Googleアナリティクス(GA4)の設定画面で「プロパティ名」という入力欄を見て、手が止まってしまった経験はありませんか?
「何を入力すればいいの?」「適当な名前でも大丈夫?」と不安になる方も多いでしょう。実は、プロパティ名は難しく考える必要はありません。基本的には管理するWebサイトの名前を入力すれば問題ありませんし、後からいつでも変更可能です。
この記事では、Googleアナリティクスのプロパティ名の役割から、迷わないおすすめの命名パターン、そして入力時の注意点までを優しく解説します。これを読めば、自信を持って設定を完了させることができるようになりますよ。ぜひ参考にしてみてください。
このページに書いてあること
Googleアナリティクスの「プロパティ名」とは?

Googleアナリティクスを使い始めたばかりの方にとって、「プロパティ」という言葉は少し耳慣れないかもしれません。まずは、このプロパティ名が一体何を指すのか、その基本的な役割や構造について整理していきましょう。ここを理解すると、管理画面の見方がぐっと楽になりますよ。
プロパティ名の定義と役割
プロパティ名とは、簡単に言えば「データを計測する箱の名前」のことです。
Googleアナリティクスでは、Webサイトやアプリごとの計測データを「プロパティ」という単位で管理します。そのプロパティを識別するために付けるラベルが「プロパティ名」です。
たとえば、あなたが「ココログラフ」というブログを運営しているなら、そのブログのデータを貯める箱に「ココログラフ」という名札を付けるイメージですね。この名前は管理画面上であなたが識別するために使われるもので、サイトの訪問者に公開されることはありません。ですから、ご自身やチームメンバーが分かりやすい名前であれば、どのようなものでも大丈夫です。
アカウント・プロパティ・データストリームの階層構造
Googleアナリティクスは、3つの階層構造で成り立っています。この関係性を知っておくと、プロパティの位置づけがよく分かります。
- アカウント(一番大きな枠):会社や組織、利用者ごとの管理単位。
- プロパティ(データの箱):Webサイトやアプリごとのデータ管理単位。←今回はここの名前のお話です
- データストリーム(データの入り口):実際にデータを送ってくるWebサイトやiOS/Androidアプリのソース。
家計簿で例えるなら、「アカウント」が家計簿の冊子そのもの、「プロパティ」が銀行口座ごとのページ、「データストリーム」が給与振込や引き落としの明細、といったイメージでしょうか。プロパティ名は、どの口座のページかを見分けるためのタイトルになります。
プロパティ名が表示される場所と確認方法
設定したプロパティ名は、Googleアナリティクスの管理画面の左上にあるプルダウンメニューや、「管理」セクションのプロパティ設定画面に表示されます。
複数のサイトを運営している場合、この左上のメニューからプロパティ名を切り替えて、それぞれのサイトのデータを確認することになります。
もし名前が適当だと、「あれ? 今見ているのはどのサイトのデータだっけ?」と混乱してしまうかもしれません。パッと見てすぐにどのサイトか判断できる場所に表示されるため、分かりやすさがとても大切です。まずはご自身の管理画面で、現在表示されている名前を確認してみてください。
迷わない!適切なプロパティ名の付け方と具体例

「後で変えられるとは言っても、最初からちゃんとした名前を付けたい」という方のために、具体的で失敗のない命名パターンをご紹介します。基本を押さえておけば、今後サイトが増えたとしても管理がスムーズでしょう。
最も一般的なのは「サイト名」や「サービス名」
一番のおすすめは、ズバリ「Webサイト名」や「サービス名」をそのまま使うことです。これが最もシンプルで、誰が見ても分かりやすい方法でしょう。
- 例:
ココログラフブログ - 例:
株式会社〇〇 公式サイト
管理画面を開いた瞬間に「あ、このサイトのデータだな」と直感的に理解できます。特に個人ブログや、1社で1つのサイトしか運営していない場合は、ひねらずにサイト名をそのまま入力することをおすすめします。迷ったらまずはこのパターンで設定してみてください。
ドメイン(URL)をプロパティ名にするパターン
サイト名が長すぎる場合や、似たような名前のサイトを複数持っている場合は、ドメイン(URL)をプロパティ名にするのもスマートな方法です。
- 例:
cocorograph.co - 例:
example.com
ドメインは世界に一つしかないので、他のサイトと混同する心配がありません。特にWeb制作会社の方や、複数のドメインを管理している担当者の方にとっては、ドメイン名での管理が非常に効率的です。シンプルで記号的な管理を好む方には、このパターンがぴったりでしょう。
複数サイトを運営する場合の命名ルール
ECサイトとコーポレートサイト、あるいはブログと採用サイトなど、複数のWebサイトを運営している場合は、統一感のある命名ルールを作ると管理が楽になります。
おすすめは、【識別子】+サイト名 の形です。
【EC】ココログラフストア【採用】ココログラフ採用サイト【LP】春のキャンペーン
このように、先頭に【 】でサイトの種類を明記しておくと、プロパティ一覧で並んだときに非常に見やすくなります。チームで管理する場合も、共通認識を持ちやすくなるのでおすすめですよ。
日本語と英語どちらで入力すべきか
「日本語が良いの? それとも英語?」と迷うこともあるかもしれません。結論としては、管理するメンバーが分かりやすい言語であればどちらでも構いません。
- 日本人だけのチーム: 日本語(漢字・かな)が直感的で分かりやすい
- グローバルなチーム: 英語表記が無難
Googleアナリティクスは多言語対応していますが、入力したプロパティ名はそのまま表示されます。もし将来的に海外のメンバーも見る可能性があるなら英語表記(例:Cocorograph Blog)にしておくと親切ですが、そうでなければ日本語で全く問題ありません。読みやすさを優先しましょう。
本番環境とテスト環境を区別する名前の付け方
Webサイトのリニューアル時など、本番環境とは別にテスト環境(ステージング環境)の計測を行うケースもあります。その際は、間違って本番データと混同しないよう、明確に区別できる名前を付けましょう。
ココログラフ(本番)ココログラフ(テスト環境)dev-cocorograph.co
このように、後ろに括弧書きで状態を記したり、開発用(dev)などの接頭辞を付けたりすることで、誤ってテスト環境のデータを見て分析してしまうミスを防げます。リスク管理のためにも、明確な区別を心がけてみてください。
プロパティ名の設定変更手順と注意点

プロパティ名の良いところは、一度設定しても後から自由に変更できる点です。「やっぱりこっちの名前にしたいな」と思ったときにすぐ直せるよう、変更の手順と、その際のちょっとしたマナーや注意点について解説します。
プロパティ名は後から何度でも変更可能
まず安心してください。プロパティ名は後から何度でも、制限なく変更可能です。
アカウント開設時に「とりあえず」で入力した名前でも、後で運用ルールが決まってから修正すれば全く問題ありません。また、サイト名自体が変わった場合や、ドメイン移管をした場合なども、それに合わせてプロパティ名を更新することができます。
「一度決めたら変えられない」というプレッシャーを感じる必要はありませんので、気楽に設定を進めていきましょう。
管理画面から名前を変更する具体的な手順
実際にプロパティ名を変更する手順はとても簡単です。以下のステップで進めてみてください。
- Googleアナリティクスにログインし、左下の歯車アイコン(管理)をクリック。
- 「プロパティ」列にある「プロパティ設定」をクリック。
- 「名前」の欄に入力されているテキストを、新しい名前に書き換える。
- 画面下部にある「保存」ボタンをクリック。
これだけで変更は完了です。反映は即座に行われますので、左上のメニューなどで名前が変わっているか確認してみてください。
名前を変更しても過去の計測データには影響しない
「名前を変えたら、これまでのデータが消えたり、分断されたりしない?」と心配になる方もいるかもしれません。でも大丈夫です。名前を変更しても、過去の計測データには一切影響しません。
Googleアナリティクス内部では、プロパティ名ではなく「プロパティID(数字の羅列)」でデータを管理しています。名前はあくまで人間が見るための「名札」を変えるだけなので、箱の中身(データ)はずっとそのまま引き継がれます。安心して名前を変更してください。
組織内で共有している場合の変更時のマナー
データへの影響はありませんが、チームや組織で共有している場合は注意が必要です。
あなたが良かれと思って名前を変えた結果、他のメンバーが「いつものプロパティが見当たらない!」「データが消えた!?」とパニックになってしまう可能性があります。
プロパティ名を変更する際は、事前にチャットツールやメールで「〇〇という理由で、プロパティ名を△△に変更します」と一言アナウンスするのが親切です。スムーズな運用のために、チーム内での共有を忘れないようにしましょう。
プロパティ名入力時にあわせて設定する重要項目

プロパティ設定画面には、名前の入力欄以外にもいくつか重要な設定項目が並んでいます。これらは後から変更するとデータの整合性に影響が出ることがあるため、最初の段階で正しく設定しておくことが大切です。
レポートのタイムゾーン設定(日本を選択)
プロパティ名の下にある「レポートのタイムゾーン」は、必ず「日本」を選択しましょう。
ここがデフォルトの「アメリカ合衆国」などのままになっていると、日別データの集計区切りが日本時間とずれてしまいます。「昨日のアクセス数」を見たいのに、時差のせいで正確な数字が把握できなくなってしまうのです。
日本向けのサイトであれば、迷わず「日本」を選んでください。これで毎日0時から24時までのデータが正しく「1日分」として記録されるようになります。
通貨の設定(日本円を選択)
次に「通貨」の設定です。ここも「日本円(JPY)」を選択することをおすすめします。
「うちはブログだから売上とか関係ないよ」と思うかもしれませんが、将来的にGoogleアナリティクスでコンバージョン(目標達成)に金額的な価値を割り当てて分析したくなるかもしれません。その際、設定がドルになっていると、レポート上の金額表記がドル($)になってしまい、直感的に把握しづらくなります。
特別な理由がない限り、普段ビジネスで使用している通貨(日本円)に合わせておくのが無難です。
業種とビジネス規模のアンケート選択
設定を進めると、「業種」や「ビジネスの規模」を選択するアンケートのような画面が表示されます。
これはGoogleが統計データを収集したり、同業種のベンチマークデータ(他社との比較データ)を提供したりするために使われます。必須項目ではない場合もありますが、できるだけご自身のサイトの実態に近いものを選んでおきましょう。
厳密に合致する業種がなくても、一番近いもので構いません。ここを正確に入力しておくことで、Googleアナリティクスからの提案やレポート機能がより適切に働くようになります。
GA4(Googleアナリティクス4)プロパティの基礎知識
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現在主流となっている「Googleアナリティクス4(GA4)」では、従来のバージョン(ユニバーサルアナリティクス:UA)とは少し違った概念でプロパティが扱われます。最後に、GA4プロパティならではの基礎知識を押さえておきましょう。
無料版GA4で作成できるプロパティ数の上限
Googleアナリティクスのプロパティ名とは何かを理解したら、次は「プロパティはいくつまで作れるの?」と疑問に思う方もいるでしょう。無料版のGA4では、プロパティの作成数について厳格な上限は公式に明記されていません。よく「50個まで」と言われることがありますが、これはプロパティへの権限付与(ユーザー数)などの上限と混同されているケースが多いようです。
通常の企業や個人の運用であれば、プロパティ数の上限を気にする必要はほとんどないほど十分な数が作成可能です。サイトごとにプロパティを分けても、すぐに制限がかかることはまずありません。もし非常に多くのサイトを管理するような大規模な運用になる場合は、アカウント自体を分けることも検討してみてください。なお、仕様は変更されることもあるため、念のため最新の情報はGoogleアナリティクスの公式ヘルプで確認しておくと安心です。
アプリとWebサイトを統合して計測する仕組み
GA4の大きな特徴の一つが、Webサイトとアプリのデータを1つのプロパティに統合できる点です。
以前はWebとアプリは別々に計測するのが一般的でしたが、GA4では1つのプロパティの中に「Web用データストリーム」と「iOSアプリ用データストリーム」などを複数ぶら下げることができます。
これにより、ユーザーがWebサイトを見てからアプリを利用した、といった横断的な動きも分析しやすくなりました。アプリも運営している場合は、プロパティを分けずに1つにまとめる運用を検討してみてください。
旧バージョン(UA)との構造的な違い
長くGoogleアナリティクスを使っている方は、旧バージョン(UA)との違いに戸惑うかもしれません。
| バージョン | 階層構造 |
|---|---|
| 旧(UA) | アカウント > プロパティ > ビュー |
| 新(GA4) | アカウント > プロパティ > データストリーム |
最大の違いは、GA4では「ビュー」という概念がなくなったことです。プロパティがデータ管理の実質的な最小単位(分析のベース)となるため、プロパティの設定や命名が以前よりも重要になっています。構造がシンプルになった分、プロパティの役割が大きくなったと言えるでしょう。
GA4には「ビュー」が存在しない点に注意
前述の通り、GA4には「ビュー」がありません。UAでは「社内アクセスを除外したビュー」や「ブログ記事だけのビュー」などを複製して作っていましたが、GA4ではプロパティ内でフィルタ設定を行ったり、「探索レポート」で条件を絞り込んだりして対応します。
「ビューがないから、とりあえずプロパティをたくさん作って分けよう」と考えると、かえって管理が複雑になり、ユーザーの合算データが見られなくなってしまいます。安易にプロパティを乱立させず、1サイト=1プロパティを基本に運用することをおすすめします。
まとめ

Googleアナリティクスのプロパティ名は、難しく考えすぎる必要はありません。「サイト名」や「サービス名」など、自分やチームメンバーがパッと見て分かる名前を付ければ大丈夫です。
- プロパティ名は後から何度でも変更可能
- 名前を変えても過去のデータは消えない
- タイムゾーン(日本)と通貨(日本円)の設定は忘れずに
もし迷ったら、まずはサイト名そのままで登録してしまいましょう。設定画面で手が止まってしまうよりも、まずは設定を完了させて、データの計測をスタートさせることが何より大切です。
正しい名前を付ければ、日々の分析業務もスムーズになります。ぜひこの記事を参考に、自信を持ってプロパティの設定を進めてみてください。
googleアナリティクス プロパティ名とはについてよくある質問

Googleアナリティクスのプロパティ名に関して、よく寄せられる質問をまとめました。疑問点の解消に役立ててください。
- プロパティIDとは違うのですか?
- はい、違います。「プロパティ名」は人間が識別するための自由な名前ですが、「プロパティID」はGoogleが自動的に割り振る数字の識別番号です。IDは変更することができません。
- 同じ名前のプロパティを複数作ることはできますか?
- はい、可能です。システム上、同じ名前のプロパティが複数あってもエラーにはなりません。ただし、管理画面で見分けがつかなくなり混乱の原因となるため、区別できる名前を付けることを強くおすすめします。
- プロパティを削除したらどうなりますか?
- プロパティを削除すると「ゴミ箱」に移動し、35日経過すると完全に削除されます。ゴミ箱にあるうちは復元可能ですが、完全削除されると過去のデータもすべて消滅し、二度と戻せませんので注意してください。
- 旧バージョン(UA)のプロパティ名をGA4に引き継げますか?
- 自動的には引き継がれませんが、GA4のプロパティを作成する際に、手動でUAと同じ名前を入力することは可能です。ただし、UAとGA4は別物として扱われるため、区別するために「サイト名(GA4)」のようにバージョン名を入れるのも一つの方法です。
- スマホアプリの計測でもプロパティ名は変更できますか?
- はい、Webサイトと同様に変更可能です。アプリとWebサイトを統合して計測している場合は、両方を含んでいることが分かる名前(例:「〇〇サービス(Web+App)」など)にしておくと管理しやすくなります。