SEO外部対策とその注意点

SEO外部対策というと、多くは外部リンクの獲得が中心的な施策とされます。
それは過去にGoogleがPageRankを中心としたアルゴリズムを順位決定要因としていたことがあったためですが、実際は単に外部リンクを増やせばよいというわけではありません。
このページでは、外部対策を行う際のポイントについておさえます。

  • PageRankは多くのアルゴリズムの1つにすぎない
  • IP分散サーバーの利用はペナルティのリスクがある
  • アンカーテキストも自然なものとなるよう意識する

PageRankを理解しよう

PageRankページランクは、Webページの重要度を決定するためのGoogleのアルゴリズムです。
外部リンクに関する中心的な技術で、基本的に外部サイトから多くリンクされていれほど、PageRankが低いページよりも高いページからリンクされるほど、そのリンクされているページの重要性が高いと判断します。

基になっているのは、学術論文の重要性を測る指標出そうで、重要な論文ほど多くの引用がなされるため、学術論文を客観的に 評価する際には、ほかの論文からの被引用数がその指標の1つとなります。そこから、リンクがより多く集まっているページはより重要であるというPageRankの発想が生まれたということです。

PageRankに固執しないこと

過去にPageRankはGoogleの順位決定要因の中でも、重要なアルゴリズムであったため、PageRankを攻略して検索エンジンでの表示上位を狙うために、外部リンク(被リンク)を増やすための対策=SEO対策と言われるほど重要視されてきました。
しかし、お金を払ってリンクを設置してもらうペイドリンクや、自作のサテライトサイトを構築し、自らのサイトにリンクを設置するなどの人為的な外部リンクは、今では評価どころかペナルティの対象となります。
自然に発生するリンクが有効だということをしっかり覚えておきましょう。

ちなみに、2020年時点ではPageRankを確認する方法はありません。
以前はGoogleツールバーをWebブラウザにインストールすることでPageRankを確認することができましたが、このツールバーのPageRankは、現在では更新が止まっています。
PageRankが高ければ順位が上がるという思い込みから、先ほど説明した、ペイドリンクや自作自演リンクが蔓延し、Web全体の健全性が失われたため、GoogleはPageRankを公開することをやめたのです。

確かに、PageRankは今でもアルゴリズムの一部であり、順位決定要因の一つとしてGoogleにとって重要なアルゴリズムではありますが、200以上あるアルゴリズムのうちの1つでしかありません。
PageRankだけに固執して外部リンクの獲得のみを行ったとしても、必ずしも検索結果で上位表示されるというわけではないのです。

ドメイン分散とIP分散

SEOの外部対策を考える際によく登場するワードに、「ドメイン分散」と「IP分散」があります。ドメインとはWebサイトの住所にあたりますが、異なるドメインのWebサイトからリンクを貼ることで、リンク元サイトのドメインを分散させることを、ドメイン分散といいます。

また、IPとはコンピュータや通信機器に割り当てられる固有の識別番号ですが、IPアドレスの異なるサーバーのWebサイトからリンクを貼ることで、リンク元サイトのIPアドレスを分散させることを、IP分散といいます。どちらも、外部リンクによって検索エンジンでの表示順位を上げる場合に、有効な施策だとされてきました。

ドメイン・IPが偏るリスク

外部リンクを増やそうとして人為的に大量の外部リンクを構築する場合、たとえば業者などに依頼することが多くなるでしょう。そうした場合、その業者が使用している限定されたWebサイトから、自社サイトへのリンクが多く貼られることになります。すなわち、同一のドメイン・IPアドレスのWebサイトからのリンクが多くなるということであります。

しかし、自然に外部リンクが構築された場合は、さまざまなドメイン・IPアドレスのWebサイトからリンクが貼られるはずです。人為的な外部リンクの構築を嫌うGoogleなどの検索エンジンも、当然このことを把握しています。仮に、同一のドメイン・IPアドレスからの大量の被リンクによって外部リンクが構築されているにもかかわらず、それを検索エンジンが評価してしまった場合、大量のリンクを不当に構築することが容易になってしまうでしょう。

そのため、Googleをはじめとする検索エンジンは、同一のドメインやIPアドレスから大量のリンクが設置されていることを検知した場合、そのWebサイトにペナルティを課してくる可能性があります

このような事態におちいらないように、安易な気持ちで人為的にリンクを構築するのではなく、ドメイン分散とIP分散を心がけておきましょう。仮に、人為的にリンクを構築したいというのであれば、1リンク1リンクのすべてに対してユニークなドメインと
IPアドレスを用意することをおすすめします。ただし、そのためには多くのコストをかける必要があるでしょう。

IP 分散サーバーに要注意

ドメインやIPアドレスが分散されている必要があるということは、これまでの解説で理解できたのではないでしょうか。こうした背景から、多くのSEO対策会社は、ドメインやIPアドレスを分散して獲得するために、さまざまな手法を試みてきました。

そのうちの1つが「IP分散サーバー」と呼ばれるものです。IP分散サーバーとは、バラバラのIPアドレスをパッケージとして提供しているレンタルサーバーのことです。これは一般的に、異なるレンタルサーバー会社から一部のIPアドレスを借りてきたうえでパッケージとしたものです。多数のIPアドレスが必要な外部施策には持ってこいとされ、実際に多くのSEO対策会社が利用することになりました。

IP分散サーバーの問題点

IP分散サーバーからのリンク
しかし、ここでよく考えてみてほしいのです。このようなIP分散サーバーのニーズは、どこにあるのでしょうか。結論からいえば、SEOを意識した人為的な外部リンクの構築のためにしかニーズがありません。つまり、IP分散サーバーのサービスで提供されているIPアドレスに同居しているほかのWebサイト群も、ほとんどがSEO目的の外部リンク構築用のWebサイトである可能性が非常に高いのです。
 
検索エンジンからしてみれば、外部リンク用に構築された人為的なリンクサイトなどというものは、まず無価値でしょう。IP分散サーバーのIPアドレスに同居しているほかのWebサイトも、そうした無価値なWebサイトである可能性が高いということであります。

結局のところ、IP分散サーバーが提供しているIPアドレスは、外部リンク用の無価値なWebサイトが大量に関わっている可能性が非常に高いため、そのIPアドレス自体が検索エンジンからスパム的なIPアドレスだと認識されるリスクが高くなります。そのようなIPアドレスのWebサイトからリンクを受けているWebサイトは、人為的にリンクを構築しているWebサイトとして真っ先に目を付けられ、ペナルティを課せられてしまう可能性があるのであります。

こうした理由から、IP分散サーバーを利用することは極力避けるべきだといえます。もしもSEO対策会社に外部リンクの構築を依頼するのであれば、IP分散サーバーを利用しているかどうかを確認することをおすすめします。

アンカーテキストの重要性

アンカーテキストとは、Webサイト上のリンクとなっているテキストのことを指します。アンカータグと呼ばれる<a>タグでリンク先のURLが指定され、<a>と</a>で囲まれた部分にアンカーテキストが記述されます。アンカーテキストがリンク先のWebページを適切に示すものであれば、ユーザーとGoogleのどちらもがリンク先の内容を理解しやすくなります。アンカーテキストは、道路標識のように、その先に何があるのかを指し示すものなのです。

こうした特性があることから、検索エンジンに評価されたいキーワードをアンカーテキストに含めるという施策は、SEO対策における基本の1つとされています。自分のWebサイトにリンクを貼るためのアンカーテキストにそのキーワードが含まれていれば、検索エンジンはそのキーワードに関連したWebページであると認識してくれます。その結果、そのキーワードで検索した場合の表示順位の向上につながるのです。
「いいえ」での検索結果

その証拠として、Googleで「いいえ」や「出口」などのキーワードの検索結果を見てみましょう。「いいえ」や「出口」
で検索すると、Yahoo!Japanが上位に表示されます。Yahoo!Japanは「いいえ」や「出口」について大きく取り扱っているWebサイトではないため、不思議に思われるかもしれません。こうした現象が起こるのは、アダルトサイトなどの年齢認証ページに設置されている、18歳以上かどうかを確認するための「はい」と「いいえ」のリンクのうち、「いいえ」のリンクにYahoo!Japanが設定されているケースが多いからです。つまり、「いいえ」というアンカーテキストによるリンクが多く集まった結果、Googleから「いいえ」というキーワードでの評価を受け、「いいえ」の検索結果の上位にYahoo ! Japanが表示されているのです。

自然なアンカーテキストを意識する

 アンカーテキストが検索結果に及ぼす影響力の大きさは理解できたことと思います。ただし、ターゲットとするキーワードばかりが過剰に含まれたアンカーテキストを量産することはおすすめできません。固有名詞であればまだしも、そのようなキーワードまみれのアンカーテキストは不自然だからです。検索エンジンは自然なリンクを重視するため、このような不自然なリンクが集まるWebサイトに対してはペナルティを与え、検索順位を落とすこともあります。
 
こうした事態を回避するために、アンカーテキスト自体も自然となることを心がけましょう。ドメインやIPアドレスの場合と同様に、アンカーテキストの内容も分散されている必要があるということです。なお、アンカーテキストの自然なリンクを構築するためには、キーワードだけに注意すればよいわけではありません。<title>ダグで使用されている文字列や、URLなどにもバリエーションが求められます。自然なリンクではそれらが多種多様なケースが多いため、その状況に近付ければペナルティのリスクは低くなります。

中村 一浩
中村 一浩
株式会社ココログラフ代表。SEO歴12年、対策実績900サイト以上。検索エンジンだけでなく検索ユーザーにまで最適化する、SEOの上位互換サービスSUOを提供。SEO / SUOの独自レポートツール、サチコレポート開発者。著書『現場のプロが教えるSEOの最新常識』
中村 一浩
中村 一浩
株式会社ココログラフ代表。SEO歴12年、対策実績900サイト以上。検索エンジンだけでなく検索ユーザーにまで最適化する、SEOの上位互換サービスSUOを提供。SEO / SUOの独自レポートツール、サチコレポート開発者。著書『現場のプロが教えるSEOの最新常識』