニークユーザー数)とセッション数の違い
「ユーザー数」は、「サイトを訪れた人の数」を表します。
例えば、Aさんが月曜日にサイトを見て、水曜日にもまた同じブラウザでサイトを見たとします。
- ユーザー数: 1(Aさんという同一人物)
- セッション数: 2(月曜と水曜の2回訪問)
このように、同じ人が何度訪れてもユーザー数は増えませんが、セッション数は訪問のたびに加算されます。リピーターが多いサイトでは、ユーザー数に対してセッション数が多くなる傾向があります。「何人が来ているか」と「延べ何回来ているか」の違いですね。
エンゲージメントのあったセッション数との違い
GA4から新しく登場した重要な指標に「エンゲージメントのあったセッション数」があります。
これは、単に訪問しただけでなく、「サイト内で意味のある行動をしたセッション」のみをカウントしたものです。具体的には以下のいずれかを満たしたときにカウントされます。
- 10秒以上継続したセッション
- 2ページ以上閲覧した
- コンバージョンイベントが発生した
間違ってクリックしてすぐに閉じたような「質の低いセッション」は除外されるため、サイトの実質的な利用状況を把握するのにとても役立つ指標です。
なぜ数値がズレる?GA4とUAの計測ルールの違い

「以前のUAのデータと比べると、GA4のセッション数が減っている気がする…」そんな風に感じたことはありませんか?
実は、GA4とUAでは計測のルールがいくつか異なっており、その影響で数値にズレが生じることがあります。ここでは、その主な原因となる3つの違いについて解説します。
流入元(参照元)が変わった時の計測仕様の違い
最も大きな違いは、訪問中に「流入元」が変わったときの扱いです。
UAでは、サイト閲覧中に外部サイトへ行き、そこから戻ってくるなどして参照元情報が変わると、そこでセッションが切れ、新しいセッションとしてカウントされていました。
一方、GA4では、訪問中に流入元が変わってもセッションは切れません。
例えば、検索から来て、途中で別サイトのリンクを踏んで戻ってきても、GA4なら「1セッション」のままです。この仕様変更により、GA4の方がセッションが途切れにくくなっています。
日付をまたいで閲覧した時の計測仕様の違い
日付をまたいでサイトを閲覧していた場合のルールも変わりました。
UAでは、夜の23:50から見始めて翌日の0:10まで閲覧していた場合、日付が変わる瞬間に強制的にセッションが切られ、2回としてカウントされていました。
しかし、GA4では日付をまたいでもセッションは切れません。
深夜にネットサーフィンをするユーザーが多いサイトなどでは、この違いが数値に影響を与える可能性があります。ここでもやはり、GA4の方が「1回の訪問」として長く計測する傾向があることが分かりますね。
GA4のセッション数がUAより少なくなる傾向とその理由
これまでの説明をまとめると、「GA4のセッション数はUAよりも少なくなる傾向がある」と言えます。
理由はシンプルで、UAでは「流入元の変化」や「日付変更」のタイミングでセッションを分割してカウントしていましたが、GA4ではそれらを同一セッションとして扱うようになったからです。
| 計測ルール | UA(旧) | GA4(新) |
|---|---|---|
| 流入元の変化 | 新しいセッションになる | セッションは継続する |
| 日付またぎ | 新しいセッションになる | セッションは継続する |
数値が減ると不安になるかもしれませんが、これは計測ミスではなく、より実態に近い「訪問」を捉えられるようになった結果ですので、安心してくださいね。
GA4のレポート画面でセッション数を確認する方法

定義が分かったところで、実際にGA4の管理画面でセッション数を確認してみましょう。
GA4はメニューが多くて迷子になりやすいですが、見るべき場所さえ分かれば簡単です。ここでは、よく使う3つのレポート画面での確認方法をご紹介します。
「集客」レポートでサイト全体のセッション数を見る
まずは、サイト全体のセッション数をざっくり把握する方法です。
左側のメニューから「レポート」→「集客」→「集客サマリー」の順に進んでみてください。
ここには、指定した期間内にどれくらいのセッションがあったか、ユーザー数は何人だったかといった全体の概要が表示されます。日々の健康診断のように、まずはここで全体のトレンドを見て、「先月より増えているかな?」「急に減っていないかな?」とチェックするのがおすすめです。グラフで推移が見られるので、直感的に状況を把握しやすいですよ。
「トラフィック獲得」で流入経路ごとのセッション数を見る
次に、「どこからユーザーが来ているのか」を知りたい場合は、「レポート」→「集客」→「トラフィック獲得」を確認します。
このレポートでは、「Organic Search(検索エンジン)」や「Social(SNS)」、「Referral(他サイトからのリンク)」など、チャネルグループごとのセッション数が一覧で表示されます。
「今月はSNSからの流入が増えたな」とか「検索からのセッションが少し落ちているかも」といった分析ができるので、どの集客施策が効果を出しているかを判断するのに欠かせない画面です。
「ランディングページ」で入り口ページごとのセッション数を見る
最後に、「どのページが入り口になっているか」を確認する方法です。
これは「レポート」→「エンゲージメント」→「ランディング ページ」で見ることができます。
ランディングページごとのセッション数を見ることで、「どの記事が多くの読者を連れてきてくれているか」が分かります。セッション数が多いページは、サイトの顔とも言える重要なページです。ここを改善することで、さらに多くのユーザーを呼び込んだり、他のページへ誘導したりするチャンスが広がります。
セッションの有効期限(タイムアウト)を変更する設定
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先ほど「30分操作がないとセッションが切れる」とお伝えしましたが、実はこの時間はサイトの設定で変更することができます。
すべてのサイトで変更が必要なわけではありませんが、サイトの種類によってはデフォルトのままでは不都合なこともあります。ここでは、設定を変更すべきケースとその手順について解説します。
デフォルトの30分設定を変更したほうが良いケース
デフォルトの30分を変更したほうが良いのは、「ユーザーが長時間操作せずに滞在する可能性があるサイト」です。
例えば、長時間の動画コンテンツがメインのサイトや、じっくり読む必要のある長文の論文・資料サイトなどが当てはまります。
動画を45分間見ている間、ユーザーはマウス操作やクリックをしないかもしれません。すると、動画を見終わって次の操作をしたときに「セッション切れ」と判定され、1回の訪問が2回に分かれてしまいます。これでは正確な分析ができませんよね。こういったケースでは、タイムアウト時間を長めに設定することをおすすめします。
管理画面からタイムアウト時間を変更する手順
タイムアウト時間は、管理画面から以下の手順で簡単に変更できます。
- 左下の歯車アイコン「管理」をクリック
- 「データの収集と修正」の中にある「データストリーム」を選択
- 対象のウェブストリームを選択し、「タグ設定を行う」をクリック
- 設定項目の下の方にある「すべて表示」を押し、「セッションのタイムアウトを調整する」を選択
ここで、時間と分を指定して変更できます(最大7時間55分まで)。設定を変更しても過去のデータには反映されないので、必要だと感じたら早めに設定しておきましょう。
セッション数を分析してサイト改善に活かすポイント

セッション数はただ眺めているだけでは意味がありません。大切なのは、その数字から「ユーザーの動き」を読み取り、サイトの改善につなげることです。
ここでは、セッション数を他の指標と組み合わせることで見えてくる、分析のヒントを3つご紹介します。
セッション数とユーザー数を比較してリピート率を推測する
セッション数とユーザー数を比べることで、「リピーターがどれくらいいるか」を推測できます。
もし「セッション数」と「ユーザー数」がほぼ同じ数値なら、ほとんどの人が1回しか来ていない(新規ばかりの)可能性があります。
逆に、ユーザー数に対してセッション数が1.5倍や2倍あれば、一人のユーザーが何度も訪問してくれている証拠です。リピーターが多いサイトはファンがついている良い状態と言えます。この比率(セッション数 ÷ ユーザー数)を定期的にチェックして、サイトのファン作りがうまくいっているか確認してみましょう。
流入元ごとのセッション数を見て集客チャネルを評価する
「トラフィック獲得」レポートで流入元ごとのセッション数を見ると、「どの集客チャネルに力を入れるべきか」が見えてきます。
例えば、一生懸命SNSを更新しているのに、SNSからのセッション数が少なければ、投稿内容やターゲットがズレているのかもしれません。
逆に、広告を出していないのに自然検索(Organic Search)からのセッションが多ければ、SEO対策がうまくいっている証拠です。伸びているチャネルをさらに伸ばすか、弱いチャネルをテコ入れするか、限られた時間と予算をどこに使うか判断する材料になります。
1セッションあたりのPV数を見てサイト内の回遊率を測る
1回の訪問でどれくらいのページが見られているか(回遊率)を知るには、「表示回数 ÷ セッション数」を計算してみましょう(これを「ページ/セッション」と呼びます)。
この数値が高いほど、ユーザーはサイト内のいろいろなページに興味を持って巡回してくれています。逆に数値が「1」に近い場合は、最初のページだけ見てすぐに帰ってしまっている(直帰している)可能性が高いです。その場合、関連記事へのリンクを増やしたり、メニューを見やすくしたりして、他のページも見てもらえる工夫が必要です。
Webサイトのセッション数を増やすための具体的な施策

「もっとたくさんの人にサイトを見てほしい!」というのは、Web担当者共通の願いですよね。
セッション数を増やすためには、待っているだけでなく、ユーザーを呼び込むための積極的なアクションが必要です。ここでは、今日から意識できる具体的な施策を4つご紹介します。
ユーザーの検索意図を満たすSEOコンテンツを作成する
最も基本的かつ重要なのが、SEO(検索エンジン最適化)です。
ユーザーがGoogleやYahoo!で検索しそうなキーワードを調査し、その「検索意図(知りたいこと・悩み)」を解決する良質な記事を書きましょう。
単にキーワードを詰め込むのではなく、「この記事を読めば悩みが解決する」と思ってもらえるような、役立つ情報を提供することが大切です。検索順位が上がれば、広告費をかけずに継続的なセッション数の増加が期待できます。時間はかかりますが、資産になる施策です。
Web広告を活用してターゲット層にアプローチする
短期間で一気にセッション数を増やしたい場合は、Web広告が有効です。
リスティング広告(検索連動型広告)やSNS広告を使えば、ターゲットとする層にピンポイントでアプローチできます。
「新商品を発売した直後」や「キャンペーン期間中」など、タイミングを逃したくないときには特に強力な手段です。予算はかかりますが、SEOの効果が出るまでの間、サイトへのアクセスを確保するために活用するのも賢い方法ですね。
SNSで情報を発信してサイトへの流入経路を作る
X(旧Twitter)やInstagram、FacebookなどのSNS活用も欠かせません。
記事を更新した際のお知らせはもちろん、日々の発信を通じてフォロワーとの関係を築くことで、サイトへの入り口(流入経路)を増やすことができます。
SNSで話題になれば「バズる」ことで爆発的にセッション数が増えることもありますし、検索エンジンを使わない層にもアプローチできるのが強みです。サイトのターゲット層がよく利用しているSNSを選んで、運用を始めてみましょう。
メールマガジンを配信してリピーターの訪問を促す
新規ユーザーを呼ぶだけでなく、一度来てくれた人に「もう一度来てもらう」ことも大切です。そこで役立つのがメールマガジンです。
有益な情報や最新ニュース、限定クーポンなどを定期的に配信することで、ユーザーにサイトの存在を思い出してもらうきっかけを作ります。
「そういえばあのサイト、最近どうかな?」と思ってもらえれば、セッション数は自然と積み上がっていきます。リピーターを育てることは、安定したサイト運営の基盤になりますよ。
まとめ

GA4のセッション数について、定義から確認方法、活用術まで解説してきました。
ポイントを振り返ると、セッション数は「サイトへの訪問回数」であり、「30分操作がないと終了する」というのが基本ルールです。また、UAと比較して「流入元が変わってもセッションが切れない」ため、数値が少なく見える傾向があることも重要な違いでしたね。
数値のズレや定義の違いに最初は戸惑うかもしれませんが、これらは「ユーザーの行動をより正確に捉えるため」の進化です。
まずは「集客」レポートで全体の傾向を見ることから始めてみてください。正しい知識を持ってデータを見れば、きっとサイト改善のヒントが見つかるはずですよ。焦らず少しずつ、GA4と仲良くなっていきましょう。
ga4 セッション数についてよくある質問

Q1. セッション数とPV数の違いは何ですか?
A1. セッション数は「訪問回数」、PV数は「ページが表示された回数」です。1回の訪問(1セッション)で5ページ見たら、セッション数は1、PV数は5になります。
Q2. UAと比べてGA4のセッション数が少ないのはなぜですか?
A2. 主な理由は、GA4では「流入元の変化」や「日付またぎ」でもセッションが切れずに継続するためです。セッションが細切れになりにくいため、総数は減る傾向にあります。
Q3. 自分のアクセスをセッション数に含めない方法はありますか?
A3. はい、あります。管理画面の「データストリーム」設定から、特定のIPアドレス(社内や自宅など)を「内部トラフィック」として定義し、フィルタ設定で除外することができます。
Q4. セッションが切れる「30分」という時間は変更できますか?
A4. 可能です。管理画面の「データストリーム」→「タグ設定を行う」→「セッションのタイムアウトを調整する」から、最大7時間55分まで延長できます。
Q5. 「エンゲージメントのあったセッション」とは何ですか?
A5. 単なる訪問ではなく、「10秒以上滞在」「2ページ以上閲覧」「コンバージョン発生」のいずれかを満たした、質の高いセッションのことです。