Webサイトの集客において難しいポイントは、直感的にどのくらいお客さんが訪問しているか分かりづらい点です。実店舗であれば、目に見えてお客さんが来てくれているかどうか、理解できます。
「とりあえず、高いお金を払ってホームページを作ったし、あとはしばらく置いておけばお客さんが来るだろう」なんて思ってませんか?残念ながら、現実世界の実店舗とは違って、Webの世界はそこまで優しいものではありません…。
まずは、自社サイト・運用しているサイトの流入状況を知ることが大切です。また、現状を理解してサイト流入を増やすためのアクションを起こすことも重要なポイントになります。
本記事では、サイト流入を増やすためにできることや、状況を理解するためのツールについてお話を進めていきます。
このページに書いてあること
そもそもサイト流入とは?
サイト流入とは、サイト(ホームページ)に対して訪問者が来ることを指します。実店舗で言えば来客数・来店数などと、置き換えると分かりやすいですね。
似ている言葉「訪問数」や「セッション数」とは違う?
基本的には、流入数や訪問数、セッション数は同じ意味合いとして扱います。
どの言葉も、1人のユーザーが特定のサイトに流入してから、離脱するまでを1回としてカウントします。
午前0時を跨いだり、30分以上操作せずに、再度サイトへ訪問した際などは再カウントされてしまうため、注意しましょう。
Web経由でサイト流入を増やすことができる経路
では、実際にサイトへの流入を増やすにあたって、どのような経路があるのでしょうか?
Web経由でサイト流入を増やすことができる経路1.有料広告によるサイト流入
まずは、流入経路として「広告」が挙げられます。代表的なもので言えば、検索結果の上部に表示されているリスティング広告になるでしょうか。
リスティング広告は顕在層のユーザーが多いため、リスティング広告での流入が多い場合は、成果につながりやすいユーザーが多い傾向にあります。
また、リスティング広告以外でもショッピング広告などいくつか種類があり、用途によって様々な広告の形態があります。
Web経由でサイト流入を増やすことができる経路2.検索エンジン(自然検索/SEO)経由でのサイト流入
次に流入経路として挙げられるのが、検索エンジン(自然検索)です。
おそらく、ほとんどの人がChromeやSafariなどの検索エンジンを通して情報を探しているでしょう。そのため、検索エンジンは非常に重要な流入経路であり、経路としてのハードルも低いです。
SEO対策をしっかりと行い、検索結果の上位に表示することができれば、多くのユーザーとの接点を持つきっかけにもなり、チャンスも多く訪れるでしょう。
Web経由でサイト流入を増やすことができる経路3.SNSによるサイト流入
SNSの広告経由やSNSの投稿などからも、流入経路の1つになります。
SNSは上手にアカウントを活用することで、サイト流入を増やすきっかけにはなるのですが、情報の拡散が起こりやすいため流入数が安定しにくいなどの懸念もあります。
Web経由でサイト流入を増やすことができる経路4.外部サイト(リファラル/リファラー)によるサイト流入
外部サイトからの流入は、主に被リンク経由での流入になります。
オリジナリティの高い内容やコンテンツがあることで、外部サイトなどから紹介や参考要素として挙げられることで、被リンクを獲得でき、外部サイト経由での流入を増やしていけるでしょう。
Web経由でサイト流入を増やすことができる経路5.直接流入(ダイレクト)によるサイト流入
ダイレクト流入はURLを直接打ち込んだり、QRコードの読み取り、またブックマーク(お気に入り)などから流入を得るケースです。
基本的には、「特定ツールにおける、特定作業のやり方」など、ブックマークしておいて定期的に情報をみたくなるケースや、「他のサイトよりも使い慣れていて、必要な時はいつもココ」など、サイトのファンなどの傾向が高いでしょう。
Web経由でサイト流入を増やすことができる経路6.Googleマップ(MEO)によるサイト流入
Googleマップ経由も、流入の一つになります。
よく飲食店や宿泊施設などを検索すると、Googleマップに表示され、口コミやウェブサイトへのリンクが表示されていますね。
現代はお店の口コミ等を気にして、Googleマップの情報を確認するユーザーも一定数います。何気ないシーンから流入に繋がるシーンもあるので、ウェブサイトは常に良い状態で運用しておきましょう。
サイト流入を増やすことのメリット
では、実際にサイト流入を増やすことで、どのようなメリットがあるのでしょうか?
サイト流入を増やすことのメリット1.売り上げ(CV/目的)を増やすチャンス
サイト流入が増えることで、自社サービスや商品の売り上げ(CV/目的)が増えるチャンスが訪れます。
もちろん、闇雲に「流入だけ増やせば良い」とはいきませんが、自社サイトの流入を増やすことが売り上げを増やして行く第一歩になります。
サイト流入を増やすことのメリット2.知名度が上がる
サイト流入を増やすことで、自社サービスや商品の知名度をあげることができます。
広告の場合は、ある程度目につく場所に表示されますし、SEOに注力して検索結果の上位に表示することができれば尚更です。
また、SEOに置いては知名度・認知の向上(サイテーションとも表現します)も良い影響を与えますので、意識してみましょう。
サイト流入を増やすことのメリット3.効果検証がしやすい
Webにおける流入は、ツールを用いることである程度の数字やデータを可視化することができます。例えば、SEOにおいては順位状況や、クリック数などを経過観測することで、コンテンツの改善や追加のヒントが得られるでしょう。
SEOに限らず、広告やSNSに置いても様々な指標を確認することができるので、PDCAを用いた施策の効果検証を行うことが容易です。
サイト流入を増やすことのデメリット
一方で、サイト流入が増えることで生じるデメリットについてもみていきましょう。
サイトへの流入が増えて困ることはありません。ただ、ある程度理解をしておかないといけないことがあるので、押さえておきましょう。
サイト流入を増やすことのデメリット1.ある程度のコストがかかる
デメリットとしてあげるには難しいテーマですが、広告であれば月額の広告費が、SEOであれば新規試作のための改修費用など、サイト流入を増やすためには、ある程度のコストがかかることを理解しておきましょう。
そもそも、サイトを健全に運営するためにも、サーバー代やドメイン代、外部ベンダーさんに依頼をしていればランニングコストも考慮しておきましょう。
また、競合が大手企業である場合、巨額の費用で広告を回したり、とてつもない頻度でコンテンツの更新・追加が行われています。競合が現実的に戦える相手なのかなどは、あらかじめ確認をしておきましょう。
サイト流入を増やすことのデメリット2.リソースが必要
どの経路にしても、「最初だけ頑張れば良い」というほど、Web集客は簡単ではありません。引き続き流入を増やしていくために、アカウントの運用やコンテンツの修正や追加など、流入が増えるほど現場は忙しくなってくるので、リソースが必要になってくることに注意してください。
サイト流入を増やすことのデメリット3.成果を出すためには時間もかかる
広告でも、SEO(自然検索経由)でも成果を出すまでには一定の時間が必要です。デメリット1の後半でお伝えしたように、リソースも資金も余裕のある大企業のような体制でいきなりスタートができれば成果が出るのも早いと思いますが、多くの場合そうはいきません。
広告であれば、アカウントの評価やキャンペーンの最適化が進むまでの時間が…SEOであればコンテンツを作って、公開して評価されるまでの時間が…と、どのような場面においても、流入を増やすためには、ある程度の時間がかかることを理解しておきましょう。
サイト流入を増やすためには広告か工数をかけるか
では、実際に流入を増やすためには具体的にどのようなことを進めていけば良いのでしょうか。
細かく分ければ、様々な手法がありますが、大きく分けて2つに分かれます。
・ある程度費用をかけて、広告を回す
・地道に工数をかけてSEOやSNSに注力する
それぞれ見ていきましょう。
広告費をかけて手間や工数よりもお金で戦う
まずは広告費をかけてある程度、お金にものを言わせて戦っていく手法です。
作業の分担などによっても異なり、必要な作業も一定数ありますが、工数をかけてSEOに注力をする手法などに比べると、成果が出るまでのスピード感や手間の削減などが挙げられるでしょう。
リスティング広告(検索連動型広告)
主にGoogleやYahooなどの検索ブラウザで、検索した際に上部に表示される広告です。検索連動型広告ともいい、出稿するキーワードに準じて費用も異なり、1クリックあたりの費用も異なります。
ディスプレイ広告(アドネットワーク広告)
他のWebサイトの広告枠に掲載する広告です。リスティング広告との違いは、テキスト以外でも動画や画像を出稿できる点です。
認知を広げるためのブランディング施策として使われるケースが多いです。
アフィリエイト広告(成果報酬型広告)
アフィリエイターなどが自分で運用しているサイトやメールに広告枠を設置し、広告を設置して、そこの広告経由で商品が売れれば費用が発生する仕組みの広告です。
広告経由で問い合わせが発生しない限り、費用がかからないため費用対効果は非常に高い広告です。
SNS広告
TwitterやInstagram(facebook)などのプラットフォームを使用した広告です。
精度の高いターゲティングが特徴で、費用対効果も良い部類ですが、ある程度使用するプラットフォームの特性やユーザー層を考慮する必要があります。
動画広告
動画で配信される広告で、YouTubeなどが良い例です。テキストや画像とは異なり、動画ならではの演出や訴求が特徴です。
費用は再生数に応じて異なります。
工数をかけて地道に戦っていく手法
広告は即効性もあり、お金さえあればある程度の成果が見込めますが、常に広告費というランニングコストがかかります。
一方で、SEOや地道な施策は積み上げていくことで資産となりずっと残ります。最初に苦労して土台を作っておくことで、後の工数が減っても一定時間、力を発揮してくれるでしょう。
また、SEO施策にも種類があるため、いくつか分けてお話をしていきます。
内部施策:SEO施策
自然検索結果における順位の評価は、検索エンジンのロボット(クローラー)が各サイトを回遊して内容を把握した上で決定されます。
内部施策とは、サイト設計や内部の構造を検索エンジンのロボットが回遊しやすいように最適な状態にすることをいいます。
ある程度の専門性やツールを用いる必要があるため、少し技術的な知識や経験が必要になります。
外部施策:SEO施策
外部施策とは、主に被リンクやサイテーション(認知度の向上)を高めていくための施策をいいます。
SNSなどで口コミを広げたり、他社サイトから被リンクをもらえることができるような、オリジナリティのあるコンテンツや質の高いコンテンツの作成などがポイントになります。
コンテンツマーケティング:SEO施策
コンテンツマーケティングは名前の通り、ユーザーのニーズを汲んだコンテンツを用意して、マーケティングを行うSEO施策のベーシックな手法です。
コンテンツといっても、多くはメディアなどの読み物を量産して、キーワードの獲得やユーザーの流入を増やす動きが一般的です。
効率よくサイト流入を増やすために必要なツールやアプリ
流入を増やすメリットやデメリット、手法をある程度理解した上で、必要・あると良いツールをいくつか紹介しておきます。
効率よくサイト流入を増やすために必要なツールやアプリ1.Google Search Console
グーグルサーチコンソールはGoogleが無料で提供しているツールです。
計測を行うことで、
・どのような言葉で自社サイトのページがヒットしたのか?
・検索結果に露出した回数
・検索結果において自社ページがクリックされた回数
・各ページのインデックス状況
…etc
などなど、様々な状況を知ることができます。
Webサイトの運用において必須のツールであり、入れておいて損することは何もないので、入れておきましょう。
効率よくサイト流入を増やすために必要なツールやアプリ2.Google Analytics
グーグルアナリティクスはサーチコンソールと並んで、Googleが無料で提供しているツールです。
サーチコンソールの場合、「サイトの流入まで」の状況を把握するツールに対して、アナリティクスは、サイトに流入してきてからのユーザーの動きを見ることができるツールです。
・ユーザーの訪問経路
・ユーザーの属性
・リアルタイムの状況把握
・CV数の測定や、そこに至るまでのランディングページ把握など
…etc
など、様々なことを知ることができます。
効率よくサイト流入を増やすために必要なツールやアプリ3.ココミル
ココミルは株式会社ココログラフが開発した、サーチコンソールとアナリティクスのデータを掛け合わせたレポートツールです。
仕組みは、2つのツールによるデータを掛け合わせただけのシンプルなものですが、一目で欲しい情報が見える化されている点が最大の特徴です。
また、SEO対策は、様々な外的要因で突然状況が変化するため、都度状況確認や効果検証が必要になり、とても手間がかかります。アクセス解析ツールとサーチコンソールのデータ統合、ページ毎のキーワード紐付け、順位変動、クリック数の変化を確認し、コンバージョンへの影響を調査しなければなりません。
ココミルを使えば、それらのデータの取りまとめは全て自動で行われるので、結果だけを見て次の施策に対しての計画を立てるだけになります。
ココログラフのSEOコンサルタントが、解析に手間をかけず、コンサル業務に集中するために開発されました。そのノウハウで、みなさんのSEOをサポートできればと思っています。
メリットやデメリットを理解して、効率よくサイト流入を増やしましょう
サイトの流入には、広告やSNS、自然検索など様々な経路があり、経路によって様々な特色があります。
サイトの流入が増えることで、集客のチャンスが増えたり知名度の向上につながるため、可能な限りサイトへの流入は増やしていくことが望ましい反面、必要なリソースの確保やコストをしっかり理解していないと思わぬところでつまづいてしまう懸念があります。
また、大企業はリソースも費用も多くもっているため、パワーがあります。競合としてベンチマークする際には、そういった要因もあらかじめ念頭に入れておきましょう。
Web集客においては、トレンドや目的とするユーザー像をしっかりと把握して、適切なアプローチを行えるように変化を重ねて施策を続けていくことが大切です。
この記事が多少なりとも、お役に立てばと思います。
記事を読んで不明な点等がありましたらお気軽にTwitter(@kaznak_com)などでご質問ください。
ではまた。