Page Speed Insights を使用していると、『最初のサーバー応答時間を速くしてください』という指摘項目が出てくることがあります。
これはいったい、どういうことなのでしょうか?説明と解決につながる手法をお伝えします。
このページに書いてあること
とにかくざっくり意味を知って、すぐに対応したい方向け
初めに、すぐに対応を進めたい方向けに簡潔にまとめておきます。
- 指示内容は「サーバーの応答時間が遅いから早くしてね」
- 一番簡単なのは、使用しているサーバーのプランをレベルアップすること
- 他には、使っていないプラグインを減らしたり、とにかく無駄を無くしましょう
- 「Autoptimize」や「WP Fastest Cache」などのキャッシュ系プラグインでも対応可能
キャッシュを作成したり、CSSやJavaScriptを圧縮することが一つの鍵です。全てやってもダメな場合はサーバーを変えるしかありません…
しっかりと理解したい方向け
こちらでは、指示内容の意味や、細かな言葉についても触れておきます。
丁寧に対応したい方はこちらをご覧ください▼
最初のサーバー応答時間を速くしてくださいとは?
WordPressではPHPを使ってサーバー側にアクセスがある度にHTMLを生成しています。つまり、サーバー側で毎回PHPを実行しなくてはならない分だけ、サーバー側の処理が多くなってしまいます。
これがWordPressの応答時間が長くなってしまう一番の原因ですね。
HTMLを作成する時間であるサーバー応答は表示速度と切っても切り離せない関係です。特にLCPの改善においては必ず対応すべき問題と言えます。
ただ、サーバー応答速度は重要分、修正が難しいのも事実です。処理が外から見えず、ページスピードインサイトだけでは原因が分からなかったり、わかったとしても処理が難しくてうまくいかないことも…。
対応方法1. PHPを更新する
一般的に、PHPはバージョンが新しくなればなるほどパフォーマンスが良くなります。
PHPに限らずかもしれませんが、使用しているサーバー会社のサイトを確認して、PHPの更新を試みましょう。
基本的には、どのプランを使っていてもPHPのバージョンは更新することが可能です。
対応方法2.CDNの導入を試みる
CDNとは、『コンテンツ・デリバリー・ネットワーク』の略で、簡単に言えば、サーバーとクライアントの中継地点を使うイメージです。
アクセスが集中してしまったり、コンテンツの容量が大きくても配信に時間をかけずにすることが可能なサービスです。
最近では、「Cloudflare」をはじめとした、有益なCDNサービスが無料で使えるようになりました。
ただし、導入にはメリットとデメリットがそれぞれありますので、覚えておいてください。
CDNのメリットとは?
- サーバーやネットワークの負担を軽減することが可能
- サーバーのレスポンスを改善できるチャンスも
CDNのデメリットとは?
- アクセスログを取得できない可能性がある
- ファイルの更新が遅れる可能性がある
- キャッシュ事故が起こる恐れも
と言った感じです。
良くも悪くもキャッシュに依存するサービスでもあるので、キャッシュをするコンテンツの対象を正しく選んでおいたり、CDNにキャッシュしておく期間を正しく定めておく必要があります。
CDNについて詳しく話すと長くなってしまうので、後日また記事にします。
興味があれば是非調べてみてください。
対応方法3.不要なファイルを削除・圧縮する
ワードプレスを使用していてありがちなのは、過去に使っていて現在は使用していないプラグインや、いつか使うかもと思ってインストールをしたままの『有効化』していないプラグインが溜まってしまうことです。
不要なプラグインはどんどん削除して、必要最低限にとどめておくべきです。
また、CSSやJavaScriptも可能であれば、圧縮しましょう。
『CSS Minifier』や、『JavaScript Minifier』などのツールでは、ファイルをドラッグアンドドロップ、ボタンひとつで圧縮をしてくれるので使ってみましょう。
圧縮についても詳しく話すとそれだけで記事が一つ書けるのでこの辺にしておきます。
対応方法4.プレミアムDNSを使用する。
DNSも影響する要素です。
先ほどのCloudflareやAmazonのプレミアムDNSを使用すると、無料のDNSに比べてドメインの応答時間が大幅に短縮されます。
興味があればこちらも調べてみてください。
対応方法5.最後はサーバーを変えましょう
最終的には、ここに落ち着くパターンも。
自分でできる対応方法には限度があるので、そもそも面倒な方はサーバーのプランをアップグレードするのが一番早いかもしれません。
最近では、『Kinsta』などの高速サーバーも話題になってます。
大手サーバー会社でも、高速化を謳っているプランも多いので、自分が使用しているサーバーの上位互換はどのようなものがあるのかチェックしておきましょう。
対応方法6.キャッシュ系プラグインを使用する
キャッシュ系のプラグインを入れることで配信を早くする期待ができます。
有名・人気のあるものだと、「Autoptimize」や「WP Rocket」などが挙げられるでしょうか。
ただし、サイト内で使用しているプラグインが多い場合、キャッシュ系のプラグインは他プラグインとバッティングしてしまい、表示崩れなどにつながるリスクがあるため、注意してください。
Xサーバーの場合は、XPageSpeed機能という手も
2022年8月29日に、Xサーバーが、サーバー側で表示速度の改善ができる機能をリリースしました。
管理画面からボタン一つで、画像の調整やCSS、JavaScriptの調整まで対応可能です。
▼詳細はこちらから
まとめ
結局はサーバーを変えるのが一番早くて、楽な対応になります。
しかし自分で細かい作業を重ねて良い結果に繋がる時も嬉しいものです。
くれぐれもバックアップをとりながら、裏側の作業を勉強・作業してみましょう。
この記事が多少なりとも、お役に立てばと思います。
記事を読んで不明な点等がありましたらお気軽にTwitter(@kaznak_com)などでご質問ください。
ではまた。