ウェブサイトを運営する上で、SEO対策は欠かせません。
様々なSEO対策がある中で、「alternateタグ」は、正しく活用することでウェブサイトを検索エンジンからより高く評価されやすくする効果があります。
alternateタグとは、ウェブサイト内の関連ページを検索エンジンに伝える役割を担っています。
例えば、多言語で展開しているウェブサイトや、パソコン用とスマートフォン用でページを分けて運用している場合に、alternateタグを用いることで、ユーザーにとって最適なページを表示させることが可能になるのです。
本記事では、alternateタグの基本的な知識から、SEO効果を高めるための実装方法、注意点までを網羅的に解説します。
alternateタグを正しく理解し、ウェブサイトに実装することで、Googleなどの検索エンジンからより適切に評価され、検索結果の上位表示、ひいてはアクセス数増加にも繋がる可能性があります。
今までalternateタグについて知らなかった方も、これを機に正しく理解し、ウェブサイトのSEO対策に役立てていきましょう。
このページに書いてあること
alternateタグとは?
alternateタグとは、HTMLのheadタグ内に記述する要素の一つで、Webページの代替バージョンがあることを検索エンジンに伝える役割を担っています。
例えば、多言語で展開しているWebサイトの場合、日本語版ページのalternateタグで英語版ページのURLを指定することで、Googleなどの検索エンジンは、それぞれの言語ページが別々のコンテンツであることを正しく認識できます。
同様に、PCサイトとモバイルサイトのように異なるデバイス向けに最適化されたページがある場合も、alternateタグを使って相互に関連付けを行うことで、ユーザーが適切なページにアクセスできるように導くことができます。
alternateタグは、検索エンジンに対してページ間の関係性を明示的に示すことで、クロールとインデックスを最適化するだけでなく、ユーザー体験の向上にも貢献する重要な要素と言えるでしょう。
alternateタグの基本的な定義
alternateタグは、HTMLのheadタグ内に記述し、特定のURLに対して異なるバージョンが存在することを検索エンジンに伝える役割を担います。例えば、同じ内容のページを日本語版と英語版で用意した場合、それぞれのページにalternateタグを記述することで、両者が関連付けられていることをGoogleに伝えることができます。
これは、ユーザーが検索する言語やアクセスするデバイスに最適なページを提供するために役立ちます。alternateタグは、hreflang属性とrel属性の2つの主要な属性を使って定義されます。hreflang属性はページの言語や地域を設定し、rel属性はページ間の関係性を示します。
SEOにおける役割
alternateタグは、SEOにおいてウェブサイトの構造と意味を検索エンジンに正しく伝える上で重要な役割を担っています。
alternateタグを用いることで、1つのURLに対して複数のバリエーション(例えば、多言語バージョンやデバイス別バージョン)が存在する場合に、それぞれのバージョンを関連付けて検索エンジンに伝えることができます。
これは、検索エンジンがウェブサイトをクロールしてインデックスを作成する際に、各ページの関連性を正しく理解し、適切なページを検索結果に表示するために非常に重要です。
例えば、日本語版のページと英語版のページがalternateタグで関連付けられていれば、検索エンジンはそれぞれのページが同じ内容の別言語バージョンであることを理解し、日本語で検索したユーザーには日本語版のページを、英語で検索したユーザーには英語版のページをそれぞれ表示することができます。
このように、alternateタグはウェブサイトの多言語対応やデバイス対応を適切に行い、ユーザーエクスペリエンスとSEO効果を向上させるために欠かせない要素と言えるでしょう。
なぜalternateタグが必要なのか?
alternateタグは、WebサイトのSEOにおいて、特に多言語対応やデバイス対応の場面で重要な役割を果たします。なぜなら、これらの場面では、ユーザーのアクセスする環境によって表示するページの内容を変える必要があるからです。例えば、日本語のサイトを運営している場合、英語圏のユーザーがアクセスしてきた際には、英語のページを表示した方がユーザーにとって親切です。また、パソコンとスマートフォンでは画面サイズが異なるため、それぞれに最適化されたページを表示する必要があります。
このような場合に、alternateタグを使用することで、検索エンジンに対してどのページがどの言語やデバイスに対応しているかを明確に伝えることができます。これにより、検索エンジンはユーザーの言語設定や使用デバイスに応じて適切なページを表示することができるようになり、ユーザーエクスペリエンスの向上に繋がります。
もし、alternateタグを使用せずに複数の言語やデバイスに対応したページを公開した場合、検索エンジンはそれらのページを重複コンテンツと見なしてしまう可能性があります。重複コンテンツと判断されると、検索順位の低下に繋がる可能性もあるため、注意が必要です。
このように、alternateタグは、ユーザーと検索エンジンの双方にとってメリットのあるタグと言えます。
ページの多言語対応
ウェブサイトを複数の言語で展開する場合、alternateタグは非常に重要な役割を果たします。
例えば、あなたが日本語と英語の両方でウェブサイトを運営しているとします。この時、日本語版と英語版は同じ内容でも、別のURLで公開されていることが一般的です。
しかし、検索エンジンのクローラーは、それぞれのページが別の言語で書かれた同じ内容のページだと認識できないことがあります。
その結果、検索エンジンは両方のページを別々のコンテンツとして認識し、評価が分散してしまう可能性があります。 これは、せっかく多言語でウェブサイトを展開しても、各言語版のページが検索結果で適切に評価されないことを意味します。
そこでalternateタグの出番です。HTMLのheadセクションにalternateタグを記述することで、検索エンジンに対して「このページは別の言語バージョンが存在します」と明示的に伝えることができます。
hreflang属性を用いて、各言語バージョンに対応するURLを指定することで、クローラーはページ間の関係性を正確に理解し、適切な言語版のページを検索結果に表示できるようになります。
デバイス対応のための必要性
スマートフォンやタブレットの普及により、ウェブサイトを異なる画面サイズのデバイスで見られることが当たり前になりました。PC向けに作られたウェブサイトを小さなスマホ画面で閲覧すると、文字が小さすぎて読みにくかったり、画像が画面からはみ出してレイアウトが崩れてしまうことがありますよね。
そこで重要になるのが、デバイスごとに最適化されたページを用意することです。PC向け、スマホ向け、それぞれ専用のページを用意することで、ユーザーはどのデバイスからアクセスしても快適に閲覧できるようになります。
alternateタグは、こうしたデバイスごとに異なるページを用意する場合に、それぞれのページの関係性を検索エンジンに伝える役割を担います。例えば、PC向けページとスマホ向けページそれぞれに、相手が自分の別バージョンであることを示すalternateタグを設定することで、Googleはそれぞれのページが独立したコンテンツではなく、デバイスに最適化された同一コンテンツであることを理解します。
これにより、ユーザーが検索したデバイスに最適なページが表示されるようになり、ユーザー体験の向上に繋がります。結果として、ページの滞在時間増加や直帰率の低下などが期待でき、SEO効果にも良い影響を与えると考えられています。
alternateタグとSEO効果
alternateタグを正しく設定すると、Googleのクローラーがあなたのウェブサイトをより深く理解できるようになり、SEOに良い影響を与えます。具体的には、クロールとインデックス、重複コンテンツの回避、検索順位への影響といった面で効果が期待できます。
まず、Googleのクローラーはalternateタグを参考に、ウェブサイト内の各ページの関係性を理解します。多言語サイトであれば、どのページがどの言語に対応しているのかを認識しやすくなるため、適切な言語のページを検索結果に表示できるようになります。また、PCサイトとモバイルサイトのように異なるURLでコンテンツを提供している場合、それぞれのページが対応するデバイスを表示するようにGoogleに伝えることができます。
次に、alternateタグは重複コンテンツの回避にも役立ちます。例えば、PCサイトとモバイルサイトでほぼ同じ内容のページを提供している場合、Googleはその2つを別々のページとして認識し、重複コンテンツとみなしてしまう可能性があります。しかし、alternateタグで両者の関係性を明確にすることで、重複と判断されるリスクを減らすことができます。
そして、これらの要素が組み合わさることで、検索順位にも良い影響を与える可能性があります。Googleはユーザーに最適な検索結果を表示することを目指しており、ウェブサイトの構造が整理され、ユーザーにとって使いやすいと判断されれば、検索順位が向上する可能性があります。
Googleのクローリングとインデックスにおける影響
alternateタグは、Googleのクローラー(検索エンジンがWebサイトを巡回するプログラム)に対して、ページ間の関係性を正しく伝える役割を果たします。
例えば、多言語サイトで日本語版ページと英語版ページにalternateタグで相互に関連付けを行えば、クローラーはそれぞれのページが別々の言語バージョンであることを認識します。
これにより、クローラーは各ページを適切な言語インデックスに登録しやすくなります。結果として、ユーザーが自身の言語設定で検索を行った際に、適切な言語のページが表示される可能性が高まります。
もしalternateタグがない場合、Googleはそれぞれのページを別々のコンテンツと誤解する可能性があります。これは、重複コンテンツとみなされるリスクがあり、検索順位に悪影響を及ぼす可能性も孕んでいます。
alternateタグは、クローラーに対して的確な情報を伝えることで、サイト全体のインデックスを効率化し、最適な検索結果に貢献します。
重複コンテンツの回避
alternateタグは、重複コンテンツと見なされるリスクを軽減する効果も期待できます。
例えば、多言語サイトで日本語版と英語版を用意していたとします。このとき、alternateタグがない場合、Googleはそれぞれのページを別々のコンテンツとして認識しますが、内容が酷似しているため、重複コンテンツと判断される可能性があります。
しかし、alternateタグでそれぞれのページを関連付けることで、「これらのページは言語が異なるだけで、本質的には同じ内容ですよ」とGoogleに伝えることができます。
これにより、Googleはそれぞれのページを正しく認識し、重複コンテンツと判断されることを防ぎ、SEO効果の低下を防ぐことが期待できます。
検索順位への影響
alternateタグは、検索順位に直接影響を与えるものではありません。検索順位を決定づける要素は、コンテンツの質や関連性、ユーザーエクスペリエンスなど、多岐にわたります。
しかし、alternateタグを適切に使用することで、間接的に検索順位の向上に貢献することができます。
例えば、多言語対応したページにalternateタグを設定すると、Googleは各言語ページを別々のコンテンツとして認識し、適切な言語で検索しているユーザーに表示する可能性が高まります。
これにより、ターゲットとする言語圏のユーザーに適切なページを届けられるようになり、結果として検索トラフィックの増加や、直帰率の低下といった効果が期待できます。
また、モバイル版ページへalternateタグを設定することで、モバイルユーザーにとって最適化されたページが表示されるようになり、ユーザーエクスペリエンスの向上に繋がります。
Googleはユーザーエクスペリエンスを重視しており、モバイルフレンドリーなサイトは評価が高くなる傾向にあります。結果として、検索順位に良い影響を与える可能性があります。
ただし、alternateタグはあくまで検索エンジンに対してページ情報を正しく伝えるための手段の一つです。
高品質なコンテンツ作成やユーザーエクスペリエンスの向上など、SEOの基本的な施策と並行して実施することで、より大きな効果を発揮することを覚えておきましょう。
alternateタグとcanonicalタグの併用
alternateタグとcanonicalタグは、どちらも検索エンジンにページの関係性を伝えるための重要なタグですが、その役割は異なります。alternateタグは、同一コンテンツの別バージョン(例:多言語版、モバイル版)の存在を伝えるもので、canonicalタグは、複数あるURLの中から正規URLを指定するものです。
例えば、あなたが日本語版と英語版のウェブサイトを運営しているとします。この時、日本語版ページには英語版ページへのalternateタグを設定し、英語版ページには日本語版ページへのalternateタグを設定します。これにより、検索エンジンは両ページが同一コンテンツの別言語バージョンであることを理解します。
同時に、canonicalタグは両方のページで日本語版ページ、もしくは英語版ページのどちらかを正規URLとして指定するために使用します。これにより、検索エンジンはどちらのページをインデックスし、検索結果に表示するかを判断しやすくなります。
このように、alternateタグとcanonicalタグを併用することで、多言語化やモバイル対応など、異なるバージョンのページを持つウェブサイトにおいて、SEO効果を最大限に引き出すことができます。検索エンジンは、両方のタグの情報を利用して、ウェブサイトの構造をより深く理解し、適切なページを検索結果に表示することができます。
canonicalタグの基本概念
canonicalタグとは、ウェブサイト上の複数のページの中から、検索エンジンに対して「このページが正規ページです」と伝えるためのHTMLタグです。
ウェブサイトを運営していると、同じような内容のページが複数のURLで存在してしまうことがあります。例えば、
* http://example.com/
* http://www.example.com/
* https://example.com/index.html
のように、URLは違っても内容は全く同じというケースです。
このような重複コンテンツは、検索エンジンの評価を下げてしまう可能性があります。検索エンジンは、どのURLがオリジナルで重要なページなのか判断できず、評価が分散してしまうからです。
そこで役に立つのがcanonicalタグです。canonicalタグを設定することで、検索エンジンはどのページを優先的に評価すれば良いのかを理解し、重複コンテンツとみなすことなく適切に評価できるようになります。
両タグの組み合わせによる効果
alternateタグとcanonicalタグは、どちらも検索エンジンに対してWebページの関連性を伝える役割を担いますが、その目的は異なります。alternateタグは、言語やデバイスごとに最適化された別のページがあることを示すのに対し、canonicalタグは、複数ある類似ページの中から、検索エンジンがインデックスすべき正規ページを明確に示すために使用します。
両者を組み合わせることで、多言語サイトやレスポンシブWebデザインを採用しているサイトにおいて、より正確にページの関連性を伝えることができます。
例えば、日本語版ページと英語版ページがあり、さらにそれぞれにPC版とスマホ版があるとします。この場合、日本語版PCページのHTMLには、英語版PCページとスマホ版ページそれぞれのURLをalternateタグで指定します。それと同時に、日本語版PCページを正規ページとしてcanonicalタグで指定します。
このように、alternateタグで関連ページの存在を明示し、canonicalタグで正規ページを指定することで、検索エンジンはWebサイトの構造を正しく理解し、ユーザーに最適なページを表示できるようになります。結果として、ユーザー体験の向上、クロール効率の向上、重複コンテンツと誤解されるリスクの軽減につながり、SEO効果の向上に貢献します。
alternateタグの実装方法
alternateタグでhref属性にURLを指定する際、なぜ絶対パスを使う必要があるのでしょうか?それは、検索エンジンのクローラーがページを正しく理解するためには、URLがどこから始まっているかを明確に示す必要があるからです。
相対パスは、同じウェブサイト内でのみ有効なURLの表記方法ですが、クローラーは様々なウェブサイトを巡回するため、相対パスだけではURLを一意に特定できません。例えば、「/images/sample.jpg」という相対パスは、どのウェブサイトのどのページからアクセスするかによって、参照先が変わってしまいます。
一方、絶対パスは、ドメイン名から始まる完全なURLなので、ウェブサイトやページの位置に関係なく、常に一意に特定できます。例えば、「https://www.example.com/images/sample.jpg」という絶対パスは、どこからアクセスしても同じ画像を指し示します。
alternateタグは、検索エンジンにページの関連性を正しく伝えるために重要な役割を果たします。そのため、クローラーが誤解なく理解できるように、href属性には必ず絶対パスを使用するようにしましょう。
alternateタグ実装の注意点
alternateタグを正しく実装するには、いくつかの注意点があります。
まず、パソコン向けサイトとスマートフォン向けサイトを用意している場合、それぞれのページが正しく対応付けられているかを確認することが重要です。rel=\
非正規URLの除外
alternateタグは、検索エンジンに対してWebサイト内の関連ページを示すための重要なタグです。しかし、このタグを使う際には、正規化されていないURL、いわゆる「非正規URL」を指定しないように注意する必要があります。
非正規URLとは、同一ページにアクセスするためのURLが複数存在する状態を指します。例えば、「http://www.example.com」と「http://example.com/index.html」のように、異なるURLで同じページにアクセスできる場合があります。このような場合、検索エンジンはそれぞれを別々のページとして認識してしまう可能性があり、SEO上不利に働く可能性があります。
alternateタグで非正規URLを指定してしまうと、検索エンジンはどのURLが正規化されたページなのかを正しく判断できず、混乱を招く可能性があります。結果として、クロールやインデックスの効率が低下し、SEO効果が半減してしまうことも考えられます。
非正規URLの問題を解決するには、301リダイレクト設定やcanonicalタグの利用など、適切な正規化対策を行うことが重要です。これらの対策と合わせて、alternateタグには必ず正規化されたURLを指定することで、検索エンジンがWebサイトの構造を正しく理解し、適切に評価できるようにしましょう。
まとめ
この記事では、WebサイトのSEOにおいて重要な役割を果たす「alternateタグ」について詳しく解説しました。alternateタグは、ページの多言語バージョンやデバイス別バージョンを検索エンジンに正しく認識させるためのHTMLタグです。
alternateタグを適切に使用することで、Googleなどの検索エンジンはウェブサイトの構造を理解しやすくなり、クローリングとインデックスの効率が向上します。また、重複コンテンツと見なされるリスクを減らし、ユーザーにとって最適なページを表示させることで、検索順位の向上にも繋がります。さらに、canonicalタグと併用することで、より効果的にSEO対策を行うことができます。
この記事で紹介した実装方法や注意点、具体的なサンプルコードを参考に、alternateタグを正しく活用し、WebサイトのSEO効果を高めていきましょう。