ウェブサイト運営において、新規顧客獲得や売上アップを目指す上で欠かせないのが「ユニークユーザー(UU)」という指標です。ユニークユーザーとは、ウェブサイトに訪れた「人の数」を示すもので、ウェブサイトの成長には、より多くのユニークユーザーを獲得し、拡大していくことが重要となります。

しかし、ウェブサイト運営初心者の方の中には「ユニークユーザーってそもそも何?」「ページビューやセッション数とは何が違うの?」といった疑問を抱えている方もいるのではないでしょうか?

そこで本記事では、ユニークユーザーの基礎知識から、他のアクセス指標との違い、そして具体的なユニークユーザー増加施策までご紹介します。

ユニークユーザー(UU)とは?

ウェブサイト運営において、訪問者の数は関心の的ですが、単純にアクセス数だけを見ても実態は掴めません。そこで重要になるのが「ユニークユーザー(UU)」という指標です。

ユニークユーザーとは、ウェブサイトやアプリにアクセスした「異なるユーザーの数」を示します。同じ人が複数回アクセスしても、ユニークユーザーとしては「1」とカウントされます。

例えば、Aさんがあなたのウェブサイトに3回アクセスしたとします。この時、アクセス数は「3」になりますが、ユニークユーザーはAさん「1人」とカウントされます。

ウェブサイトへのアクセス状況を正確に把握するために、ユニークユーザーという指標は欠かせません。

ユニークユーザーが重要な理由

ウェブサイトを運営していく上で、多くのユーザーに訪問してもらうことは非常に重要です。しかし、ただ漠然と「訪問者数」だけを見ていても、ウェブサイトの成長に繋がる的確な分析はできません。

そこで重要になるのが「ユニークユーザー」という指標です。ユニークユーザーは、ウェブサイトに訪れた「人」の数に焦点を当てています。同じ人が複数回ウェブサイトを訪問したとしても、ユニークユーザーとしては1人とカウントされます。

ユニークユーザーが多いということは、それだけ多くの人にあなたのウェブサイトを見てもらえているということになります。これは、あなたのウェブサイトがそれだけ多くの人に認知され、興味関心を持たれていることを示しています。言い換えれば、ウェブサイトの潜在的な顧客となりうるユーザーが多いことを意味します。

ウェブサイトをビジネスとして成長させていくためには、商品やサービスを知ってもらい、購入や利用に繋げていく必要があります。ユニークユーザー数を増やすことは、より多くの潜在顧客にリーチし、ビジネス拡大のチャンスを広げるために非常に重要なのです。

ユニークユーザーのカウント方法

ユニークユーザーのカウント方法は、主に「IPアドレス」「Cookie(クッキー)」「ホスト名」といった技術が用いられます。しかし、それぞれ一長一短があり、完璧な測定は難しいのが現状です。

近年では、Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールが広く利用されています。Googleアナリティクスでは、上記の複数の方法を組み合わせてユニークユーザーを算出しています。ただし、Googleアナリティクスも完璧ではなく、あくまで推定値であることを理解しておく必要があります。

IPアドレスによるカウント

ユニークユーザーをカウントする一つの方法として、IPアドレスを使う方法があります。IPアドレスとは、インターネット上の各デバイスに割り振られた識別番号のようなものです。ウェブサイトにアクセスすると、そのアクセス元のIPアドレスが記録されます。

このIPアドレスを元にユニークユーザーをカウントする方法は、シンプルでわかりやすいのがメリットです。同じIPアドレスからのアクセスは一人のユーザーとみなすことで、サイトへの訪問者数を大まかに把握できます。

しかし、この方法は完璧ではありません。例えば、会社や学校、インターネットカフェなど、複数のユーザーが同じIPアドレスを共有しているケースでは、実際よりもユニークユーザー数が少なくカウントされてしまう可能性があります。

また、近年ではスマートフォンの普及により、Wi-Fi接続とモバイル通信の切り替えや、IPアドレスを自動的に変更する設定なども一般的になってきました。そのため、一つのIPアドレスが常に同じユーザーを示すとは限らないという点も考慮が必要です。

IPアドレスによるカウントは、手軽に大まかなユーザー数を把握するには有効ですが、正確性を重視する場合は、Cookieなど他のカウント方法と組み合わせて分析することが重要です。

Cookie(クッキー)によるカウント

ウェブサイトにアクセスしたユーザーの識別には、Cookie(クッキー)と呼ばれる小さなデータファイルを使う方法があります。ウェブサイトがユーザーのブラウザにCookieを送信し、ユーザーのコンピュータ内に保存することで、次回以降同じユーザーがアクセスした際にCookieの情報を利用して、同一ユーザーであると判断します。

Cookieによるカウントは、IPアドレスによるカウントと比較して、より正確にユニークユーザーを計測できる方法として知られています。例えば、社内ネットワークやモバイルネットワークのように、複数のユーザーが同じIPアドレスを共有している場合でも、それぞれ異なるコンピュータやデバイスを使用していれば、異なるCookieが発行されるため、ユニークユーザーとして個別にカウントできます。

ただし、Cookieはユーザーがブラウザの設定でCookieの受け取りを拒否したり、Cookieを削除したりすることが可能なため、100%正確にユニークユーザーを計測できるわけではありません。また、異なるブラウザやデバイスを利用した場合も、別ユーザーとしてカウントされてしまう点は留意が必要です。

ホスト名によるカウント

ユニークユーザーをカウントする手段の一つとして、ホスト名による方法も存在します。ホスト名とは、インターネット上の各コンピュータを識別するための名前のようなものです。ウェブサイトにアクセスすると、アクセス元のコンピュータのホスト名が記録されます。

しかし、このホスト名によるカウントは、近年ではユニークユーザー数の計測において信頼性の高い方法とは言えません。社内ネットワークやプロバイダによっては、複数のユーザーが同じホスト名でインターネットに接続するケースが存在します。例えば、会社のオフィスや学校、インターネットカフェなどでは、複数のコンピュータが同じホスト名を共有していることがあります。

このような環境下では、実際には異なる複数のユーザーがアクセスしていても、ホスト名上は同一ユーザーとしてカウントされてしまう可能性があるため、正確なユニークユーザー数を把握することが難しくなります。

Googleアナリティクスでのユニークユーザーカウント

Googleアナリティクスでは、アクセスしてきたユーザーを識別するためにCookieを使用し、ユニークユーザー数を計測しています。ユーザーが初めてウェブサイトにアクセスすると、GoogleアナリティクスはCookieをユーザーのブラウザに設定します。そして、ユーザーが再び同じウェブサイトにアクセスした際、GoogleアナリティクスはCookieを認識し、同一ユーザーからのアクセスとしてカウントします。

ただし、ユーザーがCookieを削除したり、異なるブラウザを使用したり、シークレットモードでアクセスしたりすると、Googleアナリティクスは同一ユーザーとして認識できず、新たなユーザーとしてカウントしてしまう可能性があります。このように、Cookieベースの計測には限界があるため、Googleアナリティクスでは完全に正確なユニークユーザー数を把握することは難しい点は留意が必要です。

しかし、Googleアナリティクスでは、より正確なユーザー数を把握するために、複数のデータポイントを組み合わせてユニークユーザー数を算出する「ユーザーID」という機能も提供しています。ウェブサイトにログイン機能がある場合などは、ユーザーIDを活用することで、より精度の高いユニークユーザー数の計測が可能になります。

ユニークユーザーと他の指標の違い

ユニークユーザーは、Webサイトへの訪問者を表す指標として重要ですが、似たような指標は他にも存在します。それぞれの指標の違いを理解することで、より深くWebサイトのアクセス状況を分析し、効果的な改善策を立てることができます。

ページビュー(PV)との違い

ユニークユーザーとページビューは、Webサイトのアクセス状況を測るための基本的な指標ですが、両者は全く異なる意味を持っています。簡単に言うと、ユニークユーザーは「サイトにアクセスした人数」を表し、ページビューは「サイト内のページが閲覧された回数」を表します。

例えば、ある日にAさんがあなたのサイトに訪れ、3つのページを閲覧したとします。さらに、その日にBさんもあなたのサイトに訪れ、2つのページを閲覧したとします。この場合、ユニークユーザーはAさんとBさんの2人となります。一方、ページビューはAさんが閲覧した3ページとBさんが閲覧した2ページを合わせて5ページビューとなります。

つまり、同じユーザーが何度もページを閲覧すればするほど、ページビューは増加しますが、ユニークユーザーは変化しません。そのため、ページビュー数はサイトのコンテンツ量やユーザーのサイト内回遊率に影響を受けますが、ユニークユーザーは純粋に「どれだけ多くの人がサイトを訪れたのか」を示す指標と言えます。

セッション(Session)との違い

ユニークユーザーとセッションの違いを理解することは、Webサイトのアクセス解析において非常に重要です。

ユニークユーザーは、Webサイトにアクセスした「人」の数ですが、セッションは「アクセス」の数と考えると分かりやすいでしょう。

例えば、あなたが一日に同じWebサイトに2回アクセスしたとします。朝にニュースをチェックし、夕方にまた別の記事を読んだとしましょう。この場合、あなたは「1ユニークユーザー」ですが、Webサイトへのアクセスは2回なので「2セッション」とカウントされます。

つまり、1人のユーザーが1日に複数のセッションを持つことが可能です。セッションは、ユーザーがWebサイトを訪れてから離れるまでの一連の行動を指します。ユーザーがWebサイトを離れて一定時間(多くの場合30分)が経過すると、セッションは終了となります。その後、再び同じユーザーがWebサイトにアクセスすると、新しいセッションとしてカウントされます。

このように、ユニークユーザーとセッションは異なる指標であり、それぞれがWebサイトのアクセス状況を理解するための重要な情報を提供してくれます。

アクティブユーザー(Active User)との違い

ユニークユーザーとアクティブユーザーは、どちらもWebサイトへのアクセス状況を示す指標ですが、その定義は異なります。

ユニークユーザーは、一定期間内にWebサイトにアクセスした「異なるユーザー」の数を指します。つまり、同じ人が複数回アクセスしても、ユニークユーザーとしては1人とカウントされます。

一方、アクティブユーザーは、特定の期間内にWebサイトで「積極的な行動」を取ったユーザーの数を指します。具体的な定義はサービスやツールによって異なりますが、例えば、「商品を閲覧した」「ページをスクロールした」「コメントを投稿した」など、受動的な閲覧だけではない行動をしたユーザーがアクティブユーザーとしてカウントされます。

例えば、あるユーザーが1週間に5回あなたのWebサイトにアクセスし、そのうち2回は商品を購入し、3回はただブログ記事を読んだだけだとします。この場合、ユニークユーザーは1人ですが、アクティブユーザーは商品購入という積極的な行動を取った2回とカウントされる可能性があります。

このように、ユニークユーザーはあくまで「サイトへの訪問者数」を示すのに対し、アクティブユーザーは「サイトの利用状況」をより深く理解することに役立ちます。

リーチ(Reach)との違い

ユニークユーザーとリーチは、どちらもWebサイトへの訪問者を表す指標ですが、その計測方法が異なります。ユニークユーザーは、一定期間内にウェブサイトにアクセスした異なるユーザーの数を表します。一方、リーチは、Web広告やソーシャルメディアへの投稿など、特定のコンテンツに「到達した可能性のある」ユーザーの数を表します。

例えば、ある人が1週間の間に3回あなたのウェブサイトにアクセスしたとします。この場合、ユニークユーザー数は「1」とカウントされます。しかし、あなたのウェブサイトへの広告が100人に表示されたとすると、リーチは「100」になります。

つまり、ユニークユーザーは実際にウェブサイトにアクセスしたユーザー数を示すのに対し、リーチは潜在的にコンテンツを閲覧した可能性のあるユーザー数を示します。リーチは広告の表示回数や投稿の表示回数を元に算出されるため、実際にユーザーがコンテンツをクリックしたり、閲覧したりしたかどうかは保証されません。

ウェブサイトへの集客状況を分析する際には、ユニークユーザーとリーチの両方を考慮することが重要です。ユニークユーザー数を見ることで、ウェブサイト自体の人気を把握できます。一方で、リーチを見ることで、広告やソーシャルメディア戦略の効果を測定することができます。

ユニークブラウザ(Unique Browser)との違い

ユニークユーザーとユニークブラウザは、どちらもサイトへの訪問者を表す指標ですが、その計測方法が異なります。そのため、数値の捉え方が大きく変わってきます。

ユニークユーザーは、Webサイトにアクセスしてきた人を「人」として集計したものです。同じ人が異なるブラウザやデバイスを利用してアクセスした場合でも、1人のユニークユーザーとしてカウントされます。

一方、ユニークブラウザは、Webサイトにアクセスするために使用されたブラウザを個別にカウントしたものです。そのため、同じ人が異なるブラウザを使用したり、ブラウザのCookieを削除して同じWebサイトにアクセスした場合、それぞれ別のユニークブラウザとしてカウントされます。

例えば、あるユーザーが会社のパソコンと自宅のパソコン、さらにスマートフォンから、同じWebサイトにアクセスしたとします。この場合、ユニークユーザーは「1」とカウントされますが、ユニークブラウザは「3」とカウントされることになります。

このように、ユニークブラウザは実際の訪問者数よりも多くなる傾向があります。ただし、ユニークブラウザを分析することで、ユーザーがどのようなデバイスやブラウザを使ってWebサイトにアクセスしているのかを把握することができます。これは、Webサイトのデザインや機能を改善する上で役立つ情報となります。

ユニークユーザーを増やす方法

ウェブサイトを成長させるためには、より多くのユーザーに訪問してもらうことが重要です。その指標となるのが「ユニークユーザー」です。ユニークユーザーを増やすための方法は、大きく分けて以下の点が挙げられます。

より多くのユーザーにウェブサイトを知ってもらうためには、「Web広告の活用」も効果的です。検索連動型広告やディスプレイ広告などを利用して、ターゲットユーザーへピンポイントにアプローチできます。

良質なコンテンツの提供

ウェブサイトに人が集まる様子を想像してみてください。

「良質なコンテンツの提供」は、多くの人を惹きつけるための、ウェブサイトという名の魅力的なお店の作り方とも言えます。

あなたのサイトを訪れる「ユニークユーザー」を増やすためには、彼らが本当に求めている価値ある情報や体験を提供することが重要です。

例えば、あなたがファッションに関する情報を発信したいとします。
ただ漠然と流行の服を紹介するのではなく、「低身長の方向け着痩せコーデ術」や「30代向けオフィスで好印象な服装」といったように、ユーザーの悩みや疑問に寄り添った具体的なコンテンツを提供することで、初めてサイトを訪れたユーザーの心を掴むことができます。

さらに、情報の正確さや最新情報であることも重要です。
信頼できる情報源に基づいた内容を心がけ、古い情報はこまめに更新することで、ユーザーは「またこのサイトに来たい」と思ってくれるでしょう。

良質なコンテンツは、ユーザーの満足度を高め、ウェブサイトへのリピーターを増やすだけでなく、口コミやソーシャルメディアでの拡散を通じて、さらに多くの新規ユーザーを獲得する力となります。

ユーザーニーズに合ったコンテンツ作成

ユニークユーザーを増やすためには、まず「誰に」向けたウェブサイトなのかを明確にする必要があります。ターゲットとなるユーザーを具体的に想像し、彼らがどんな情報を探しているのか、どんな悩みを抱えているのかを深く理解することが重要です。

例えば、化粧品を販売するウェブサイトであれば、20代の乾燥肌に悩む女性をターゲットにするかもしれません。もし彼らがユニークユーザーとして訪問してくれた場合、肌の悩みを解決できるような化粧水の紹介記事だけでなく、乾燥肌に効果的なスキンケア方法や、メイクアップのコツを紹介する記事なども役立つ情報となるでしょう。

ユーザーの検索意図を汲み取り、ニーズに合致したコンテンツを提供することで「このサイトには自分にとって有益な情報がある」と認識してもらい、繰り返し訪問してくれる可能性が高まります。結果として、ユニークユーザーの増加に繋がりやすくなるのです。

ユーザーニーズを把握する上で、ウェブサイトへのアクセス解析は非常に有効です。Googleアナリティクスなどを活用して、どんなキーワードでユーザーがサイトに訪れているのか、どのページがよく閲覧されているのかなどを分析することで、ユーザーの興味関心やニーズを具体的に把握することができます。

サイト滞在時間を増やす取り組み

サイト訪問者がページに滞在する時間を延ばすことは、ユーザーの関心を引きつけ、より深くサイトとコンテンツに引き込めるため、ユニークユーザー数を増やすために非常に重要です。

サイト滞在時間を効果的に延ばすためには、ユーザーにとって価値のある質の高いコンテンツを提供することが不可欠です。具体的には、専門知識に基づいた深い分析や、独自の視点からの考察、ユーザーの疑問を解決するような詳細な解説などが考えられます。

さらに、ユーザービリティの向上も欠かせません。読みやすいように文章構造を工夫したり、画像や動画を効果的に使用したりすることで、ユーザーがストレスなくコンテンツを閲覧できる環境を整えましょう。

また、関連性の高いコンテンツへの内部リンクを適切に設置することも有効です。興味関心に基づいて他のページへ誘導することで、サイト内での回遊を促進し、滞在時間の増加に繋げることができます。

これらの取り組みを通して、ユーザーエンゲージメントを高め、結果的にユニークユーザー数の増加を目指しましょう。

多様な流入経路の準備

ウェブサイトへのアクセス経路は多岐に渡り、ユーザーを獲得するためには、様々な入り口を用意しておくことが重要です。

従来型のSEO対策はもちろん、SNS、リスティング広告、アフィリエイト広告なども活用し、ユーザーがサイトにたどり着く可能性を広げましょう。

例えば、SEO対策で検索エンジンのランキング上位表示を目指すだけでなく、SNSで積極的に情報を発信し、ユーザーをサイトへ誘導することも有効です。また、他のウェブサイトに自社サイトの情報を掲載してもらう、アフィリエイト広告を活用するなど、様々な方法を組み合わせることで、より多くのユーザーにアプローチできます。

それぞれの流入経路によってユーザーの属性やニーズは異なるため、アクセス解析ツールなどを活用し、どの経路からどの程度のユーザーが訪問しているかを把握することが大切です。

分析結果に基づき、効果の高い流入経路を強化したり、新たな経路を開拓したりすることで、効率的にユニークユーザー数を増加させることができます。

Web広告の活用

Web広告は、ターゲットを絞り込み、効率的に多くのユーザーへアプローチできるため、新規ユーザー獲得に有効な手段です。検索エンジンの結果ページに表示されるリスティング広告や、SNSのタイムラインに表示されるディスプレイ広告など、様々な種類の広告があります。

リスティング広告は、ユーザーが検索しているキーワードと関連性の高い広告を表示できるため、ニーズが顕在化しているユーザーに訴求しやすい点が特徴です。例えば、ダイエット食品の販売サイトを運営している場合、「ダイエット食品」や「置き換えダイエット」といったキーワードで検索しているユーザーに広告を表示することで、サイトへの訪問を促すことができます。

一方、ディスプレイ広告は、ユーザーの興味関心に基づいて広告を表示するため、潜在的なニーズを持つユーザーへアプローチできます。例えば、美容系のコンテンツを閲覧しているユーザーに対して、コスメの広告を表示するといった具合です。

Web広告を活用する際は、ターゲット層の属性や興味関心を分析し、適切な広告の種類や配信先を選択することが重要です。また、広告費用の予算設定や効果測定を行い、費用対効果を最大化するように努めましょう。

ユニークユーザー数を活用した効果測定

ユニークユーザー数を活用した効果測定を行うことは、ウェブサイトの成長戦略において非常に重要です。単にユニークユーザー数だけを見るのではなく、他の指標と組み合わせて分析することで、より深い洞察を得ることが可能になります。

例えば、ページビューとユニークユーザー数を組み合わせることで、ユーザーのサイトへの関与度合いを測ることができます。ページビューが多い一方でユニークユーザー数が少ない場合、一部のユーザーが何度も同じページを閲覧している可能性を示唆しています。これは、そのページの内容が優れている一方で、サイト全体の回遊性が低い可能性を示唆しているかもしれません。逆に、ユニークユーザー数に対してページビューが少ない場合は、ユーザーがサイトに興味を示さずに離脱している可能性があります。

さらに、コンバージョン数とユニークユーザー数を組み合わせることで、サイトの収益性や目標達成度を評価することができます。コンバージョン率は、サイトを訪れたユーザーのうち、実際に商品購入や会員登録などの行動を起こしたユーザーの割合を示します。コンバージョン率が高いということは、サイトがユーザーにとって魅力的で、行動を促しやすい設計になっていることを意味します。

これらの分析結果に基づいて、ウェブサイトの改善策を検討することができます。例えば、回遊性を高めるためには、内部リンクを充実させたり、関連性の高いコンテンツを表示するなどの施策が考えられます。また、コンバージョン率を向上させるためには、ユーザーの行動を促すような導線の設計や、魅力的な特典の提供などが有効です。

このように、ユニークユーザー数は、単独で評価するのではなく、他の指標と組み合わせて分析することで、ウェブサイトの改善に役立つ具体的な示唆を得ることができます。

ページビューとユニークユーザーの併用

ページビューとユニークユーザー数は、Webサイトの効果測定において、それぞれ異なる情報を提供してくれるため、組み合わせて分析することが重要です。ページビューは、Webサイト上のページがどれだけ閲覧されたかを示す指標であり、サイト全体のアクセス数を把握するのに役立ちます。一方で、ユニークユーザー数は、Webサイトにアクセスした人の数を示す指標であり、サイトの集客力やリーチを測るために重要となります。

例えば、ページビュー数が多くてもユニークユーザー数が少ない場合は、一部のユーザーが繰り返しアクセスしている可能性を示唆しています。これは、特定のコンテンツが人気を集めている一方で、新規ユーザーの獲得が課題として考えられます。逆に、ユニークユーザー数が多くてもページビュー数が少ない場合は、多くのユーザーがサイトに訪れているものの、興味を引くコンテンツが少ない、またはサイトの使い勝手が悪く、回遊が促進されていない可能性があります。

これらの指標を組み合わせることで、Webサイトのアクセス状況をより深く理解し、改善すべきポイントを明確化することができます。例えば、新規ユーザーの獲得を目的とする場合は、ユニークユーザー数の増加を重視し、SEO対策や広告配信による集客施策に力を入れるべきです。一方で、既存ユーザーのエンゲージメントを高めたい場合は、ページビュー数の増加を目標に、関連性の高いコンテンツの充実や回遊率向上のためのサイト設計の改善に取り組む必要があります。

コンバージョン数とユニークユーザーの併用

コンバージョン数は、ウェブサイトにおける最終的な目標達成を意味します。例えば、ECサイトにおける購入、資料請求、会員登録などが該当します。コンバージョン数をユニークユーザー数で割ることで、ウェブサイトを訪れたユーザーのうち、どれだけの割合が実際にコンバージョンに至ったかを示す「コンバージョン率」を算出できます。

コンバージョン率は、ウェブサイトの集客力や顧客への訴求力を評価する上で重要な指標です。ユニークユーザー数を増やす施策と並行して、コンバージョン率向上のための施策を実施することで、より効率的にビジネス目標を達成できます。

例えば、ユニークユーザー数が多くてもコンバージョン率が低い場合は、ウェブサイトのデザインや導線の改善、ターゲットに合致したコンテンツの充実などを検討する必要があります。逆に、ユニークユーザー数が少なくてもコンバージョン率が高い場合は、より多くのユーザーを獲得するためのSEO対策や広告出稿など、集客に注力することで大きな成果を得られる可能性があります。

まとめ

この記事では、ウェブサイトへの訪問者を表す重要な指標「ユニークユーザー」について解説しました。

ユニークユーザーとは、サイトに訪れた異なるユーザーの数を指し、IPアドレスやCookieなどを用いて計測されます。ページビューやセッション数とは異なり、サイトの実際の訪問者数を把握できるため、ウェブサイトの成長には欠かせない指標と言えるでしょう。

良質なコンテンツ作成や広告展開など、様々な施策によってユニークユーザーを増やし、ウェブサイトを成長させましょう。そして、ページビューやコンバージョン数などの指標と組み合わせて分析することで、より効果的なウェブサイト運営が可能になります。