SEO上好ましくない外部対策の具体例

これまでにさまざまな外部対策を紹介してきましたが、SEO 効果が薄いものや、反対
にペナルティの対象となるものもあります。無駄な施策に労力を費やすことにならな
いように、注意すべき施策をここで確認しておきましょう

  • 外部リンクの購入を避け自然なリンクを目指す
  • 記事広告はユーザーに悪い印象を与えかねない
  • 有料のディレクトリ登録にはリスクがある

外部リンクの購入

検索エンジンがコンテンツを重視した評価基準に移行しつつあるとはいえ、まだまだ人間のように正確に言語を理解することはできません。検索エンジンがWebサイトの価値を判断する際には、そのWebサイトがほかのWebサイトからどの程度リンクされているかということを、やはり基準にしなければなりません。以前ほどではないにせよ、SEOにおいて外部リンクはいまだ重要な要素であります。
 
こうした事情のため、大量にWebサイトを作っている業者に金銭を払い、そこから自社サイトへリンクを貼ってもらうなどの
施策も流通しています。ただ、このようにほかのWebサイトからの被リンクを人為的に構築することを、検索エンジンは好みません。検索エンジン側がこの状況を許してしまうと、検索エンジンを利用するユーザーに適切でない情報を提供してしまうことになるからです。

そのため検索エンジンは、こうした不正に対してペナルティなどで対処しています。業者側もこれに対抗し、さらに精度の高い人為的なリンクを作り出そうとしているが、根本的に検索エンジンの理念に反しているといわざるをえません。外部リンクの購入というSEO施策は、検索エンジンと常に対立する存在であり続けるでしょう。

リンクは自然に集めよう

現在のSEO上、外部リンクを増やすための対策を外すわけにはいきません。しかし、安易に金銭でリンクを購入しても、ペナルティを課せられるリスクに付きまとわれ、恒常的な対立構造が生まれてしまいます。こうしたことから、やはりリンクは自然に集めるのがもっとも好ましいと結論付けられます。そのためには、やはりユーザーのニーズを満たす有益な情報を提供することが欠かせません。純粋におもしろいと思える記事や、ユーザーの役に立つ記事を豊富に用意したり、企業のブランディングを高めていったりすることは、一朝一夕にはいかないものです。しかし、こうした地道な努力の結果、検索エンジンに歓迎される自然なリンクを多く集めることができれば、このうえなく安全なSEO対策となりえます。ユーザーと良好な関係性を構築するという観点からも、短期的なSEO対策より長期的なSEO対策を心がけましょう。

記事広告の利用

Webマーケティングにおける「記事広告」とは、たとえばTwitterに代表されるSNSやニュースサイトなどで、通常の記事と同じような自然な形で表示される広告のことを指します。Webサイトの一部として溶け込み違和感を抱かせない「ネイティブ広告」の1つとして位置付けられています。ユーザーの属性に応じた露出ができたり、通常記事だと思い込んでクリックするユーザーが多かったりすることもあり、クリック率は比較的高い広告といえます。また、広告の記事自体がWebサイトのコンテンツになりうるため、そのクオリティ次第ではコンバージョンにも至りやすいです。
 
一方で、記事広告にはざまざまなデメリットが付きまといます。主要なものを以下に紹介していきます。

制作コストが高い

商品やサービスの購入を促す記事広告は、製作コストの高さが難点です。通常の広告であれば、既存のキャッチコピーをちりばめれば、十分に内容を固めることができるが、記事広告はそれだけでは成立しません。ユーザーの抱く違和感や抵抗感を薄れさせ、かつ商品やサービスについて深く理解させるために、どうしてもある程度ボリュームのある文章を用意する必要があるからです。そのぶん制作期間も長くなり、コストが比較的に高くなってしまいます。

露出できるメディア自体が少ない

記事広告を掲載するということは、記事を扱うメディアが必要です。しかし、一般のユーザーは、有名なニュースサイトやキュレーションメディアをどれだけ思い付くでしょうか。玉石混交のWebサイトの中で、ユーザーに信頼されるに足るメディアはそれほど多くはありません。結果として、記事広告を露出させるWebサイトに偏りが生じてしまいます。そればかりか、こうした理由からWebサイト側の交渉力が高まるため、掲載料が高くなっていく傾向があります。

ネイティブ広告の参考画像

ユーザーに与えるネガティブイメージ

これまでにも説明したように、記事広告はWebサイトに違和感なく溶け込んでいる広告です。実際の記事とは多少の違いがあるため、記事広告であると認識したうえで読むユーザーも少なくないでしょう。しかし、通常の記事であると思って読んでいたユーザーが、途中で記事広告だと気付いた場合、「裏切られた」と感じることがあります。

事実、2014年に行われた株式会社ジャストシステムの調査でも、ネイティブ広告を目にして「騙された気分になる」と回答したユーザーは77.3%にものぼっています 。また同調査では、ネイティブ広告に「ストレスを感じる」というユーザーも66.7%にのぼることが示されています。このようにユーザーにネガティブなイメージを与えてしまうことが、記事広告の最大のデメリットでしょう。ユーザーに宣伝であると気付かれないように宣伝する「ステルスマーケティング」は以前から批判されてきたが、記事広告も同様のネガティブイメージを与えるものだと認識しておきましょう。

ディレクトリ登録と相互リンク

ディレクトリ登録とは、Yahoo!カテゴリに代表されるディレクトリ型検索エンジンのカテゴリに、Webサイトを登録することを指します。ディレクトリ登録は、大手サイトからのリンクを獲得することになるため、SEO対策に直接的に寄与するといわれてきました。ただし、ここで問題になるのは、ビジネス目的のWebサイトの場合、ディレクトリ登録に費用が発生するということです。

なぜなら、前述のようにGoogleではリンクの売買を禁止しているため、ディレクトリ登録によってマイナスの評価を受ける可能性があるからです。実際に2013年、国内のディレクトリ型検索エンジンに対して、Googleは警告・ペナルティを行ったことがあります。こうした経緯があることから、現在、ディレクトリ登録にSEO効果はほとんどないとも考えられます。

相互リンクの価値

「相互リンク」とはその名のとおり、お互いのWebサイトにそれぞれのリンクを貼ることで、相乗的にSEO効果を高めることであります。相互リンクを構築する場合、基本的に相互リンクを募集しているWebサイトを見つけたうえで、メールや掲示板などで連絡を取り合い、お互いに相手のWebサイトへのリンクを設置します。しかし、こうした相互リンクにどこまで価値があるかは疑わしいです。

なぜなら外部リンクの価値とは、量だけでなく質にも依存するからです。結局のところ、相互リンクの意味は、相手のWebサイトの品質によるといえるでしょう。相手サイトのコンテンツがまったくなかったり、更新頻度が極端に少なかったりすると、SEO的にはまったく効果が見込めません。相互リンクを構築する労力を、ほかの施策に振り向けることも検討しましょう。

状況を見極めた判断が必要

本来、ディレクトリ登録や相互リンクなどは、検索エンジンが機械的にそのWebサイトの価値を判断するための一材料でした。つまり検索エンジン側は、Webサイトの内容を読まずとも、リンクと被リンクの量と質によって、自動的に検索結果での表示順位を判定しようとしていたわけです。

しかし、検索エンジン側も日々そのリンクの質を見極める精度を高めてきています。結果として、単純なディレクトリ登録や相互リンクなどといった施策の、SEO対策としての効果は弱まってきています。予算的に余裕があり、ディレクトリ登録をしたいという場合には、Googleから信頼がありそうなYahoo!カテゴリなどのディレクトリ型検索エンジンを選びましょう 。相互リンクも同様です。実際にそのリンクが自分の想定しているユーザーにとって有益なものかどうかも含め、総合的な観点から慎重に判断しましょう

価値のない誘導ページ

誘導ページとは、特定のキーワードで来訪したユーザーを、ほかのWebページに誘導するために作られたWebページのことを指します。定義としては、そうした誘導のみを目的としており、オリジナルのコンテンツが含まれないWebページにかぎられます。
価値のない誘導ページの例 
たとえば、多数の無料ブログを活用し、異なるドメインでエリアなどに特化したSEO目的のWebページを大量生産した場合などがこれにあたります。また、1つだけコンテンツのあるWebサイトにリンクを集中させるために、タイトルやコンテンツ内の人名や地名以外、資料請求フォームなども含めて内容が同一のページを大量生産するようなケースも、誘導ページに該当します。
 
Googleのウェブマスター向けガイドラインに違反する手法のため、誘導ページと認定されないように、内容のあるコンテンツを用意しましょう。仮にそうでなかったとしても、誘導ページはユーザーにとって価値がありません。ユーザーのニーズに応えられないWebページは、長期的には必ずすたれるものと認識しましょう。

検索エンジンに有益なコンテンツを

長期的なSEO対策において重要なのは、Googleをはじめとする検索エンジンにとって、それが有用なコンテンツになりうるかという視点です。そのコンテンツ・Webページがユーザーにとって価値のあるものかどうかに、検索エンジンは常に注目しています。誘導ページの構築が短期的に効果がある施策であっても、検索エンジンの利益に反する施策は、長期的なSEO対策において有益とはいえません。サテライトサイトを構築する場合はとくにその部分を意識して、価値あるコンテンツ作りを目指しましょう。
 
誘導ページに関するGoogleのアナウンスを解釈すれば、インターネット上で同じコンテンツに誘導するようなWebページを意図的に大量生産することは、検索ユーザーにフラストレーションをもたらす、ということがいえるでしょう。こういったフラストレーションがユーザーに生じるかどうかに注目しつつ、誠実にコンテンツを構築する姿勢が肝心です。

中村 一浩
中村 一浩
株式会社ココログラフ代表。SEO歴12年、対策実績900サイト以上。検索エンジンだけでなく検索ユーザーにまで最適化する、SEOの上位互換サービスSUOを提供。SEO / SUOの独自レポートツール、サチコレポート開発者。著書『現場のプロが教えるSEOの最新常識』
中村 一浩
中村 一浩
株式会社ココログラフ代表。SEO歴12年、対策実績900サイト以上。検索エンジンだけでなく検索ユーザーにまで最適化する、SEOの上位互換サービスSUOを提供。SEO / SUOの独自レポートツール、サチコレポート開発者。著書『現場のプロが教えるSEOの最新常識』