最終更新日: 2026/06/15

JavaScriptサイトがAIに読まれない!対処法まで丁寧に解説

JavaScriptサイトがAIに読まれない!対処法まで丁寧

「JavaScriptで作ったサイト、AIにちゃんと読まれてるの?」と気になっている方は多いのではないでしょうか。ChatGPTやPerplexityなどのAI検索が広まるにつれ、自分のサイトがAIクローラーに正しく認識されているかどうかは、集客に直結する問題になってきました。この記事では、JavaScriptレンダリングとAIクローラビリティの基本的な仕組みから、具体的な対処法まで、初めての方にもわかりやすく解説します。

JavaScriptレンダリングとAIクローラビリティとは?まず結論からわかりやすく解説

JavaScriptレンダリングとAIクローラビリティとは?

難しそうな言葉が並んでいますが、まずは「JavaScriptレンダリング」と「AIクローラビリティ」それぞれの意味を押さえておきましょう。この2つの関係を理解することが、自サイトの対策を考えるうえでの第一歩です。

JavaScriptレンダリングとは何か

JavaScriptレンダリングとは、Webページの内容をブラウザ上でJavaScriptを実行することで表示する仕組みのことです。

昔のWebページはHTMLファイルに文章や画像がそのまま書かれていましたが、最近のサイト(特にReactやVue.jsなどで作られたもの)は、最初はほぼ空のHTMLを読み込み、その後JavaScriptが動いてはじめてコンテンツが画面に表示されます。ユーザーには普通に見えていますが、裏側ではJavaScriptがコンテンツを「組み立てている」状態です。

この「あとからコンテンツを組み立てる」という仕組みが、クローラーにとって悩ましい点になっています。

AIクローラビリティとは何か

AIクローラビリティとは、ChatGPTやClaudeなどのAIサービスを運営する企業が持つ自動巡回プログラム(クローラー)が、あなたのサイトの内容を正しく読み取れるかどうかを指す言葉です。

従来のSEOでは「Googlebotに読まれているか」が主な関心事でしたが、今はGPTBotやClaudeBotのようなAI専用のクローラーも増えています。これらのクローラーが自サイトのコンテンツを正確に収集できているかどうかが、AI検索での露出を左右します。

AIクローラビリティが高いほど、AI検索の回答の中に自分のサイトの情報が引用されやすくなります。

JavaScriptサイトがAIに読み取られないとどうなるか

もしAIクローラーがあなたのサイトを正しく読み取れない場合、AI検索での回答にサイトの情報が反映されなかったり、存在していないかのように扱われたりする可能性があります。

具体的には、ChatGPTやPerplexityで関連する質問がされても自社サービスが候補に挙がらない、という状況が起きます。特にJavaScriptの比率が高いSPAサイト(シングルページアプリケーション)は、クローラーから見ると「空のページ」に映ることがあるため注意が必要です。

集客機会の損失につながる前に、自サイトの状況を確認しておきましょう。

なぜJavaScriptサイトはAIクローラーに読み取られにくいのか

なぜJavaScriptサイトはAIクローラーに読み取られに

仕組みはなんとなく理解できても、「なぜ読み取りにくいのか」が腑に落ちないと対策しづらいですよね。ここでは、クローラーの動き方と、JavaScriptとの相性の悪さをひも解いていきます。

検索エンジンのクロール・インデックスの基本的な仕組み

クローラーはまず、WebサイトのURLを訪問してHTMLを取得します。次に、そのHTMLの中にあるテキストやリンクを読み取り、検索エンジンのデータベース(インデックス)に登録します。この一連の流れが「クロール → インデックス」です。

HTMLにコンテンツが直接書かれているサイトなら、クローラーはすぐに内容を読み取れます。郵便配達員が封筒を開けてすぐ中身を確認できるイメージです。

このクロール・インデックスの効率がSEOの土台になっていて、読み取れなければランキングにも影響が出ます。

JavaScriptレンダリングがクローラーにとって難しい理由

JavaScriptで動くサイトは、最初に受け取るHTMLがほぼ空の状態であることが多いです。コンテンツを表示するにはJavaScriptを実行する必要があり、クローラーはそのための追加処理(レンダリング)が必要になります。

Googlebotはレンダリング処理にある程度対応していますが、それでも処理に時間と計算コストがかかるため後回しになることがあります。AIクローラーはさらにレンダリング能力が低いものが多く、JavaScriptが実行される前のHTMLしか読めないケースが少なくありません。

空のHTMLしか受け取れないということは、クローラーにとって「中身が何もないページ」として処理されてしまう状態です。

AIクローラーと従来のGooglebotの違い

GooglebotはJavaScriptのレンダリングに対応しており、SPAサイトのコンテンツもある程度認識できます。ただしGPTBotやClaudeBotといったAIクローラーは、現時点でJavaScriptのレンダリングをほとんど行わないと考えられています。

比較項目

Googlebot

AIクローラー(GPTBotなど)

JSレンダリング

対応(遅延あり)

基本的に非対応

クロール頻度

高い

サービスによって異なる

インデックス目的

検索順位付け

AIモデルの学習・回答生成

robots.txt対応

対応

多くは対応

AIクローラーは「学習データの収集」を目的としているため、レンダリングコストをかけずにHTMLの生テキストをさっと取得するアーキテクチャになっていることが多いです。

JavaScriptレンダリングの限界

Googlebotはレンダリング対応とはいえ、処理が「2段階クロール」になるため、インデックスされるまでに数日〜数週間かかることもあります。また、JavaScriptのエラーや非同期処理のタイミングによってはコンテンツが正確に読み取れない場合もあります。

特に動的にコンテンツを取得するAPIフェッチや、ユーザー操作後にしか表示されないコンテンツは、クローラーにはほぼ見えません。重要な情報がJavaScriptの処理に依存しているほど、クロールの精度は落ちます。

AIクローラービリティを考えるなら、「JavaScriptなしで読める情報がどれだけあるか」を常に意識する必要があります。

主要なAIクローラーの種類と特徴

主要なAIクローラーの種類と特徴

一口にAIクローラーといっても、各社でその仕組みや目的は少し違います。代表的なクローラーの特徴を把握しておくと、robots.txtの設定などで適切にコントロールしやすくなります。

GPTBot(OpenAI)の仕組み

GPTBotはOpenAIが運営するクローラーで、ChatGPTのモデル学習やWebブラウジング機能に使われるデータを収集しています。ユーザーエージェント名は「GPTBot」で、OpenAIの公式ドキュメントでも詳細が公開されています。

robots.txtでUser-agent: GPTBotを指定することで、アクセスを許可・拒否のコントロールが可能です。クロールの対象は主に公開されているWebページのHTMLテキストで、JavaScriptのレンダリングには依存しないとされています。

自社サイトのコンテンツをChatGPTの回答に活かしたい場合は、GPTBotのアクセスを許可しておくことが大切です。

ClaudeBot(Anthropic)の仕組み

ClaudeBotはAIアシスタント「Claude」を開発するAnthropicのクローラーです。ユーザーエージェントは「ClaudeBot」で、Claude向けの学習データやリアルタイム情報の取得に使われています。

GPTBotと同様に、robots.txtでのアクセス制御に対応しています。ClaudeBotもHTMLの生テキスト取得が基本で、JavaScriptに依存したコンテンツは読み取りにくいとされています。

Anthropicのサービスが普及するにつれ、ClaudeBotからのクロール頻度も上がることが予想されるため、サーバーログで定期的に確認しておくと安心です。

Google-Extendedの仕組み

Google-Extendedは、GoogleがGeminiアプリやGemini向けVertex AI APIのトレーニングやグラウンディングへの利用可否を制御するための、robots.txt用トークンです。個別のクローラーではなく、既存のGoogleユーザーエージェント文字列を使ってクロールされる仕組みになっています。

通常の検索インデックスに影響を与えずに、Gemini関連の利用だけを制限したい場合はUser-agent: Google-Extendedで制御できます。

Google-ExtendedをブロックしてもGoogle検索での登録やランキングには影響しないので、「検索ランキングはそのままに、Gemini関連のトレーニングやグラウンディングへの利用は許可したくない」という細かい制御ができるのが特徴です。JavaScriptレンダリングとAIクローラビリティを考える上でも、この仕組みをきちんと理解しておくと、サイト運営の判断がしやすくなるでしょう。

その他の主要AIクローラー一覧

GPTBot・ClaudeBot・Google-Extended以外にも、複数のAIクローラーが存在します。主なものをまとめると次のとおりです。

クローラー名

運営元

主な用途

PerplexityBot

Perplexity AI

AI検索エンジンの情報収集

YouBot

You.com

AI検索向けデータ収集

Amazonbot

Amazon

Alexa等のAI向けデータ収集

Meta-ExternalAgent

Meta

Meta AI向けデータ収集

これらのクローラーもrobots.txtでの制御が基本です。どのAIサービスにコンテンツを活用してほしいか(または拒否したいか)を整理したうえで、robots.txtを適切に設定しておきましょう。

JavaScriptのレンダリング方式の種類と比較

JavaScriptのレンダリング方式の種類と比較

JavaScriptサイトのクローラビリティ対策を考えるとき、まず自分のサイトがどのレンダリング方式を使っているかを把握することが重要です。方式によってAIクローラーへの見え方が大きく異なります。

CSR(クライアントサイドレンダリング)とは

CSR(Client-Side Rendering)は、ブラウザ(クライアント)側でJavaScriptを実行してページを表示する方式です。ReactやVue.jsのデフォルト構成がこれにあたります。

ユーザーへの初回表示は少し遅くなる傾向がありますが、一度読み込んだあとのページ遷移がスムーズなため、Webアプリ的なUIに向いています。一方でクローラーに届くHTMLはほぼ空のため、JavaScriptのレンダリングに対応していないクローラーにはコンテンツが見えないという大きな弱点があります。

SSR(サーバーサイドレンダリング)とは

SSR(Server-Side Rendering)は、サーバー側でJavaScriptを実行してHTMLを組み立て、完成した状態でブラウザに送る方式です。Next.jsやNuxt.jsがSSRの代表的なフレームワークです。

クローラーが受け取るHTMLにはすでにコンテンツが含まれているため、AIクローラビリティが大幅に向上します。ユーザーにとっても初回表示が速くなるメリットがあります。ただしサーバー側の処理コストが増えるため、アクセスが多いサイトではサーバースペックの見直しが必要になることもあります。

SSG(静的サイト生成)とは

SSG(Static Site Generation)は、ビルド時にすべてのページのHTMLをあらかじめ生成しておく方式です。Next.js・Nuxt.js・Gatsby・Astroなどが対応しています。

生成済みのHTMLをそのまま配信するため、クローラーへの見え方はもっとも理想的です。サーバー処理も不要なのでCDN配信と相性がよく、表示速度とクローラビリティを同時に高められます。ただし、頻繁に内容が変わるページ(ニュースやユーザー投稿など)には向かず、ビルドのたびに再生成が必要です。

CSR・SSR・SSGのAIクローラビリティへの影響比較

3つの方式をAIクローラビリティの観点でまとめると、次のようになります。

方式

AIクローラビリティ

表示速度

向いているサイト

CSR

△(低い)

初回遅め

Webアプリ・管理画面

SSR

○(高い)

速い

ECサイト・ニュースサイト

SSG

◎(最も高い)

最速

ブログ・コーポレートサイト

コンテンツの更新頻度が低く、SEOやAI検索への露出を重視するならSSGがもっとも効果的です。更新頻度が高いサイトにはSSRが向いています。CSRのみで運用しているサイトは、少なくともプリレンダリングの導入を検討してみてください。

自分のサイトがAIに正しく読み取られているか確認する方法

自分のサイトがAIに正しく読み取られているか確認する方法

「うちのサイト、大丈夫かな?」と思ったら、まず現状を確認するところから始めましょう。難しいツールがなくても確認できる方法がいくつかあります。

クローラビリティの基本チェックポイント

まず以下の点を確認してみてください。

  • HTMLのソースを見てコンテンツがあるか:ブラウザで右クリック →「ページのソースを表示」でHTMLを確認。本文やタイトルが直接書かれていなければCSRの可能性が高い
  • Google Search ConsoleのURL検査ツール:「インデックス登録のリクエスト」でページを検査し、「クロール済みのページ」のHTMLを確認できる
  • JavaScript無効でサイトを表示:ブラウザの開発者ツールでJSを無効にして表示。内容が消えてしまう場合はCSR依存度が高い

これらをざっとチェックするだけでも、現状把握に役立ちます。

robots.txtによるAIクローラーの制御を確認する

自サイトのhttps://ドメイン名/robots.txtにアクセスして、AIクローラーの許可・拒否設定を確認しましょう。

何も設定していない場合、すべてのクローラーのアクセスが許可されている状態です。意図せずAIクローラーをブロックしていないかどうか、Disallowの設定を確認してください。特に全体をブロックするDisallow: /の設定が入っていると、AIクローラーにもコンテンツが届きません。

robots.txtはメモ帳でも編集できる単純なテキストファイルなので、設定の見直しは比較的簡単にできます。

サーバーログでAIクローラーのアクセスを確認する

サーバーのアクセスログには、クローラーがアクセスしたURLやユーザーエージェント名が記録されています。「GPTBot」「ClaudeBot」「Google-Extended」などの文字列がログに残っていれば、実際にAIクローラーが訪れていることがわかります。

逆にまったく記録がない場合は、robots.txtでブロックされているか、サイト構造の問題でクローラーが到達できていない可能性があります。

サーバーログの確認はホスティング環境によって手順が異なりますが、エックスサーバーやConoHaなどのレンタルサーバーならコントロールパネルからアクセスできることがほとんどです。

インデックス状況の確認方法

Google Search Consoleでは、「カバレッジ」や「URL検査」機能を使ってインデックス状況を確認できます。ページがインデックスされていない場合、その理由(クロール済みだがインデックス未登録、noindex設定、など)も表示されます。

またsite:ドメイン名でGoogle検索すると、インデックスされているページの一覧がざっと確認できます。重要なページがインデックスされていなければ、クローラビリティに問題がある可能性が高いです。

AIクローラー専用のインデックス確認ツールはまだ少ないですが、まずはGoogleのインデックス状況を基準に判断するのがいちばん現実的です。

JavaScriptサイトのAIクローラビリティを高める具体的な対処法

JavaScriptサイトのAIクローラビリティを高める具体

現状把握ができたら、いよいよ対策です。難易度が低いものから順に取り組んでいくと、効率よく改善できます。ここでは実際に効果が期待できる6つの方法を紹介します。

SSRまたはSSGへの移行を検討する

CSRのみで運用しているサイトにとって、もっとも根本的な対策がSSRまたはSSGへの移行です。Reactを使っているならNext.js、Vueを使っているならNuxt.jsへの移行が定番の選択肢です。

もちろん既存のコードベースを書き換えるのは工数がかかります。すぐに全ページを移行するのが難しい場合は、集客上もっとも重要なページ(トップページ・サービスページ・ブログ記事など)から優先的にSSR/SSG化するのが現実的です。

長期的なAIクローラビリティを考えれば、移行コストに見合うリターンが期待できます。

プリレンダリングを設定する

SSR/SSGへの移行がすぐには難しい場合、プリレンダリングという中間的な対策があります。これはクローラーが訪問したときだけ事前に生成したHTMLを返す仕組みで、既存のCSRコードをほぼそのままに、クローラーへの見え方だけを改善できます。

Prerender.ioRendertronなどのサービス・ライブラリを使うことで比較的手軽に導入できます。ただし「ユーザーとクローラーに異なるコンテンツを返す」ことになるため、クローキングとみなされないよう正しく設定することが大切です。

設定後はGoogle Search ConsoleのURL検査でHTMLが正しく取得できているか必ず確認しましょう。

メタデータと構造化データを最適化する

AIクローラーはページの内容だけでなく、<title><meta description>・OGタグ・構造化データ(schema.org)も重要な情報源として使います。これらがHTMLの<head>内に静的に記述されているかどうかを確認してください。

JavaScriptで動的に書き換えるタイプのmeta設定は、クローラーに届かないことがあります。Next.jsの<Head>コンポーネントや、SSG時のメタデータ生成など、サーバー側でHTMLに埋め込まれる方法に切り替えましょう。

構造化データ(JSON-LD形式)を追加しておくと、AIがコンテンツの種類や属性をより正確に把握しやすくなります。

XMLサイトマップを整備する

XMLサイトマップはクローラーにサイトの全ページを知らせる地図のようなものです。/sitemap.xmlに設置し、Google Search ConsoleやAIクローラーが参照できる状態にしておきましょう。

サイトマップに記載されたURLは優先的にクロールされやすくなるため、新しいページや重要なコンテンツをすぐにクローラーに知らせることができます。WordPressなら「XML Sitemap Generator」などのプラグインで自動生成できます。Next.jsやNuxtではnext-sitemapなどのライブラリが便利です。

更新頻度が高いサイトは<lastmod>(最終更新日)タグを正確に設定しておくと、クロール効率が上がります。

内部リンク構造を見直す

クローラーはリンクをたどってページを発見します。JavaScriptで動的に生成されるリンクや、onClickイベントでページ遷移する仕組みは、クローラーに認識されない場合があります。

重要なページへのリンクは、通常の<a href="...">タグで記述されているかどうかを確認してください。また、孤立したページ(他のページからリンクされていないページ)はクローラーが発見しにくいため、サイトマップへの掲載とあわせて内部リンクを追加しましょう。

「パンくずリスト」を設置することで、階層構造をクローラーに伝えながら内部リンクも自然に増やすことができます。

Core Web Vitalsを改善してクロール効率を上げる

Core Web Vitals(LCP・INP・CLS)はページの表示体験を計測する指標ですが、クロール効率にも間接的に影響します。表示が遅いページはクローラーのタイムアウトが発生しやすく、コンテンツを正しく取得できないことがあります。

PageSpeed Insightsでスコアを確認し、スコアが低いページから改善に着手してみてください。画像の最適化・不要なJavaScriptの削減・CDNの活用などが基本的な改善手段です。

Core Web Vitalsの改善はユーザー体験の向上にもつながるため、SEOとクローラビリティの両面から優先度を高くしたい施策です。

AIクローラビリティ改善の成功事例

AIクローラビリティ改善の成功事例

実際にどんな改善が効果につながったのかを知ると、対策の優先順位が見えやすくなります。ここでは代表的な改善パターンを3つ紹介します。

SSR導入で検索流入が増加したケース

あるBtoB向けサービスサイトでは、ReactのCSR構成だったため、Google Search Consoleで重要ページのインデックスが不安定な状態が続いていました。Next.jsへ移行してSSRを導入したところ、クロールエラーが大幅に減り、3か月後には自然検索からの流入が約40%増加しました。

SSR移行と同時にメタデータをサーバー側で静的に生成するよう改修したことも、インデックスの安定化に寄与しています。

「JavaScriptのままで大丈夫」と思っていたサイトでも、SSRへの移行によって思わぬ効果が出ることがあります。

プリレンダリング設定でAI検索への露出が改善したケース

既存のVue.js製サイトをすぐに書き換えられない状況で、Prerender.ioを導入したケースです。クローラーがアクセスした際にのみ、事前レンダリングされたHTMLを返すように設定しました。

導入前はGPTBotのサーバーログへの記録はあるものの、実際のコンテンツが空の状態でした。導入後はHTMLにコンテンツが含まれた状態でクローラーに届くようになり、AI検索(Perplexity)での関連キーワードへの露出も確認されるようになりました。

大規模なリファクタリングなしにクローラビリティを改善できるため、短期施策として有効です。

メタデータ最適化でインデックスが安定したケース

コーポレートサイトでは、metaタグがJavaScriptで後付けで書き換えられる実装になっており、クローラーが取得するHTMLには正確なタイトルや説明文が反映されていませんでした。

SSGに切り替えたうえで、各ページのメタデータをビルド時に埋め込むよう修正しました。あわせてJSON-LD形式の構造化データ(Organization・WebPage)を追加したところ、それまで不安定だったインデックスが安定し、Search Consoleのエラー数も大幅に減少しました。

メタデータの最適化は比較的手が届きやすく、効果も出やすい施策です。後回しにせず早めに取り組んでみてください。

AI検索時代に向けてこれから意識すべきこと

AI検索時代に向けてこれから意識すべきこと

技術的な対策だけでなく、コンテンツとしての質や見せ方も今後のAI検索対応で重要になってきます。少し先を見据えた考え方を押さえておきましょう。

GEO(生成エンジン最適化)の基本的な考え方

GEO(Generative Engine Optimization)とは、ChatGPTやGeminiなどのAI生成型検索エンジンに自サイトのコンテンツを正しく認識・引用してもらうための最適化のことです。従来のSEOが「検索順位を上げること」を目指すのに対し、GEOは「AIの回答の中に自サイトの情報を含めてもらうこと」を目指します。

具体的には、AIが回答を生成しやすいような簡潔で正確な情報の記述、FAQや構造化データの活用、信頼性の高い一次情報の提供などが有効とされています。

GEOはSEOの対立概念ではなく、SEOの延長線上にある考え方として捉えると取り組みやすいです。

コンテンツの質とAIへの認識されやすさの関係

AIは文章の意味を理解して回答を生成するため、情報の正確さ・明確さ・一貫性がとても重要です。あいまいな表現や、同じ内容を言い換えただけの薄いコンテンツはAIに「引用する価値のある情報」として認識されにくいとされています。

逆に、「誰が書いたのか」「どんな根拠があるのか」「いつの情報なのか」が明示されているコンテンツは、AIにとって信頼性が高い情報として扱われやすくなります。

技術的なクローラビリティを確保したうえで、コンテンツ自体の質を高めることが、AI検索時代の本質的な集客力につながります。

クロール戦略は「待ち」から「攻め」へ

従来は「良いコンテンツを作ればGooglebotが来る」という受け身の姿勢でもある程度通用していました。しかしAIクローラーが増え、クロール頻度や対象サイトの選別も変化している今、より能動的な対策が求められています。

具体的には、新しいページを公開したらすぐにサイトマップを更新してSearch Consoleからインデックスリクエストを送る、ページのHTMLソースを定期的にチェックしてコンテンツが正しく含まれているか確認するなど、こまめな管理が有効です。

AIクローラビリティの改善は一度やれば終わりではなく、サイトの変更のたびに確認する習慣をつけておくと、長期的に安定した露出を維持しやすくなります。

まとめ

まとめ

JavaScriptレンダリングとAIクローラビリティの関係を整理すると、「クローラーがHTMLからコンテンツを直接読めるかどうか」がすべての出発点になります。

CSRのみのサイトはAIクローラーに内容が届かないリスクが高く、SSR・SSGへの移行やプリレンダリング設定が有効な対策です。メタデータ・構造化データの最適化、XMLサイトマップの整備、内部リンクの見直しといった地道な取り組みも、クローラビリティ全体の底上げにつながります。

まずはrobots.txtとページのHTMLソースを確認するところから始めてみてください。小さな一歩が、AI検索時代の集客力を支える土台になります。

JavaScriptレンダリングとAIクローラビリティについてよくある質問

JavaScriptレンダリングとAIクローラビリティについ
  • JavaScriptで作ったサイトは必ずAIに読まれないのですか?
    • 必ずしもそうではありません。Googlebotはある程度のJavaScriptレンダリングに対応しています。ただし、GPTBotやClaudeBotなど多くのAIクローラーはJavaScriptを実行しないため、CSRのみのサイトではHTMLにコンテンツが含まれず、読み取られない可能性が高くなります。SSRやSSGへの移行、またはプリレンダリングの導入で対応できます。
  • robots.txtでAIクローラーを全部ブロックすべきですか?
    • ケースバイケースです。AIに自サイトのコンテンツを使ってほしくない場合(競合に情報が渡ることへの懸念など)はブロックも選択肢です。ただし、AI検索での露出や引用を増やして集客につなげたいなら、ブロックは逆効果になります。目的に合わせて、クローラーごとに許可・拒否を使い分けるのが現実的な対応です。
  • プリレンダリングはGoogleのクローキングルールに違反しますか?
    • 正しく設定されていれば問題ありません。クローキングとは「ユーザーとクローラーに意図的に異なるコンテンツを見せること」で、ポリシー違反になります。プリレンダリングはコンテンツ自体は同じで、表示方法を最適化しているだけです。ただし、クローラー向けに別の内容を返すような設定は避けてください。
  • SSRとSSGはどちらを選べばいいですか?
    • 更新頻度で判断するのが基本です。ブログや製品紹介ページのようにコンテンツが比較的安定しているならSSG、ECサイトのように在庫や価格がリアルタイムに変わるならSSRが向いています。Next.jsやNuxt.jsはSSRとSSGを混在させることも可能なので、ページの性質に応じて使い分けるのが理想的です。
  • AIクローラビリティを改善すると、通常のSEOにも影響しますか?
    • はい、プラスの影響が多いです。SSR/SSGへの移行・メタデータ最適化・構造化データの追加・Core Web Vitalsの改善はいずれも通常のGoogle検索SEOにも有効な施策です。AIクローラビリティとSEOの改善は方向性が一致していることがほとんどなので、両方まとめて対策を進めることをおすすめします。
中村 一浩

監修者紹介

中村 一浩

代表取締役CEO

株式会社ココログラフ 代表取締役CEO。1982年生まれ。高校卒業後に携帯販売業界にて、インターネットとハードウェアの急速な進化に触れた後、ウェブの面白さに惹かれ、2009年に株式会社ジオコードに入社。SEOを中心にウェブマーケティングを学び、同時にウェブ制作部門、システム開発部門のマネジメントも兼務。幅広いウェブ運用知識を有する。2018年に独立・起業し、検索エンジンだけでなく検索ユーザーにまで最適化する、SEOの上位互換サービスSUOを提供。SEO / SUOの独自レポートツール、サチコレポート開発者。著書『現場のプロが教えるSEOの最新常識』(Amazon: https://amzn.to/4wPgYEK )

■得意領域
ウェブサイト改善 / SEO対策 / コンテンツマーケティング

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