
狙ったキーワードで記事を書き直しても、なかなか順位が上がらない。上位のサイトは何が違うのだろう。SEOに取り組んでいると、こうした壁に何度も当たります。
検索順位は、1ページの内容だけで決まるわけではありません。当社では、サイト全体でそのテーマをどれだけ扱っているかや、ページ同士のつながりも影響すると考えています。1本の良い記事を作っても、サイトの総合力で競合に届かないことがあるのはそのためです。
この記事では、被リンクや表示速度の話はいったん置き、コンテンツとその評価に絞った競合調査の進め方を5ステップで解説します。あわせて、手順ごとにどのツールを使うとよいかを整理します。
SEO競合調査でまとめるべきこと

SEO競合調査でまとめるべきことは、次の3つの問いへの答えです。
- Googleは、どのようなサイトを評価しているか
- 評価されているサイトは、どのようなコンテンツを持っているか
- 評価されているコンテンツは、検索した人にどのような答えを示しているか
答えはすでに検索結果に出ているので、検索結果を1つずつ見れば、ある程度は分かります。ただし、1つのテーマでも検索キーワードは数十以上あります。検索数の多いキーワードを扱うなら、確かめる検索結果は数百にのぼります。
そこで、競合サイトごとに次の2つを数値で並べておくと、調査の手間が大きく減ります。
- どのコンテンツが、どのキーワードで何位にいるか
- どのコンテンツが、どれくらいの流入を得ているか
この2つが分かれば、どのテーマのページを作り、どの順位まで上げると、どの程度の流入が見込めるかの見当がつきます。一方で、ページに何が書かれているかは、最後に人が読んで確かめるしかありません。
SEO競合調査のやり方5ステップ

SEO競合調査は、競合を決めるところから始め、数値で差を洗い出し、最後に中身を読む順で進めます。数値を集める作業はツールに任せ、判断は人が行うのが基本です。
ステップ1:狙うキーワードを決め、上位の競合を3〜5サイト選ぶ
最初に、自社がいちばん上位を取りたいキーワードを1つ決めます。そのキーワードで検索し、上位に出てくるサイトから競合を3〜5サイト選びます。
ここでいう競合は、事業で取引を争う会社とは限りません。検索結果で同じ枠を争っているサイトが、SEO上の競合です。サービスサイトと通販サイトのように種類の違うサイトは、共通するキーワードが少なく比べにくいので、同じ種類のサイトを選びます。
ステップ2:競合のキーワード・順位・想定流入数を書き出す
次に、競合サイトごとに、検索結果に表示されているキーワードを書き出します。書き出す項目は、キーワード・月間検索数・順位・想定流入数・表示されているURLの5つです。
この作業には、他サイトのデータを調べられるAhrefsやSemrushなどの分析ツールを使います。ツールが示す想定流入数は、実際のアクセス数ではなく推定値です。また、ツールは検索されているすべてのキーワードを把握しているわけではありません。規模の大きなサイトでは、取得できる件数の上限で一部しか見えないこともあります。
ステップ3:複数の競合に共通して出ているキーワードに絞る
書き出したキーワードには、社名での検索や、そのサイトにしか関係しないキーワードが混ざります。これらを含めたまま比べると、業界で本当に競り合っているキーワードが埋もれてしまいます。
当社では、比較した競合の半数以上で順位がついているキーワードを「有効キーワード」と呼び、比較の対象にしています。Semrushのキーワードギャップのように、複数サイトの共通キーワードを抜き出す機能を持つツールもあります。
ステップ4:自社と横並びにして3つに分ける
絞り込んだキーワードを、自社と競合の順位が横に並ぶ表にまとめます。そのうえで、キーワードを次の3つに分けます。
分類 | 状態 | 次にやること |
|---|---|---|
上位にいる | 自社が上位に表示されている | 順位を保ち、関連するテーマに広げる |
作る | 競合の多くに順位があり、自社は圏外 | 対応するページを新しく作る |
直す | 自社にも順位はあるが、競合より低い | 既存ページの内容を見直す |
「作る」に入るキーワードは、自社にそのテーマのページがないか、あっても評価されていないことを示します。「直す」に入るキーワードは、すでに検索結果に出ているので、既存ページの改善や関連ページの追加で順位を上げられる見込みがあります。
横並びにする作業は、任せることもできます(当社サービス)
ここまでの作業を、ココログラフが代わりに行うサービスがあります。比較したいサイトと競合3〜5サイトのURLをお送りいただくと、キーワード・順位・想定流入数を並べたExcelが3営業日程度で届きます。
ステップ5:上位ページの中身を人の目で確かめる
最後に、「作る」「直す」に入ったキーワードで実際に検索し、上位ページを読みます。ツールは順位や流入の数値を示しますが、ページに何が書かれているかまでは教えてくれません。
読むときは、検索した人が何を知りたいのか(検索意図)、上位ページがどの順で何に答えているか、どのような一次情報を載せているかを確かめます。そのうえで、自社だからこそ書ける情報を足して、ページの構成を決めます。検索意図のとらえ方は「検索意図とは?4種類・分析方法・AI検索対応」で詳しく解説しています。
SEO競合調査ツールの使い分け

競合調査のツールは、1つで全部をまかなうより、手順ごとに使い分けるのが現実的です。他サイトのキーワードを調べる分析ツールと、自社の実測データを見るツール、順位を記録するツールでは、得意なことが違います。
次の表は、2026年10月時点で各ツールの公式サイトで確認した内容をまとめたものです。機能や無料で使える範囲は変わることがあるため、使う前に公式サイトで確かめてください。
ツール | 使う手順 | 分かること | 分からないこと・注意点 | 費用感 |
|---|---|---|---|---|
2・3 | 競合サイトの自然検索キーワード、集客の多いページ、推定流入数、被リンク | 他社サイトの分析は有料契約が必要。無料のAhrefsウェブマスターツールは、所有を確認した自社サイトだけが対象 | 有料の月額契約 | |
2・3 | 競合が上位表示しているキーワードと集客の多いページ。キーワードギャップで最大5サイトの共通・不足キーワードを比較 | 無料アカウントは、主要ツール全体で1日10レポートまで | 無料版あり(範囲は限定的) | |
1・2 | サイト全体の訪問数、流入チャネル、上位の検索キーワード、参照元 | 数値は推計値。無料のトラフィックチェッカーは1日の検索回数に制限がある | 無料版あり(範囲は限定的) | |
4のあと | 登録したキーワードでの自社・競合サイトのYahoo!検索の順位を、毎日記録して推移を見る | 公式サイトの更新履歴(ver.5.68.312)では、Googleの順位チェック機能は停止中。Windows用のソフト(Macは別の手順で利用) | 無料版あり(範囲は限定的) | |
4 | 自社サイトが表示された検索クエリ、表示回数、クリック数、クリック率、平均掲載順位 | 見られるのは自社など、権限を持つサイトだけ。競合サイトのデータは見られない | 無料 | |
2・5 | 競合サイトの主な流入キーワード(獲得キーワード調査)、サジェストキーワード、上位ページの見出し | 無料プランでは月間検索数・推定流入数が出ない。利用回数に制限がある | 無料版あり(範囲は限定的) | |
SEO競合調査・比較レポート(当社サービス。ツールではなく調査の代行) | 1〜4 | 競合のキーワード・順位・想定流入数(推定値)を自社と横並びにしたExcel | ツールを使う時間がないとき、まず一度比べてみたいときに向く | 初回お試し無料(条件あり※)、有料プランあり |
※初回お試しは、比較したいサイトについて初めて、または前回のお届けから6か月以上たっている場合が対象です。制作会社・コンサルタントの方が他社のサイトを調べる場合は有料プランになります。→条件の詳細
各ツールの提供元は、AhrefsがAhrefs Pte. Ltd.(シンガポール)、GRCが有限会社シェルウェア、ラッコキーワードがRakko, Inc.、サーチコンソールがGoogleです。サーチコンソールは自社の実測データなので、分析ツールの推定値と並べて見ると、推定値のずれ方の見当がつきます。サーチコンソールを使い始める手順は「サーチコンソールの導入方法」で解説しています。
Ahrefs:当社が競合サイトのキーワード調査で主に使っているツール
当社ではこれまで複数のSEOツールを使ってきましたが、競合サイトのキーワード調査では主にAhrefsを使っています。サイトのURLを入れると、そのサイトが自然検索で順位を得ているキーワードと、流入を集めているページを一覧で確認できます。
Ahrefsの公式ヘルプによると、推定流入数は、キーワードごとの順位・月間検索数・順位ごとの推定クリック率から計算し、合計したものです。そのため、Googleアナリティクスやサーチコンソールの数値とは一致しません。正確な数値ではなく、競合同士の比較や推移を見るための目安として使います。
料金や基本的な使い方は「Ahrefsとは?使い方・料金・初心者向け解説」にまとめています。
順位チェックツールとの違い
分析ツールと順位チェックツールは、データの集め方と使う場面が違います。分析ツールは、他サイトがどのキーワードで表示されているかを、ツール側のデータから広く推定します。順位チェックツールは、自分で登録したキーワードの順位を定期的に記録し、変化を追います。
競合調査で狙うキーワードを洗い出すのが分析ツール、決めたキーワードの順位を追い続けるのが順位チェックツールです。順位チェックツールの選び方は「検索順位チェックツールの解説」をご覧ください。
ツールで調べるときの注意点

ツールの数値は、競合との差の当たりをつける材料であり、正解そのものではありません。次の4点を踏まえて読みます。
- 想定流入数は推定値です。ツールごとに計算方法が違うので、同じサイトでもツールによって数値が変わります。比べるときは、同じツールの数値どうしで比べます。
- すべてのキーワードは見えません。ツールが把握していないキーワードや、取得件数の上限を超えた分は表に出てきません。
- 小さなサイトや新しいサイトは比べにくくなります。検索結果に出ているキーワードが少ないと、比較できる材料が足りません。
- 順位は日々変わります。調べた日付を表に残し、次に調べるときも同じ条件で比べます。
数値だけで「このキーワードは勝てる」「勝てない」と決めず、ステップ5で上位ページの中身を読んでから判断します。
自分で調べない選択肢(当社サービス)
この記事の手順は、ツールがあればご自身で進められます。手間をかけずに全体像を見たい場合は、当社のSEO競合調査・比較レポートもご検討ください。無料のお試しのあとに、自動で有料プランへ切り替わることはありません。
レポートは、調査データをExcelでお渡しします。中身は次の5つのパートでできています。
- 競合調査サマリー:各サイトが100位以内に表示されているキーワードの数を順位帯ごとに比べる
- キーワード順位状況:「自社が上位」「競合にあって自社にない」「自社にもあるが上位にない」の3つに分けた一覧
- 競合サイト別の順位比較:競合ごとの順位の良いキーワードと、自社の順位・URL
- 競合サイト別の流入比較:競合の想定流入数が多いキーワードと、自社の順位・想定流入数
- サイト別分析:ディレクトリ別・URL別の想定流入数と、URLごとの主なキーワード
次の2枚は、レポートのサンプルです。競合サイト名は「kyougouA.com」などの仮名、比較したサイトは「taisyou-site.com」と表記した匿名のデータです。


※初回お試しは、比較したいサイトについて初めて、または前回のお届けから6か月以上たっている場合が対象です。制作会社・コンサルタントの方が他社のサイトを調べる場合は有料プランになります。→条件の詳細
よくある質問
無料のツールだけで、SEOの競合調査はできますか?
一部はできます。自社の検索状況はGoogleサーチコンソールで無料で見られます。競合サイトの主なキーワードは、ラッコキーワードの無料プランにある獲得キーワード調査で当たりをつけられます。ただし、無料の範囲では取得件数や利用回数、月間検索数の表示に制限があります。複数の競合を細かく横並びにするには、有料ツールが必要になることが多くなります。
競合サイトはいくつ、どう選べばよいですか?
3〜5サイトが目安です。いちばん上位を取りたいキーワードで検索し、上位に出るサイトから選びます。サービスサイトと通販サイトのように種類の違うサイトは、共通するキーワードが少ないので避けます。
ツールに出る流入数は、競合サイトの実際のアクセス数ですか?
いいえ。各ツールが独自のデータをもとに計算した推定値で、実際のアクセス数とは異なります。サイト同士の比較や、時期による変化を見る目安として使います。
順位チェックツールとは何が違いますか?
競合分析ツールは、他サイトが表示されているキーワードをツール側のデータから広く推定します。順位チェックツールは、自分で登録したキーワードの順位を定期的に記録します。狙うキーワードを洗い出すのが前者、決めたキーワードの順位を追うのが後者です。
調べた結果は、どう施策につなげればよいですか?
ステップ4で分けた「作る」キーワードは新しいページの候補、「直す」キーワードは既存ページの改善候補になります。候補の中から、月間検索数と自社の事業との関わりの強さで優先順位をつけます。そのうえで上位ページを読み、自社だからこそ書ける内容を足してページを作ります。
まとめ
SEO競合調査は、競合を3〜5サイト選び、キーワード・順位・想定流入数を書き出し、共通するキーワードに絞って自社と横並びにする作業です。並べたキーワードを「上位にいる・作る・直す」に分けると、次に作るページと直すページがはっきりします。
ツールは手順ごとに使い分け、数値は推定値として扱います。最後は上位ページを人の目で読み、自社にしか書けない情報で差をつけてください。

監修者紹介
中村 一浩
代表取締役CEO
株式会社ココログラフ 代表取締役CEO。1982年生まれ。高校卒業後に携帯販売業界にて、インターネットとハードウェアの急速な進化に触れた後、ウェブの面白さに惹かれ、2009年に株式会社ジオコードに入社。SEOを中心にウェブマーケティングを学び、同時にウェブ制作部門、システム開発部門のマネジメントも兼務。幅広いウェブ運用知識を有する。2018年に独立・起業し、検索エンジンだけでなく検索ユーザーにまで最適化する、SEOの上位互換サービスSUOを提供。SEO / SUOの独自AIレポートツール「ココミル」開発者。著書『現場のプロが教えるSEOの最新常識』(Amazon: https://amzn.to/4wPgYEK )
■得意領域
ウェブサイト改善 / SEO対策 / コンテンツマーケティング
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