8月、9月はアップデートが多く展開され、SEO担当者にとっては忙しい月となりました。

皆さんの運用・管理をしているサイトはいかがでしたでしょうか?

【アプデ】2023年8月のコアアルゴリズムアップデートを展開

2023年8月コアアルゴリズムアップデートが行われました。2023年9月7日(米現地時間)にロールアウトしています。

2023年3月の1回目以来のアップデートになります。

普段は2週間程度で終わるのですが、今回は16日間弱と、気持ち長めのアップデートになりました。

8月のアップデートポイント1.コンテンツの質

今回落ちたサイト・上がったサイトの傾向を見ていると、コンテンツの質をより重視しているように感じました。

【具体例】業界:YMYL系の医療サイト

今までは若干カニバリゼーションを起こしていても、なんとなく許されていたコンテンツたちの扱いが、今まで以上にシビアになってしまったなどです。

インデックスされる基準なども、非常に厳しくなってきているため、そのような背景もあるのでしょうか。

また並行して、SGEなど、AI系のコンテンツの展開も始まっています。

グーグル側としては、当然質の高いコンテンツを抜粋・学習させたいため、低品質のコンテンツはできるだけインデックス・上位表示させたくないと考えるのも納得です。

そう言った背景も含めて、コンテンツの質は今まで以上に気を配る必要があるでしょう。

8月のアップデートポイント2.ドメインパワー(運用元の信頼性)

今回のアプデは、サイトの運営元の権威性なども非常に大きく影響しているように感じました。

【具体例】業界:旅行業界

今までは、自社や競合を含め「国名単体」もしくは「国名+クエリ」などにおいて、記事コンテンツで上位に表示されていました。

しかし、アップデートの動きを見ていると、wikipediaや外務省系のサイトが顕著に上位に表示されている傾向を感じました。

ドメイン系の信頼性は常々言われていることですが、改めて今回のアップデートでシビアに感じる動きを確認できました。

8月のアップデートポイント3.経験(experience)の充実度

ここに関しては、若干微妙ですが、EEATとしてEATに新たに追加された、経験(experience)の部分も多少は加味されているのかな?とも感じました。

【具体例】業界:ウェブマーケティング(自社サイト)

半年前くらいにChatGPTとSEOについて書いた弊社の記事があるのですが、20位前後と伸び悩んでおりました。

そこで、筆者が実際にChatGPTを使用しているプロンプトややりとりの例を、より具体的に記述するリライトを2回ほど行いました。いわゆる「経験・体験」をモリモリ詰め込んでみました。

そこから徐々に上位化に成功し、1〜3位を割と固く維持することができました。

アプデの影響があったサイトは、ある程度サーチコンソールの比較機能等で要因を調べることができると思いますので、競合の動きやベンチマークしているキーワードの検索結果と合わせてしっかり確認しておきましょう。

【アプデ】2023 Helpful Content Update(お役立ちコンテンツアップデート)を展開

コアアップデートが終わった前後で、間髪を入れずに2回目のHelpful Content Update(お役立ちコンテンツアップデート)が展開されました。

非常に忙しい展開すぎて、ちょっとしんどいなと感じていましたが、一説によれば「ジャンルを無視したサブドメ系の駆逐では?」などの憶測も飛び交い、どちらかというと、悪いものへの制裁的なアップデートなのか、といった感じで静観しておりました。

2023 Helpful Content Updateの結果はどんな感じだった?

サブドメ系の駆逐かと思いきや、BrightonSEOに参加されている、鈴木謙一氏が直接GoogleのGary氏に問うたところ、「寄生サイトに関する警告は純粋な警告であって、ヘルプフル コンテンツ システムに、寄生サイトの順位を下げるシグナルが加わったわけではないとのことです。」とブログおよび、Xで呟いておりました。

公式ドキュメントを確認したところ、

Google 検索のヘルプフル コンテンツ システムでは、シグナルが生成され、自動ランキング システムで使用されます。これにより、人間が人間のために作成した独自性のある有用なコンテンツが検索結果に表示されやすくなります。このページでは、ヘルプフル コンテンツ システムの仕組みと、コンテンツの評価・改善の方法について説明します。

https://developers.google.com/search/updates/helpful-content-update

協調部分が削除されておりました。

つまり、今まではAIのコンテンツに対して、あまりよく思っていなかった部分が修正され、「人々の役立つものであればAI生成のものでも許容する(もちろん人間の監修は必要)」といった感じでしょうか。

SGEを展開している手前、グーグル側もAIに対してあまりチクチク言いづらくなってきたのでしょうか笑

【AI】SGEのテスト版が国内でも展開開始

SGE(Search Generative Experience)は米国で2023年6月にBardとは別の検索エンジン系のAIとしてプレデビューしていました。日本国内ではなかなか使用することができず、なかなかむず痒い思いをしておりましたが、ついに日本国内でも2023年8月30日にテスト版として提供が始まりました。

詳細は、SGEについての記事でも紹介していますので、こちらをご覧下さい。

上記記事でも記載していますが、端的に感じたことは、

  • UXとしての表示速度の意識
  • CTR下落の懸念

などは少しポイントになりそうです。

具体的な対策については、ありきたりなことですが「ユーザーの役にたつコンテンツの作成」になりそうです。

今後も使いつつ、さまざまな情報を更新していきますので、少々お待ちください。

SGEへの対策や傾向を掴むことがひとつのポイントになるかも

具体的に、SGEに対してどのような対策・傾向が良いということは、現時点ではあまり語れません。

今後、国内版でも更新されると思いますが、米国版のようなショッピング系のクエリのUIなどをみていると、ECサイトはそこに対するアプローチによって売上も大きく左右されそうです。

常にアンテナを張って、細かな情報を追っていきたいと思います。