ここ数日は、ロシアとウクライナの問題が気になってなかなか落ち着きませんね。
そんな中でスーパーハッカー集団である「アノニマス」が、
われわれは世界平和を望んでいる。世界中の人々があなたのインターネットプロバイダーを粉々に破壊しても、それはロシア政府とプーチン大統領の行動に向けられたものであることを理解してほしい」
と主張しました。
アノニマスの在り方ついては賛否あると思いますが、このような情勢における上記の発言は少し興味が湧きますね。
このページに書いてあること
小さなサイトに、SEOで戦うチャンスはあるのでしょうか?
2月4日のSEO Office Hoursにおいて、見出しのような質問が投げかけられました。
SEO会社であれば「暗黙の難しいテーマ」として理解をしているつもりですが、非常に興味深いテーマです。
▼質問の全文はこちら
「一部の業界では、Googleショッピングの広告を検索の上部に表示される広告と並べて掲載するのは不公平でしょうか。それは、オーガニック検索結果や小規模な組織をページのさらに下に押しやるからです。
中小企業は大企業と競争するチャンスがありますか?」
具体的な表現をしていないものの、ジョンミューラーの答えはこうです。
「わかりません…これは哲学的な質問の様に感じます。
私たちの観点からは、大きなWebサイトなどに焦点を当てようとしているわけではありません。
ですが、純粋に実用的な観点からすると、明らかにあなたが小さな会社であり、大きな会社と競争しようとしているのであれば、困難なことと捉えられるでしょう。」
そしてこうも続けました。
「特にWebにおいて、私が時間をかけて気づいたことの1つは、当初多くの大企業がWebに関して無関心であり、ひどいWebサイトを作成していたことです。
検索結果における、大企業サイトの可視性は本当に悪いものでした。
そして、小さなWebサイトにアクセスするのは簡単で、例えばこれが私の小さなWebサイトもしくは、私の小さな書店だとしましょう。突然、多くのユーザーにコンテンツが表示されます。
あなたは早い段階で、その成功の瞬間を感じることができるでしょう。
しかし、時間の経過とともに、大企業も検索とWeb全体の価値を認識して、Webサイトを成長させてきました。
彼らは非常に優秀なチームを持っていて、素晴らしいウェブ体験を作ろうと一生懸命働いています。
そして、特に競争の激しい既存の市場がそこにある場合は、そこに足場を築くのは非常に難しいでしょう。
それは大企業や中小企業についてではなく、一般的な競争環境に関するものです。」
ジョンはさまざまな意見を間で挟みましたが、端的に伝えるのであれば、
「大企業と小さなさいと運営者ではサイトにかけることができるリソースの量が違いすぎる」
ということでしょう。
小さなサイトの戦い方とは?
ただ、そこに対して悲観的になるだけではないとジョンは続けました。
「小さな会社として、競合他社の長所と短所にもっと焦点を当て、他の人にはできない角度を見つけて、輝けるような角度を見つける必要があるということです。
これは、特定の種類のコンテンツ、特定のオーディエンス、またはそれらに沿ったものである可能性があります。
通常の物理的なビジネスでも同じことが言えます。」
また、同様に小さなサイトには行動するまでのスピード感があります。リスクを冒すことに戸惑うことなく、常に行動をていくことも、大企業サイトにはない強みです。
自社の強みを活かして、上手に立ち回る戦略を考えて施策を行なっていきましょう。
ユーザーのコメントはSEOに関わる?
「ユーザーがサイトに残すコメントは必要があるのか?」という流れで、ジョンミューラーが対応しました。
2月18日に行われたSEO Office Hoursにおける質問でした。
ユーザーがコメントを残せるようにしたことで、SEO評価が上がるわけではありませんが、コメントによってはSEOに関わる可能性もあるとのことです。
ジョンは、
「この様なケースのコメントで本当に役立つと思うのは、多くの場合、自分の言葉でページについて書くことであり、検索結果にこのページを表示する方法についてもう少し情報が得られます。その観点から、コメントはページ上で良いことだと思います。」
とのことです。
反対に、そのトピックに関係ないコメントを残されてしまうと、ページの品質が問われてしまうケースもあるでしょう。コメントそのものは、書き込んだ本人の責任ですが、サイトの持ち主としては運営者の管理も問われます。
特に、スパムコメントなどが乱立している場合は、ペナルティや順位低下の恐れもあります。
ジョンは続けます。
「明らかに、合理的な方法でそれらを維持する方法を見つけるのは難しい場合があります。人々もそれらのコメントをスパムし、あらゆる種類のクレイジーなことがそこで起こるからです。ですが、全体としてもう少しコンテキストを提供し、さまざまな方法で検索している人々があなたのコンテンツを見つけるのに役立つ、Webページ上のコメントを維持する方法を見つけることができればと一番良いですね。」
続けます。
「私たちの観点からは、コメントはコンテンツの一部と見なされます。最終的に、ユーザーがコメントに基づいてページを検索している場合、それらのコメントを削除すると、ページの検索結果に影響を及ぼす恐れがあります。」
我々が考えている以上に、コメントの扱いはシビアなのかもしれません。
先ほどと同様に、逆を返せばスパムで埋め尽くされているコメント欄がある場合、整理をすることでランキング向上につながる期待もできますね。
ドメインにキーワードを含めるメリットは存在しない?
Redditにおいて、ジョンミューラーはドメイン内のキーワードについてSEO的なメリットが存在しないことを述べました。
過去には、Googleも完全一致ドメインをランク付けする時期がありましたが、すぐに効果が少なくなる様アップデートがありました。
ジョンは、長持ちする可能性のあるドメインを選ぶことをおすすめしています。
「長期的に構築できるドメイン名を選択してください。
あなたは今ウェブデザインをしているかもしれません。しかし5、10年後に何をしているでしょう?
あなたが成長できるものを選ぶか、あなたが構築でき、人々があなたを直接見つけることができるブランドのようなドメイン名を付けてください(それが私の推奨です)。」
ジョンの意見をまとめると
- ドメイン内のキーワードのランキングボーナスはありません
- キーワードベースのドメインはビジネスの成長を制限する可能性があります
- 新しいドメインへのピボットは非常に面倒です
- 成長する可能性のあるドメインを選択してください
という感じでしょうか。
事業を始める際には、どんどん拡大していくことをあらかじめ事業計画に含めておくべきでしょう。
タイトルタグに日付を入れるとSEO効果がある?
Webページのタイトルタグに対して、日付を入れることでSEOのメリットがあるのかどうか、が話題になりました。
ミューラーの意見としては、
「その行為、特に何も変わらないと思います。ニュース記事の場合、ページのさまざまな場所に日付を含めることは理にかなっていると思いますし、タイトルを含めることができます。
ニュース記事では、ページの主要な日付が何であるかを理解しようとしているからです。そして、私たちはあなたがページに持っているすべての言及と事柄を見ることで理解しようとします。
そして、ページ上のこれらの言及でその日付を確認することができ、拾うことは簡単ですが、あなたが言及したような通貨価格のように絶えず変化しているページについては、それほど重要ではないと感じます。」
ただ、SEOにおけるメリットがあるわけではないが、悪いことでもないと述べます。
「私の観点からすると、それらは通常のニュース記事になるので、そのような場所に日付を含めたいのであれば、それはそれでまったく問題ないと思います。日付を追加しても魔法のSEOボーナスは得られないと思いますが、問題はないです。」
日付を入れることが有益だと感じている場合は、そのまま日付を入れるスタイルを続けてきましょう。
また、埋め込みのTwitterでもジョンが述べていますが、
「ただ日付だけを変更することには意味がないですが、コンテンツを大きく更新した場合は必ず日付を更新しておく必要があるでしょう。」
とのことです。
サイトに掲載するリンクは、絶対パスと相対パスでSEO評価が変わる?
ある海外の、メディアディレクターの方がジョンにTwitterで投げかけた質問が面白かったので、取り上げてみました。
「絶対パスと相対パスのリンクにおいてロードされる時間の差があるのか?またそれはSEOに関わってくるのか?」
という質問でした。ジョンは答えます
「あなたはそれをテストすることができます、ページ読み込み速度ツールは無料で簡単で、ブラウザに組み込まれています。しかし、ある種類のリンクが別の種類のリンクよりも高速になる理由は考えられません。」
とのことでした、「デベロッパーツールのライトハウスで確認してみなさいよ」ってことですね。
特段、SEOに関わる要素はないと解釈しますが、非常に面白い目の付け所だなと感じました。
SEOってこういった細かいこと考えるのが楽しくもあるんですよね。
PC版ページエクスペリエンスアップデートが開始
3月末を目処に、PC版のページエクスペリエンスアップデートが開始したことをGoogleがツイートしました。
何度も復習になりますが、影響を与える要因として、
- コア ウェブ バイタル
- Largest Contentful Paint (LCP)
- Cumulative Layout Shift (CLS)
- First Input Delay (FID)
- HTTPS
- 煩わしいインタースティシャルがない
が該当します。
このアップデートが行われたからといって、極端なランキングの変動はないと思いますが、対応できる範囲でしっかりと対応しておきましょう。
また、サーチコンソールのページエクスペリエンスレポートも併せて確認しておきましょう。
まとめ
過去記事でお話しした、サーチコンソールのAPIや、PC版のページエクスペリエンスアップデートが最近の動きとしては、大きいと感じます。
また、Twitterで普段からジョンミューラーの質疑応答をみているのも非常に学びが多く、面白いです。
興味がある方はフォロー必須です。
この記事が多少なりとも、お役に立てばと思います。
記事を読んで不明な点等がありましたらお気軽にTwitter(@kaznak_com)などでご質問ください。
ではまた。